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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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本日は昨日に増して暇だ。
台風の余波は相当酷いが関東は別段まだ何もなく、先生のところに悠々と到着。
先にあちらの部屋に色々仕込みをして鼻歌を歌いつつ気楽に玄関くぐれば微笑む先生。
「いらっしゃい。暑かったでしょう」
「ええ、少し」
麦茶を頂いて一服入れてから支度をする。
整った頃生徒さんがいらっしゃった。
先生が冷たい麦茶を振舞われてからのお稽古。
生徒さん方も先生の気遣いがうれしいようでなごやかにお稽古が進む。
今日は俺への厳しいお稽古も気にならない。
お稽古を終え水屋を片付ける。
先生と目が合った。
ふっと笑むと目をそらせ、早く片付けるよう言う。
可愛いね。


昨日山沢さんから電話を受けた。
声を聞きたいって。嬉しくて。
抱きたいって言われて暫くドキドキしたわ。
もっと喋っていたかったけどお母さんが呼ぶから電話を切って。
でも珍しいわねぇ、電話してくるなんて。
居間へ戻って喋っているとお盆について山沢さんはどうするのか、と言う話に。
「帰省するのかしらねぇ」
「正月も帰らなかったしどうだろうね」
「ふふ、またうちに泊まるのかしら」
「どうだろうね、お盆は流石に来ないかもしれないしね」
「明日聞いてみるわ」
そういうことで今日山沢さんが来たのだけど機嫌が良さそうで、鼻歌まで歌ってる。
何か良いことでもあったのかしら。
暑いから麦茶を飲ませて支度してくれている間にお昼を食べた。
お手洗いも済ませて着物や化粧を直してお稽古に望む。
生徒さん方も外の熱気に辛そう。
冷えた麦茶を差し上げて山沢さんに指示を出しつつお稽古。
いつものように何人かのお稽古が済み、山沢さんを厳しくしごく。
機嫌がいいときは少々厳しくてもいいみたい。
二回、上のお点前の稽古をつけてあげるといい時間になって片付けることにした。
指示を与えなくてもうちの水屋はちゃんと山沢さんがわかっていて教える事はない。
ふと目が合う。
山沢さんの笑みにドキッとしてつい目をそらせてしまった。
片付け終えて居間へ戻り食卓を片付け、律とお父さんを呼びに行く。
山沢さんはお母さんを手伝って配膳をしてくれる。
今日は山沢さんのリクエスト通りのお夕飯。
「あれ、珍しいね。おばあちゃんこんなの作るんだ?」
「そうだろ、今日は山沢さんが作って欲しいって言ってね」
キッシュとブロッコリーのベーコン炒め。人参の金平かしら?
食べてみたら金平じゃなくてサラダ。
「おいしいわねぇ」
「うまいです。嬉しいなぁ」
ぱくぱくと食べていて可愛いかも。
いつもは格好良いのに食べてる時は子供みたいなんだもの。
「おかわり」
お父さんのご飯をよそって渡す。
「はい、どうぞ」
お父さんも嫌いじゃないようで結構食べているわね。
「今日本当、暑かったねー」
「そうね、今年最高なんじゃない?」
「そうみたいだよ、こっちで37.2度だってさ」
「うわ、道理で暑いと思った」
「あっち、クーラー予約かけてありますから」
「えっ」
「あれ、後で飲むからって昨日約束しましたよね」
「あ、うん」
吃驚するじゃないの、もう。律の前なのに。
「あと風呂もお湯張り予約してありますんで」
「わかったわ」
「山沢さんってお酒好きなんだねー」
「うん、そうだね。取り寄せる程度には好きだよ」
こちらを向いて笑顔で今日は特別なの用意してるから、と言う。
…お酒よね、そうよね。
食後、山沢さんが洗い物をしてくれる。
