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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

423

先生を置いて出勤するとき寝ている先生を穏やかに見れるのは…。
きっと昼にはまた逢えるとわかっているからだ。
いつも本当に気持ち良さそうに寝ていて幸せな気持ちになれる。
性癖はクリアできなくとも、十分だ。
いやいつかある程度は許容してくれたらいいとは思うけれど。
出勤。
今日は更に暑いとの予報だ。
土曜日の割にそこまで忙しくなく、ただ暑さに負ける。
仕事が終わり帰宅、シャワーを浴び先生のお宅へ。
暑い…。車なのに。
少しいらいらしつつ先生のお宅に着いて、でも先生の笑顔を見て少し治まった。
茶室のクーラーをつけ暫く扇風機を独り占めさせてもらい、それから支度。
先生が来られて俺に一つ点ててくださった。
「落ち着いた?」
「はい」
「生徒さんも暑くていらだってるかもしれないから」
「気をつけます」
わかってたらしい。
気を良くして生徒さんを待つことが出来た。
やっぱり気遣いの人だなぁ。
俺とは違う。
しかし先生の点てるお茶はおいしいなぁ。
いつものように水屋をして、俺のお稽古をつけていただく。
少々厳しいのには慣れた。
水屋を片付けて夕飯をいただく。
んー、うまい。
「山沢さんってさ、いつもおいしそうに食べるよね」
「実際おいしいからね」
それでも苦手なものはこっそり孝弘さんに食べてもらっているが。
先生に見つかると叱られる。
「明日お昼味噌炒めにしようかしら」
「あ、いいですねえ」
「あなた好きだったわよね、じゃ多い目に作るわね」
「茄子入れて欲しいな」
「う…」
「はいはい、分けて作ってあげるわよ」
「すいません」
律君が笑ってる。
食後はテレビを見つつ団欒。
「律、お風呂沸いたからお父さん呼んで来てー」
「うん」
順繰りにお風呂に入って俺が最後に掃除をして出た。
「ふー…」
と、息をついて先生の横に座る。
冷たい麦茶を貰って一服。
ぷに。
先生が俺の乳をつかんで玩ぶ。
「何してんですか」
「出来ないくせにって言ってたからよ」
八重子先生が呆れてるじゃないか。
「律君きたら困るんじゃないですか。いつもなら怒るでしょうに、胸はだけてたら」
「律、もう寝ちゃったのよねえ」
早っ。
先生の太腿に手を置いたらベシッとはたかれた。
ったく。
一旦立ち上がり帯を解いて着なおす。
先生の後ろに膝を突いて肩に手を掛けた。
「え…ちょっと」
肩を揉む事にした。慌ててるの可愛い。
八重子先生は声を上げて笑ってる。
先生は一人恥ずかしがっている。
胸の辺りもマッサージするともう良いから、なんて。
慌てて戸締りしに行ってしまった。
そろそろ寝る時間のようだ。
八重子先生も引き上げたので火の元を確かめ、先生と寝間へ。
うーん、クーラー要らずというのは体が楽だね。
扇風機すらつけずとも先生の体がひんやりしている。
乳房、とか。
太腿とか。
でもすぐに先生の体温は上がってしまう。
熱い息。
ゆったり抱いてると先生は幸せそうだ。
一度逝かせるともはや眠たげだ。
キスして寝かせた。
俺はホットタオルを作って先生の体を清めてから寝た。

