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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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朝、気だるいが出勤して仕事。
少し忙しかった。
旅行の用意をした鞄を持って先生のお宅へ到着。
食卓を囲む先生に挨拶した。
「先生、旅行の用意出来てます?」
「えっあっ! 明日からだったわね、忘れてた…お母さん、お稽古ちょっとお願い」
先生が八重子先生を拝んで、今日は八重子先生とお稽古ということに。
とりあえずはお稽古の用意をして生徒さんを迎え入れる。
二人目のお稽古が終ったころ先生が戻ってきた。
八重子先生と交代だ。
生徒の皆さんが帰られた後、俺のお稽古。
今日もかなり怒られて少しへこんだ。
水屋は先生に任せ、荷物を預かり俺の荷物と共に宅配に出す。
戻ると既に食卓にご飯が並んで先生と律君が喋っている。
「そうそう明日から山沢さんと旅行行くから。あんたお父さんのことよろしくね」
「ええっ? 聞いてないよ」
「忘れてたのよね」
「おばあちゃんは?」
「行かないよ」
「そうなんだ? じゃなくて聞いてたの?」
「聞いてたよ。お稽古の都合もあるからねぇ」
「ただいま。やぁ律君、こんばんは。お母さんいないとさびしい?」
「そういうわけじゃないけど」
「水曜になったらちゃんとお帰しするから安心して待ってたら良いよ」
「それでどこ行くの?」
「伊豆だよ。八重子先生、これ宿の電話番号です」
「はいはい」
「あ、そうだわ、ドライヤー…」
「私のでよければ入れてますよ」
「部屋にあるんじゃないの?」
「ブラシついてない奴はあるんだけどねー」
ご飯を終えて片付ける。
「ね、明日これどうかしら」
「うん、いいんじゃないかねえ」
明日着ていく着物の相談をしてるらしい。
「ねえ山沢さんはどれが良いと思う?」
「どれでもいいですよ」
むっとしてしまったようだ。
「だってどれも先生が着たら似合いそうですから」
あ、ほころんだ。可愛い。
「そろそろお暇しますね。明日お待ちしてます」
「はぁい、気をつけてね」
そして別れて帰宅だ。
手荷物だけ用意して後は明日の昼は先生が来るまでに三友居さんの弁当でも買うか。
明日が楽しみだなぁ。

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