お母さんは今朝のうちに山沢さんに聞いていたみたい。
明日のお昼以降に、って。
はい、って栄養剤渡されちゃった。
「お酒飲むだけかもしれないじゃない…」
「ないだろ」
袂を弄って恥ずかしがってたら山沢さんが戻ってきた。
「さて、いいですか?」
「ほらほら。いっといで」
「あ、はい…」
慌てて立って山沢さんに手を引かれた。
外は昼に比べると涼しいけど…。
いつもの部屋に着いて中へ。
「あら涼しいわね」
うちより涼しくて。あら何か敷物が敷いてあるわね。
「座ってて」
山沢さんが冷えたグラスとお酒を持ってきた。
京都の淡麗辛口大吟醸を4本も。
高そう。
「まぁ俺には辛くてなんなんですが、あなたなら甘く感じるでしょう」
そういって4つのグラスに注いでくれる。
「どうぞ」
少しずついただくとどれもおいしい。
山沢さんは違う瓶を飲んでいる。
「ね、あなたのもちょっと頂戴」
「いいですが甘いですよ」
新しいグラスを取ろうとするのでそのまま止めて山沢さんのをいただいた。
「あら。凄く甘いわねぇ…」
「すいすい飲めて一升瓶が空になるような、でしょう」
「危ないわね」
私のグラスが空いたのを見て新たに注いでくれる。
「どれだけ飲ますつもり?」
「ふふ、もう少し飲まないと出来ないんじゃないですか。普段と違うこと」
ドキッとして、横を向くと引き寄せられた。
「特別、っていったでしょう?」
一気に酔いがまわってきて。
耳まで熱くなっちゃった。
その耳に山沢さんの唇が触れて。
「あ…」
そのまま着物を脱がされて敷物の上に運ばれた。
「なに、するの?」
少し冷たい液体を体中に塗られ、山沢さんの手が這うごとにゾクゾクする。
なぜか下帯をつけられ、腕と、足を縛られた。
何をされるのかしら…。
「これ、わかるね?」
あ…蝋燭…。
怖い。
背中から私を抱いてまず山沢さんが自身の手に落として確認してる。
「ん、よし。大丈夫だから力、抜いて」
そういわれても怖くて。
身をすくめてると笑ってる。
ほつ、ほつっとお腹に落とされ、そのたびに体がはねる。
段々と慣れてきたころ乳首に落とされた。
「あぁっ」
お腹より熱くて吃驚しちゃった。
山沢さんは私がはねて声を上げるのを楽しんでいる。
乳首も乳輪も見えなくなるほどにされてもう熱くはない。
すると今度は太腿、あそこに近いところに落としてくるの。
酷いわ、本当に楽しんでて…。
体中を赤く染められたころ、やっと蝋燭が尽きた。
山沢さんにキスされて縄をほどかれ、痺れはないか確認された。
それから蝋をはがしてあげる、と乳首を弄られて気持ちよくなり…。
喘いでたらそのまま下帯を剥ぎ取られて一度逝かされちゃった。
すべてはがしてもらってお風呂に入って出てくると敷物もすべて片付いていた。
「続き、飲みましょうか。それとも」
「飲むわ、注いで頂戴」
ふふっと笑って注いでくれた。
暫く飲んでから山沢さんがお風呂に入って。
その間にグラスを片付けてると寝巻きの袖から縛った痕が見える。
これ、明日消えるのかしら。
お風呂から出てきた山沢さんと一緒にベッドに入る。
「ねぇ、久さんこれ」
「あー随分暴れてたから。お稽古ないから大丈夫でしょ?」
「お母さんにわかっちゃうじゃない」
「いいじゃないですか」
「恥ずかしいのよ?」
「わかってますよ、可愛いなあ」
髪をくしゃくしゃと撫でられてキスされた。
私のほうが先生で年上なのに、すぐこうやって子供みたいに扱うんだから。
「好きだよ」
「私もよ」
本当は好きになっちゃいけないんだけれど止められない。
そのまま背中をなでられているうちに眠くなって。
おやすみなさい。

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