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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

48

翌日の仕事は流石に気を抜くわけにもいかず疲れて帰宅。
買物に行き、下ごしらえのみして寝る。
明日のために疲れを取っておくべきだからな。
流石に明日の夜は淫らな事はできないだろうけどね。
夕刻、電話があり起きる。
何かと思ったら仕事の電話だ。
目が覚めたら腹が減った。何ぞ食って寝よう。
昨日、作ってってくれた残りで食らう。
うーん、うまい。幸せだ。
少し晩酌して寝直す。
明日は稽古だ。

さて週末とも有り仕事は忙しく、怒濤のように時間は過ぎた。
急いで帰宅しシャワーを浴び、着物に着替えて飛んで出て行く。
慌てて水屋に顔を出す、セーフ!よし!
居間に顔を出して挨拶をすると今日は花月だからということで、
風炉の準備や折据を用意する。壷が出てるからこいつもか。
そろそろ口切だなあ。
炉開きの日は会社休みだといいな。去年は仕事だった。
そうこうしていると何人か集まってきた。
壷?という顔をしている。
絹先生が来て、壷はやらないからしまっていいといわれた。
どうやら朝の方々のお稽古で使っただけのようだ。
花月は見ているだけでも楽しい。
4回ほどまわしてお稽古終了。
水屋を片付け、お台所を手伝う。
今日もうまそうだ。
お父さん呼んできてくれる?と言われ孝弘さんを呼びに行く。
食卓について晩飯をいただいて。
律君は今日は合コンらしい。青春だな。
孝弘さんにご飯のお代わりを勧めてる絹先生が微笑ましく可愛らしくて良い。
八重子先生は微妙な顔をしているが。
食事を終え片付けを手伝ったら居間へ。先生方とお茶をいただく。
「台風来るのかしらねえ」
「どうなのかねえ」
「明後日昼以降から酷いらしいですね」
「山沢さんうちに来れるのかい?」
「多分大丈夫だと思います。泊めて頂けるのなら」
今更だけど。
絹先生は照れくさそうだ。
「台風のさなかに帰れだなんていわないよ」
微妙な顔のまま八重子先生に言われてもなあ。
「あ、そうだ。行之行のここの手なんですが…」
お稽古のときに引っかかったところを聞いておく。
色々お話している間に夜は更けて行く。
部屋に戻ると絹先生が来た。
「あの、山沢さん…今日ね、アレなの…だから」
ああ、月の物ね、今日稽古中も席立ってたもんなあ。
「冷えとか、大丈夫ですか?だるいとか」
「あ、それは大丈夫よ」
「どうしたんです?」
「…したいんじゃないかって思って」
ああ!そういうことか。
「したいっちゃあしたいですが、生理中にまで押してするほどではないですよ。
 この間十分楽しみましたしねえ。ああ、でも」
頬に手をかけて深くしっかりとキスをする。
「これくらいはいいでしょう?」
「…もう」
「ふふ、おやすみなさい。温かくしないと駄目ですよ。それとも一緒に寝ますか?」
「山沢さんがしたくなるでしょ?駄目よ」
おやすみなさい、といって戻って行かれた。
ちょっとしたくなったのは事実だ。
着替えて布団に転がる。
あっという間に眠気がきた。