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よく寝たなぁ、と目が覚めて横で眠る先生を見れば涎。
俺の胸が濡れてる。
枕もとのティッシュで拭いて布団を整えて。
出勤の用意をしようか。
部屋を出て出来るだけ静かに用意をして、出る前にそっと先生の様子を伺う。
気持ちよさげに寝ている。
行くか。
出勤、今日も暑い。
ぬるい空気と湿気の中、仕事をする。
やはり30度を超えると辛くなってきた。
お客さんも皆すぐ送風口の前で座ってしまうくらいだ。
近くで何かイベントがあるお店しか忙しくないのが最近で、どこも困っているようだ。
仕事を終え、いそいそと帰ろうとしていると先生から電話があった。
松屋にいるからくる気があるなら来いとな。
時計見て30分の猶予を貰って慌てて帰宅、シャワーを浴びて着替えて駆けつけた。
「どこにいます?」
「3階にいるわよ」
携帯にかけるとそう仰る。
エレベータで上がり再度電話した。
「上がりました」
「ヴィトンのところにいるわよ。すぐ近くにサービスカウンターのあるところよ」
ああ、あそこか。
でも3階は紳士ものじゃなかったっけ?
思ったとおり先生はヴィトンではなくその向かいの靴を見ていたらしい。
「ねぇこれどうかしら?」
「こっちは?」
「ん、それと悩んでるのよ」
「履いてみました?」
「まだよ」
「じゃ履いてみましょうよ」
先生を座らせ、足袋を脱がせサンダルを履かせた。
「はい、立って」
手を取り少し歩かせる。
もう一度座らせ、履き替えさせた上で歩かせた。
「どうしよう…」
「どちらがよかった?」
「どっちもいいのよ、悩んじゃうわ」
「両方買ってあげましょう」
「良いの? でも悪いから一つは自分で買うわ」
「はいはい、気になるんですね。そうしましょう」
それから中でお昼を食べて呉服売り場を経巡ってキッチン用品を見る。
女の人だよなぁ、凄く楽しげだ。
ほしいというものはすべて買ってあげたくなる。
流石にそれをすると八重子先生からお叱りが来るんだが。
真鍮の風鈴を買った。
先生のうちの俺の部屋につけたいと先生が言うので。
後は結局帯を買った。今締めれる帯。
帰宅後も買ったものを眺めて嬉しそうにしている。
可愛くてつい頭をなでてしまった。
持って帰れるように包んで車に入れて、疲れたというので暫く床に寝転んだ。
自堕落な生活も楽しい。
「今晩…帰るわ」
「わかりました、送りますよ」
「いいわよ。荷物土曜に持って来てくれる?」
「いいの?」
「だって明日もあなたお仕事じゃない。帰したくなくなるもの」
ついキスしてしまって深くしっかりとキスをしなおして。
着物を脱がせ一度抱いた。
ちょっと先生の色香に耐えかねた。
幸いアレは終ってたから良かったけれど。
先生が落ち着いてシャワーを浴び、洗濯してある肌襦袢を身につけた。
買って来た弁当を食べ、駅までお送りする。
「じゃまた明日ね」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
見送って帰宅。
明日も早い、寝よう。
おやすみなさい。

