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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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いつも仕事のときに起きる時間に目が覚めてしまった。
懐の中の先生はよく寝ている。
綺麗だ…。
「うぅん…」
もぞもぞ、と寝返りを打ち背中を私にくっつけた。
布団を整えてあげてもう少し寝ることにする。
ぬくいなぁ…。幸せだ。

5時くらいから流石にもう寝られず、ぼんやり。
いつの間にか寝返りをまた打っていたらしく私の胸に顔をうずめて寝ている。
悪戯心も沸くが寝不足だろうからやめておこうか。
20分ほど経ったろうか、先生が目を覚ました。
「ん、…あらぁ?……?」
「おはようございます、夜中にあなたが布団に入ってきたんですよ?」
「えぇ、そう?覚えてないわぁ」
やっぱり無意識か。そうだと思った。
「入ってきたからにはしていいのかと思ったらすぐ寝ちゃうんですもん。
 今からしちゃいますよ?」
「えっだめ、だめよぅ」
慌てているのも可愛くて。
笑っていたら、意地悪、と言われた。
「ちょっと待っててくださいね」
身支度してくる、というので布団から先に出て羽織物とスリッパを持ってくる。
寝巻きだし素足だしそのままでは寒いはずだ。
自分は仕事だともっと寒いから気にならないが。
布団のぬくもりが名残惜しそうだ。
さて私も支度するか。

朝食の支度をして孝弘さんを呼んで朝御飯を取る。
今日は先生方はウールのお着物。秋ですなー。
冷え込み始めた2,3日は温かいもの着たくなるよね。
しばらくすると慣れてまた木綿を着たりするけど。
今日はお天気はそうよろしくもなく、お出かけはいまひとつの空模様。
さてどうしようか。
食後、孝弘さんが離れに戻り、お茶をいただく。
「今日はどこか行くのかい?」
「うーん、空模様怪しくないですか?降られそうな気がするんですが」
「そうよねえ」
「あたしゃ庭友達のところへ行くから留守番してるかい?」
「そーさせていただきます」
今日は一日ごろごろか。
昨日の安藤さんの稽古がなければ先生をそのまま家に閉じ込めて置けたのかなあ。
と、嫌いな人順位を上げておく。

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