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47

翌朝、まだ寝ている先生をそのままに出勤の支度をする。
幸せそうな寝息にこのまま一緒に寝て居たくなる気持ちを振り切って、出勤。
仕事がんばろう!
それなりの忙しさで仕事を終えて、帰宅。
ちゃんと鍵がかかっている。
中に入るとテーブルに書置きが。お昼ごはん冷蔵庫に有る!やった!
お味噌汁もある!食う。うおーうまい!
でも塩が甘い。こればっかりは仕方ないなぁ。
完食してシャワーを浴びる。
あ、ちゃんと先生もシャワー浴びてったようだ。
着物に着替えて、と。
鞄の点検。ヨシ。行こう。八重子先生に叱られに。
でも幸せだな。
電車に揺られてバスに乗って到着。
直接居間へ。
「こんにちは、八重子先生。すいませんでした」
「はいはい、こんにちは」
あれ?人が多い。
「ちょうどいいわ。これが覚、こっちが開。覚えといてちょうだい」
「あ、山沢と申します、よろしくお願いします」
ん?今日平日…だったよな。
どうやら覚さんは休出の代休、開さんは無職らしい。
…不動産屋はやめてたのか。
「あとうちに出入りするのは潮くらいかねえ」
ああ。今回みたいにならないための引き合わせでしたか。
「潮さんというと晶さんのお兄さんでしたっけ」
「あら、あんた会ってたかねえ?」
ええとたしかチャラいあんちゃんだった気が。
「母さん、こちらは?」
「ああ、この子は絹の友達みたいなもんでね。生徒さんなんだけど。
 最近うちによく泊まったり、絹がこの子の家に泊まったりしてるんだよ」
「絹が?」
おっと朝のお稽古終わったようだ。
絹先生が戻ってきた。
「こんにちは、絹先生」
「はい、こんにちは。あら兄さんたち来てたの? 山沢さん水屋頼むわね」
「午後はどなたでしたっけ?」
「安藤さん、平野さん、原田さん、大村さん、西尾さん、斉藤さんよ」
お稽古手帳を繰る。
「斉藤さんは竹の台子で他の方は中置の風炉でよかったですか?」
「お母さん、それでいいかしら?」
「それでいいと思うよ」
んじゃ準備してきましょう。
茶室へ行って朝の人たちの後片付けをしてざっと掃除。
台子を出して組み立てて設置し、電熱風炉を置く。
皆具をセット。湯はまだ沸かさない。
対角に中置きの位置に風炉をセッティングする。
こっちは炭だ。安藤さんは初炭手前してもらおう。
まあ半分は嫌がらせだけど。中置の炭手前。
用意が終わったので台子の前でイメトレ。
いくつか引っ掛かりがある。
やっぱりここしばらく稽古できてないからなあ。
後半月も稽古できないのか。
ここは一つお願いして稽古日以外にお稽古つけてもらおう。
しばらくして安藤さんが来られた。
炭手前の用意を見て顔を曇らせている。
苦手なことほど沢山やるほうがいいんだよ、と思いつつ内心悪い笑み。
と、絹先生が戻ってきた。
「今日は、お稽古よろしくお願いします」
「はい、よろしく」
うーん、この人は嫌いだけど流れるような点前で綺麗なんだよなあ。
とはいえさすがに中置だと一瞬流れがよどむけど。
その後は平野さん、原田さん、大村さん、西尾さんと次々にお稽古がすすむ。
沸いた湯を台子のお釜に指して電熱器のスイッチを入れて待つ。
斉藤さんが来た。
濃茶だから次客に座ってといわれて久々のお客様をする。
お茶をいただく。うん、うまい。
綺麗にお点前を終えられた。
炉のお点前もこれくらいできるようになったら次だな。
お稽古も終わり、水屋を片付けてから台所へ顔を出すと夕飯の支度をされていた。
「今日は食べてくかい?」
「いや明日も仕事なんで今日のところはこの辺でと」
「あらぁ。そうそう、鍵。返すわね」
「鍵?」
「私、仕事の時間早いので合鍵を置いていったんですよ。
 ああ、絹先生、昼飯うまかったです。ありがとうございました。鍵はいいです」
八重子先生にも挨拶して今日のところは退散、叱られずに済んだな。

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46

まあそういうわけにもいかないわけで。
とりあえず晩飯の支度しないと…って無理、疲れた。
鮨頼もう鮨!
いつものところに電話して持ってきてもらおう。
電話して、先生をベッドに運んで、着物着なおして。
しばらくすると届いた。
先生食えるかな?
お昼も食べずにしてたから腹は減ってるようだけど。
起こしてあげれば食えそう?よしよし。
ベッドの上で裸の先生と鮨を食う。
ちょっかいを出したくなる光景だが、食事中はお行儀が悪い(笑)
「ね、このまま泊まっていきませんか。明日私仕事ですけど」
「そうね…っていいたいけど流石にお母さんに言いにくいわよ」
知らない頃なら言えたかもしれないが知られてからのほうが言いにくいな、確かに。
「でも帰れますか、立てもしないでしょう?」
ぐったりしてるしね。
「疲れさせたのは誰かしらねえ」
私ですな。しょうがない。
「わかりました、私が電話しますよ」
電話を掛ける。
『はい飯嶋です』
「あ、山沢です、こんばんわ。
 すいません、絹先生もう一晩お借りしてもよろしいでしょうか」
『……あんたねえ、山沢さん』
呆れられた。絹先生を見ると恥ずかしげだ。
「いや、あちこち連れ回したら疲れちゃったようでして…その」
『しょうがない子だね、あんた。そういうことにしといてあげるよ。
 明日の稽古までに戻っといで、と言っといてくれるかい?』
「はい、ではそのようにお願いします」
電話を切る。
「お母さん、どうって?」
「御稽古までに戻れって仰ってましたよ。よかった」
「そう…」
なんとなく眠そうだ。
「ちょっと寝ますか?」
背をなでると寝そうになってる。
裸のままだが布団に入れて桶の始末をして寝室に戻ると寝息。
うん、いいね。この無防備さ。
明日の用意をしたら俺も寝よう。
俺の明日着る服一式と、先生の着て帰る着物一式を用意して、
あとはうちの合鍵をテーブルに書置きと共に残すか。
先生が起きる頃には俺はもう仕事だからな。
用意も整った。さあ寝るか。

