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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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山沢は所用を終え、京都から帰って来た。 
日持ちのしないお土産を持って。
一旦帰宅するよりはそのまま先生のお宅に持っていけばいい。 
そう思ったので自宅から1時間半かかるお稽古場まで来たのだ。 
山沢はお茶を習っていた。 
知人に人当たりの良い先生の所、と紹介してもらったのだ。 
そろそろ3年になる。 
先生は40代前半の女性とそのお母さんだ。 
この稽古場は人を選ぶ。 
先生方が選ぶのではないが、この世ならざるものの気配が強い。
先生の旦那さんはその昔、一度心臓発作で死んだそうだ。 
そして生き返った。 
だけど私には中身が妖怪であるように思われる。 
おそらくは乗っ取られたのだろう。 
生き返った旦那さんは言葉も話せず手を動かすことも一人では出来なかったらしい。 
それを先生が人間として、そうおかしいこともない様にしたのだという。 
貞淑で、良妻賢母という言葉が似合う先生だ。

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