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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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106

いつも起きるような時間に目が覚める。
ちょっと散歩してこよう。
ふらりと抜け出し宿周辺を歩く。
真っ暗だ。
空を見上げると曇っている。今日はきっと寒くなるな。
散歩しても体が温まらないので戻って大浴場に行く。
いてて、傷に湯がしみる。
温まったので出て部屋に戻る。
もう一寝入りしよう。
先生は…良く寝ている。寝顔を見るのも好きだ。
横にもぐりこむと抱きついてきた。
「どこいってたの?」
「何だ、起きてたんですか」
「お布団に入ってきたので起きたのよ。なにしてたの?」
「散歩。意外と寒くて風呂も。明日きっと寒いですよ」
「そう…」
「まだ夜中ですから、寝ましょう?」
キスしてきた。
「随分甘えたになりましたね。可愛いな。そんなあなたも」
「ねぇこんな…嫉妬ばかりしてて嫌いにならない?」
「嫉妬もして貰えんとかそれすでに終ってませんか。
 凄く信用されてるならそれはそれでありですが」
「そうなの…?」
「嫉妬してるあなたも可愛いと思ってますよ。だから大丈夫、安心して」
「うん…」
懐に抱いたまま頭を撫で、背中を撫でる。
しばらくして寝息。
まぁたしかにしょうもないことで疑うな!と思うこともあるわけだが。
こうやって懐に入られたら可愛いとしか思えなくて困る。
俺だってかなうことならその笑顔、誰にも見せて欲しくない。
お稽古つけてる間は無理だよなあ。
八重子先生の年になっても無理だろう。
わかってるから言わないが。
寝顔を見ているうちに二度寝。
朝。
ふと目を覚ますと懐に先生がいない。
あ、着物は有る。風呂か。
大浴場へ行くとやっぱり入ってた。
「あら、おはよう」
「おはようございます」
先生がくすくす笑ってる。
「どうしました?」
「ここ、かさぶたになってるわね」
「ああ、昨日血が出てましたからね…」
「かさぶたってめくりたくならない?」
「駄目ですよ!」
「めくらないわよ~」
オホホ、と笑ってる。からかわれてるなー俺。
お風呂から上がって部屋に戻り、身づくろい。
先生は着物に、私はシャツとスラックスを身につける。
朝御飯だ。
二人ともちょっとずつ違って、少し先生の方が良さそうなものを使ってあるのは。
もしや格を考えてくれたかもしれない。先生と呼びかけてるし。
美味しくいただいて、もう一度部屋の風呂でまったりとして。
そろそろチェックアウトだ。
支払いをして宿を出る。駅のホームまで見送りで着いてゆく。
帰りたくなさそうだ。
「明日、先生のお宅に顔出しますから。だから待っててくださいね」
「必ず来てね、待ってるわ…」
「じゃあ」
「また、ね」
新幹線を見送って、私は新潟へ。
あちらで最終日は宴席があるんだよね。
実はキャバクラと決まっている。
八重子先生には日程説明で言ってあるんだが、絹にはいわないと言ってくれていた。
ばれたときが本気で怖い。新潟の宿へ戻り少し寝る。
携帯が鳴り目が覚めた。先生から帰着報告。うむ、よし。
そろそろ起きて昼飯食おう。
イタリアンでゆっくりランチ。
やっぱり今日は冷えるなぁ。
すこし観光。
夜。迎えが来てキャバへ。
…セクキャバかよ。
おっさんども自分たちが楽しみたいんだな!?
女の子がはべってくれて触っても良いのよ~とか言われる。
横に着いた女の子に女だから触ってもねぇとか言うと嘘ーと言われたり。
まぁネタになるし雰囲気は楽しんでしまえ。
触らんけどな!
二次会は今度はピンサロらしい。
せめて三次会にしてくれよ二次会は飲もうよ!
さすがにそれはお断りして、宿に戻った。シャワーを浴びて着替える。
もう少し飲みたいので1階でつまみと酒を頼む。
いくつか食べて3合ほど飲んで部屋に戻ってベッドに転がる。
んー。明日早めにチェックアウトして早く先生に会いに行こう。

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