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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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「そうだ、ちょっといいですか?」
お稽古のあと、久さんに呼び止められた。
どうしたのかしら。

「わかめ酒して欲しいな」
人の来ない部屋でささやかれた。
「お酒にわかめを入れるの?」

久さんがおなかを抱えて笑いだした。
「どうしたの? 何か変なこと言ったかしら」

突然抱き締められて頭を撫でられた。
「なぁに? ねぇどうしたのよ」
「うん、うん、そうだよな。わかんないよな」
一人納得していて私はちょっと不機嫌になった。
それを見て久さんは嬉しそうにキスをする。

「わかめ酒ってのは下の毛をわかめに見立てて股間に酒を注ぐことですよ」
理解ができると急に恥ずかしくなった。
「お酒の中に毛が揺らぐのがね、わかめみたいでしょう」
「…ばか、そんなのしないわ」
「してほしいなぁ。美味しくいただくからさ」
照れているうちに玄関から訪う声。
久さんが身を離して対応に出てくれた。
どうしよう。
してあげる? やっぱり断る?

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