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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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翌日、仕事を終え今日は予定もなし、昼寝することにした。
先生は今頃…稽古中だな、うん。
夕方までたっぷり寝て買物に出た。
胡瓜と塩昆布、それから梨。
小鯛を造っておいたからもうコレで良いや。
少しの酒とで夕飯にする前に、先生に写メを送る。
先生からも今日の夕飯の写真。
さばの味噌煮かな? 何かのおひたしと筑前煮、胡瓜とこれはちくわかな? 胡麻和え。
うまそう。
ご飯に手抜きがない。
今日は早めに寝るとある。
明日抱くのも軽めにしよう。
疲れたりしない程度に。
暫く飲んでると早々にお休みのメールが届く。
…まだ7時半なんだが。
よっぽどお疲れか。
俺も寝るとしようかな。
ベッドにもぐりこみ、就寝。おやすみなさい。
さて土曜日は流石に少しは忙しく、やや疲れて先生のお宅へ。
でも先生の笑ってるのを見ればやる気も出て来る。
「具合、どうですか?」
「昨日早く寝たから今日はいいわよ~」
「それは良かった」
居間から下がって水屋の用意をして先生を待つ。
今日の生徒さんもバテ気味だ。
軽めのお稽古。
途中で八重子先生と交代して買物、食事の支度。
胡瓜と山芋の梅おかか和え、豚の冷しゃぶなどをメインに用意した。
今日は作り終えて水屋を覗くと稽古をつけてもらえた。
いくつか指摘されて直された。
「疲れちゃったわ…」
「お疲れ様です、あとでマッサージしましょうか」
「お願いできる?」
「ええ。ちょっと横になってたらどうです」
「うん」
そう言いつつも座ったまま片付ける私を見ている。
片付け終えて先生と居間に行けば既に配膳されていた。
「あ、孝弘さん呼んできて頂戴」
「律は?」
「さっき帰ってきたよ」
会話を尻目に離れへ呼びに行くと寝てるようだ。
「ご飯ですよー」
「む? 腹減った」
起きたおきた。
俺も腹減った。
先生にご飯をよそってもらって沢山食べて後片付けをする。
「山沢さんって元気だよねぇ」
「暑いのはなれてるから。こっちのほうが涼しいしね」
夜クーラーなしで寝られるだけ随分楽。
暫く団欒し、順繰りにお風呂に入る。
その後、マッサージするからと早めに二人で寝室に入った。
寝巻きを着せたまま布団に伏せさせゆっくりと揉み解す。
いつしか寝息に変わった。
う、今日は抱きたかったんだけどなぁ。
参ったな。
寝てるところをひっくり返してリンパの流れに沿って流す。
足首からふくらはぎ、太腿。
股関節を開いて。
不純なことをしたくなるけどぐっと我慢した。
気持ち良さそうな表情もそそりはするがおさえて寝巻きを直し、布団に入れた。
俺はちょっと今すぐは眠れず庭をうろついた。
ふと気づけば早くも虫の音。
そうか、もう夜は秋なのか…。
コト、と音がして振り向けば八重子先生。
「眠れませんか?」
「ちょっとねぇ、あんたこそどうしたんだい」
「いや、はは、先に寝られちゃいまして」
「あぁ」
頭をなでられてしまった。
「明日昼から連れて出て良いよ」
「いや、バテるでしょうしいいです」
「まぁ気が乗ったら連れて行ったら良い」
「すいません」
「もう秋が見えてきたねえ」
「そうですね」
リ、リ、リと虫の音。
「あの人ともよくこうして虫の音を聞いたものだけど」
暫くぼんやりと二人でたたずんで、それから各々引き上げ寝た。

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