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421

夜半。
俺にとっては朝。
先生を置いて出勤するのは本当にいやなのだが仕方ない。
きっと帰ったらもう居ないんだろうなぁ、稽古日だし。
クーラーを入れたまま速やかに出勤する。
会社は既に暑い。
仕事中出来るだけ水分を取っているが。
うなぎの後と言うこともあり、全体的に暇で仕事を終えた。
暑い。
一旦帰ってから何か食おう。
帰宅。
すぐさま風呂に直行し、ぬるま湯で体を冷やした。
お帰りなさいの声が追いかけてきていたが。
やっと冷えて人心地つき、風呂から上がるとバスタオルで拭かれた。
「どうしたの?」
「ありがとう。 ただいま。暑くて」
頭をタオルで拭かれてそのままクーラーの効いた居間に。
「浴衣、もうちょっとしてからで良いから着て頂戴ね」
少し心配げだ。
腕を取って引き寄せる。
ん、いい匂い。
「だめよ、ご飯食べるでしょ」
「もうちょっと」
暫くして解放した。
浴衣に着替える間においしそうな匂いがしてきて、すぐにお昼ご飯が出てきた。
「暑くなかった? 買物いったんでしょう?」
「行ったわよ、朝のうちに。でもこっちは朝から暑いのね」
「夜に温度が下がらないから。メシおいしいです」
「メシなんてダメよ。ご飯ってちゃんと言いなさい」
「ご飯。うまいです」
「だからねえ…。もういいわ」
呆れられてしまった。
食べ終わって先生がお皿を洗っている。
一服していると洗い物を終えたらしく横に座ってきた。
手が伸びて俺の頭をなでる。
「ん? あれ、そういえば今日稽古…」
「今気づいたの? お母さんにお願いしちゃったわ」
「あー…。計画的行動だったんですね?」
「そうよ。たまにはいいじゃないの」
「お稽古サボりはダメだって言ってるでしょう」
あ、いじけた。
「しょうがない人だ」
ひょいと膝に乗せて背中を撫で、キスをする。
かわいいなぁ。すねてるのも。
「でもまだ終ってないのよ…あれ」
「えー。あ、そうか。まだか」
生理中はなぁ俺は良いけど先生の体に障るよなぁ。
「ごめんね」
「ま、そういう日もありますよねぇ。出来ないけど一緒に居たいとか」
「そうよ、うちだとこんなことできないもの」
バランスを崩して押し倒された。
「いてて」
「大丈夫? 頭打ってない?」
「ん、大丈夫。そのままそのまま」
床でごろごろするのも悪くない。
浴衣や寝巻きだとこういう格好はするが、先生がお太鼓のままと言うのも珍しく。
絽の紬だから襦袢がすけてうつるのも色っぽい。
やっぱり夏は透け感がいいよね。
麻も良いんだけど、涼しくて。
「うっ?」
先生が俺の乳首を摘んで遊んでる。
夏の浴衣だから透けてるし薄いしでわかりやすかったらしい。
「これもうちではできないから、ですか?」
「してもいいわよ?」
「できないくせに」
むっとしたらしく強くつねってきた。
「痛いよ」
「痛くしたんだもの、当然でしょ」
手が侵入してきた。
さわさわと撫でられてるうちに寝息が。
あー、寝ちゃったよ。
しょうがないなー、と帯を解いて脱がせた。
寝巻きを着せて一緒にベッドへ潜り込む。
お昼寝お昼寝。
夕方、おいしそうな匂いで目が覚めた。
「久さん? そろそろご飯よ」
「うー」
「早くいらっしゃい」
「はーい…」
もそもそと起きて食卓に着く。
先生は寝巻きのままだ。
珍しく着替えなかったらしい。
「そーいえばあなたの襦袢って重くないですか」
「ん? なぁに?」
「ほら、冬の襦袢。俺のより重いでしょ」
「袷の? だってあれは裏ついてるもの。久さんのはついてないでしょ」
「裏?」
「着物と同じよ、全部裏がついてるの。暖かいわよ」
「なるほど。先生のお宅寒いですもんね、冬は」
「そうなのよ。はい、これ出して」
おかずを渡されて並べる。
「ん」
お茶碗とお味噌汁。こぼさないように。
「足りる?」
「余裕」
先生の作るご飯はうまい。幸せ。
「あまりご飯しないのに良いお米使ってるのねぇ」
「米がまずくて一人で食べるの辛いでしょうが」
納得されたようだ。
食後ゆっくりしてから風呂に入り、再度ベッドへ。
「明日は帰ったら居ないのかな」
「いるわよ。あさってもいても良いわよ」
「お稽古サボっちゃダメだよ。あなた。俺も仕事サボりたくなるじゃないか」
「久さんはダメよ」
はいはい。
サボってでも一緒にいたい気分らしい。
たまに甘えるよね。可愛いけど。
でも良妻賢母をくずさないという約束をしてるのになあ。
耳を舐めるも反応がない。
あ、寝た。
諦めた。俺も寝よう。
明日もうちにいるみたいだし。
おやすみなさい。