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45

さてさてぶらりと浜離宮。
歩くのもかったるいので近距離タクシー。
近すぎて来たことがないんだよね。というか一人て来てもなあ。
タクシーを降りて橋を渡り、門をくぐる。
ビル群の中の庭園はなにか面白い。
日傘を差した先生とさくさくと土を踏み、共に歩く。
木々はよく手入れがされており流石である。
なごやかに穏やかな優しい時間が過ぎる。
のんびりと歩いていると、中島の御茶屋だ。
お茶をいただけるらしい。
「どうします?」
「あ…替え足袋持ってきてないわ」
「あー。一応いつも鞄に入れてますよ、私。2足。ストレッチの」
じゃあ、ということで渡して入口で履き替えていただくことにした。
まあ一般の人が多いところだから、必要はなかったかもしれない。
けどね、お茶の先生と弟子の身としては履き替えないわけにもいかん。
温かいのと冷たいのをいただけるそうだが二人とも温かい方を。
点て出しだ。結構に美味。
お茶をいただいて、ほんわかとした気持ちで更に散策。
人通りなさそうな道へ連れ込む。
木陰でキス。そっと胸を揉む。
「あっ…こんな所で…だめ…見られたらどうするの」
「こんなところに人はきませんよ…静かに、ね。してたら大丈夫」
太腿に手を這わせる。
ぎゅっと私にしがみついて声を我慢し始めた。
人目につかないように中を弄り、かすかな喘ぎ声を楽しむ。
秘か事ほど楽しいことはあるまい。
首を噛まれた。
「良いですよ、噛んでてください」
ちょっ…と痛いけど。涙目になれる程度には。
太腿の痙攣と共にぐっと先生の体重がかかってきた。
逝った様だ。
ぬめる指を懐紙でふき取る。
裾を整えて抱きしめる。息が整うまで。
落ち着いてきた先生になじられて、でも幸せで。
先生が歩けるようになって、手を引いて散策を続ける。
恥ずかしげで美しい。
「水上バス、乗ります?浅草まで行きますよ」
一旦うちへ戻りたいそうだ。
ああ。股間のぬめりが気になるのか。
可愛いな。
最短距離を選んで門へ。タクシーに乗り連れ帰る。
戻るとすぐに和室へ入られ、私がお茶を入れてる間に浴衣に着替えてきた。
私の横に座っていただきお茶を差し上げる。
「ひどいわ、外でなんて…」
温かいお茶を喫しながら詰られる。
「もっと人気がないところだったらどうです?
 いや。人が来そうだからいいのかな、ああいうのは」
「見られるのはいやよ。困るわ…」
「知ってる人に見られそうだから?それとも知り合いがいない土地でも?」
「…どっちも恥ずかしいわよ」
ですね(笑)
「どうしても嫌ですか?」
うん、とうなづく。
「先生、可愛いですね。そういうところ」
お茶をよけ、ひょいと引き寄せる。
「あっ…もう…またするの?」
ええ、またです、すいません。
「だって先生が可愛くて。何度でもしたくなるんですよ。駄目ですか?」
「…知らない」
くっそ可愛くて駄目だ、がっついちまう。
好い声を何度も出させて、腕が攣るほどに玩んで楽しんだ。
早日暮れ、先生は動けない有様になっている。
その様すら好くて肌に触れて楽しむ。
このままずっとこうしていたい…。

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44

翌朝、先生の方が先に起きていたようでお味噌汁のにおいがする。
朝飯を作ってくれてるのか。
長襦袢を羽織るだけで出て行ってみた。
すでに焼き魚、味噌汁、ごはん、玉子焼き、香の物が並んでいる。
「おはよう、顔洗ってらっしゃい」
「オハヨウゴザイマス」
なんというか完璧だ。
つまみ食いしようと手を伸ばして叱られた(笑)
とっとと顔を洗い長襦袢をちゃんと着なおして戻る。
食卓につき、いただく。
「勝手にお台所触ってごめんなさいね」
「いや、嬉しいです」
なんでうちの味噌汁がこんなにうまいんだ。
魚はアレだな、こないだ漬けておいた平目の味噌漬だな。
玉子焼きもうまい…。幸せ。
ごちそうさまをして、お茶をいただく。
「先生が嫁さんだったらなあ…」
「うん?どうしたの?」
「いや、仕事する気が100倍くらい出るかなと思いまして。
 朝晩とうまいもの食えて、夜は楽しめて」
あ、顔赤くなった。
「夜だけじゃないくせに…」
そっちか(笑)
「今日、どうします?家に居たらずっと楽しんじゃいそうなんですが」
って弄るのはやめよう。
「ふふ、展覧会か何か、探して行きましょうか」
「そうね」
恥ずかしそうにしている。うーんいいなあ。
パソコンからざっと展覧会情報を呼ぶ。
うーん。
2件だけ見つかった。
「今ちょうど展示入れ替え時期なんですね。どっちがいいです?」
どちらもピンと来ず、浜離宮散策ということにした。
近いしね。
んじゃあちょっくら着替えましょうかね。
俺の方が時間はかからないので台所の後始末を引き受けて、着替えてもらう。
水仕事を終えて和室を覗くと後は帯だけのようだ。
帯枕を渡したりしてちょっと手伝う。
帯締めをきりっと締めて。うん、綺麗だ。
私も長襦袢を脱ぎ、晒をまいて肌襦袢、長襦袢を纏い、長着を着る。
先生が細かいところを整えてくれた。
その頤に手をやってキスする。
「駄目よ」
照れつつも私に羽織を着せ、行きましょ、と仰る。
行くか。

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