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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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よく寝たなぁ、と目が覚めて横で眠る先生を見れば涎。
俺の胸が濡れてる。
枕もとのティッシュで拭いて布団を整えて。
出勤の用意をしようか。
部屋を出て出来るだけ静かに用意をして、出る前にそっと先生の様子を伺う。
気持ちよさげに寝ている。
行くか。
出勤、今日も暑い。
ぬるい空気と湿気の中、仕事をする。
やはり30度を超えると辛くなってきた。
お客さんも皆すぐ送風口の前で座ってしまうくらいだ。
近くで何かイベントがあるお店しか忙しくないのが最近で、どこも困っているようだ。
仕事を終え、いそいそと帰ろうとしていると先生から電話があった。
松屋にいるからくる気があるなら来いとな。
時計見て30分の猶予を貰って慌てて帰宅、シャワーを浴びて着替えて駆けつけた。
「どこにいます?」
「3階にいるわよ」
携帯にかけるとそう仰る。
エレベータで上がり再度電話した。
「上がりました」
「ヴィトンのところにいるわよ。すぐ近くにサービスカウンターのあるところよ」
ああ、あそこか。
でも3階は紳士ものじゃなかったっけ?
思ったとおり先生はヴィトンではなくその向かいの靴を見ていたらしい。
「ねぇこれどうかしら?」
「こっちは?」
「ん、それと悩んでるのよ」
「履いてみました?」
「まだよ」
「じゃ履いてみましょうよ」
先生を座らせ、足袋を脱がせサンダルを履かせた。
「はい、立って」
手を取り少し歩かせる。
もう一度座らせ、履き替えさせた上で歩かせた。
「どうしよう…」
「どちらがよかった?」
「どっちもいいのよ、悩んじゃうわ」
「両方買ってあげましょう」
「良いの? でも悪いから一つは自分で買うわ」
「はいはい、気になるんですね。そうしましょう」
それから中でお昼を食べて呉服売り場を経巡ってキッチン用品を見る。
女の人だよなぁ、凄く楽しげだ。
ほしいというものはすべて買ってあげたくなる。
流石にそれをすると八重子先生からお叱りが来るんだが。
真鍮の風鈴を買った。
先生のうちの俺の部屋につけたいと先生が言うので。
後は結局帯を買った。今締めれる帯。
帰宅後も買ったものを眺めて嬉しそうにしている。
可愛くてつい頭をなでてしまった。
持って帰れるように包んで車に入れて、疲れたというので暫く床に寝転んだ。
自堕落な生活も楽しい。
「今晩…帰るわ」
「わかりました、送りますよ」
「いいわよ。荷物土曜に持って来てくれる?」
「いいの?」
「だって明日もあなたお仕事じゃない。帰したくなくなるもの」
ついキスしてしまって深くしっかりとキスをしなおして。
着物を脱がせ一度抱いた。
ちょっと先生の色香に耐えかねた。
幸いアレは終ってたから良かったけれど。
先生が落ち着いてシャワーを浴び、洗濯してある肌襦袢を身につけた。
買って来た弁当を食べ、駅までお送りする。
「じゃまた明日ね」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
見送って帰宅。
明日も早い、寝よう。
おやすみなさい。

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