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420

夜半目が覚める。
寝たときと同じ体勢。
何が怖かったんだろうかなぁ。
起こさない程度に触れる。
素肌に。
冷やっこくて柔らかいなぁ。
気持ち良い。
お腹に手を当てて温める。ここは冷やしちゃいかん。
寝息を聞いていると俺も眠くなった。もう少し寝よう。
朝、目が覚めると既に先生は部屋に居らず。
身づくろいして台所へ行くと良い匂いだ。
「おはよう。おいしそうだな」
「あら起きたの。おはよう」
「あなたのご飯食べるの久しぶりかも」
「そういえばそうね。ねぇ、昨日はどうしたの?」
「あぁ何か凄く眠くて。いつもと逆ですね」
「おはよう」
「あ、おはようございます」
「おかあさん、おはよう」
「今日は何作ってるの」
「団子汁よ」
「あぁいいねえ」
律君も起きてきた。
「あ、お父さん呼んで頂戴」
「んー」
まだ寝ぼけてるな。
配膳して、いただく。
うまいなー。
食後暫くすると先生がどこからか菅笠を持ってきた。
「はい、草取りよろしく」
「うっ…はいはい…」
かぶって庭に下りてむしる。
ちゃんと麦茶を用意してくれてある。
あまりに暑くて少し水をかぶったりしつつ。
いやかぶっても暑くてすぐ乾いちゃうね。
お昼ご飯まで先生が掃除をしているのを横目で見つつ。
綺麗だな。
たすきがけ前掛けをして畳の拭き掃除とかえらいよなあ。
家事に汗をかく先生を見て気力を奮い起こし草をむしっていると八重子先生の声。
「お昼できたよ」
庭で汚れたズボンやシャツを脱いで上がる。
「あ、もう。だめよ」
浴衣を手早く着せてくれた。
「手を洗ってらっしゃい」
「はい」
食卓に着いてお昼をいただく。
孝弘さんがご飯を食ってしまったらしく俺と先生の分はスパゲティになった。
梅と鰹節のしょうゆ味。
うまい。
丁度汗をかいていたこともあり大変においしい。
ご馳走様をしたらまた着替えて庭へ。
先生は二度目の洗濯物干し。
ああ、腰巻がなびいているな。
昨日したかったのに寝てしまったのは不覚だ。
あれ、でもまだ先生は終ってない気がする。
結局したいのに出来ない、と思わず済んでよかったのかも。
3時半ごろ先生に呼ばれて作業終了。
汚れた服は洗濯機に入れ、シャワーを浴びるようにと。
シャワーから出ると洗い立ての下帯と浴衣が用意してある。
嬉しいね。
さっぱりとして居間へ行くとお買い物行くから汗が引いたら着替えるようにと仰る。
夕飯のかと思えば違って服だそうだ。
律君の服。
それと俺の普段着。
先生の家に置く分らしい。
微妙にセンスが気に入らないのかもしれない。
やっぱり買物は楽しげだなぁ。
楽しそうにしている先生を見るのが好きだ。
そのままお夕飯の材料も買って帰った。
お手伝いをしてご飯を整える。
夕飯をいただいたらもう帰らねばなるまい。
「さて、と」
「じゃそろそろ」
一緒に先生が立ち上がる。
お見送りを受けるもの、と思いきや先生は鞄を持って一緒に着いてきた。
「え?」
「お泊り。良いでしょ」
「ええっ?」
「だめなの?」
「えっいや部屋汚くしてますし」
「掃除くらいしてあげるわよ。それとも誰か呼ぶ予定でもあるのかしらね」
「ありませんっ」
「だったらいいじゃない」
「もー…仕方ないなぁ」
「あら。嬉しくないの?」
「嬉しいですって。拗ねないでくださいよ」
引き寄せて、と思ったが人目があるから。
夜道を歩いて駅に行き電車に乗った。
揺られるうち先生は俺にもたれている。
「眠い?」
「ううん、大丈夫よ」
「帰ったら一緒に寝ましょうね」
「うん」
乗り換えて暫くすると先生が俺の手を握る。
可愛いなあ。
帰宅後、先生が寝巻きに着替えて寝る準備を整える間に朝飯になるものを買いに出た。
こんな時間だからパンとスープ、サラダカップとハムだけど。
冷蔵庫に仕舞いこんで俺も寝巻きに着替えベッドに入る。
「おやすみなさい」
「おやすみ」
先生の背中を撫でつつ寝た。

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419

出勤した。
うなぎの日ともあり、うちは扱わないため暇だ。
誰かがコンビニからうなぎパンを持ってきて笑えた。
よしお稽古前に買って先生に見せてやる。
孝弘さんが食ってくれるだろ。
うな丼は先生のところに出入りしている魚屋さんから買うことに決まっているらしい。
食べるなら俺の分だけもってこいとのこと。
持っていく予定ではあったが予約ミスで余分に買って欲しいといわれた。
いいけどね、多い分には。
うなぎパンと3匹のうなぎを持ってお稽古へ。
渡さず先に台所へ。
そのままお稽古をこなす。
先生の顔色も今日は良いので俺に厳しく生徒さんには優しい絶好調のようだ。
疲れて水屋を片付けた。
台所に顔を出すとうなぎをどうしようか迷ってる八重子先生が居た。
「あんた多いよ、これ」
「あー…ですよね」
たすきをかけて手伝う。
ご飯、うなぎの短冊、ご飯、うなぎ。
そう乗せて渡す。
「ん、これ背開きじゃないんだね」
頭ついてます、はい。
先生方のにも仕込んだ。
2匹分多いからね。
律君が帰ってきたようだ、配膳しましょう。
お吸い物をつけて配膳。
いただきます。
暫く食べていると律君がまず気づいた。
「2段になってる…」
「あらほんと」
「山沢さんが多く持ってきたからね、あんたらのは多目だよ」
そう、八重子先生は脂で胃もたれしそうだからと少なめにされた。
うな丼を食べて精気を養う。
ふと一瞬先生が不安げな顔をされた。
なんだろう。
食後洗い物をして寝室の布団を敷いたり風呂に入ったり戸締りを確かめたり。
それから先生の横に落ち着いた。
眠いな。
そろそろ、と八重子先生に促されて寝間へ。
着替えて先に入って待つ。
女の身支度は時間のかかるものだ。
それからおそるおそると入ってきた。
「どうした? 何を怖がってる」
そっと胸に顔をつけてくる。
背中をなでているうちにこちらがダウン、寝てしまったようだ。

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