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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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翌朝、八重子先生は何もなかったように振舞ってくださり、
私も何もなかったような顔をして絹先生との別れを惜しんだ。
ばれなきゃいいんだよ、ばれなきゃ、うん。
それからの一週間は仕事中に先生へ朝のご挨拶メールを送ったり、
おやすみなさいのメールを貰ったり。
水曜の夜に帰宅すると冷蔵庫に食事が入っていた。
片手で食べられるものが。
昼に来て、作っておいてくれたようだ。
往復3時間もかかるのにありがたいことである。
丁重にお礼をメールするとお歳暮ありがとうとメールが返って来た。
そういえば年内いつでもいいからいいものが入り次第と言う注文をしたんだった。
今日届いたようだ。すき焼きをしたらしい。
しゃぶ用もあるしステーキも有るが年内に食えるのかな。
サーロインメインでヒレとかイチボとかランプとか入れてくれと言っておいたが。
まあ孝弘さんが食ってくれるだろう。
美味しい晩飯を一人食べて、風呂に入る。
掃除と洗濯がしてくれてあった。シーツがいい匂いしてる。
愛されてるなぁ俺。嬉しい。凄く嬉しい。
さびしいけれど幸せな気分で良く寝た。
正月が待ち遠しいなんて久しぶりに思う。
あ。クリスマスか。今日。ならば会いたかったなあ…。
そう思っているうちに眠ってしまった。
明けて翌日暗いうちから働く。
それでも昨日よりは今日のほうが気分が落ち着いている。
仕事も捗る。
残り一週間もない、頑張れそうだ。
先生は今頃大掃除だろうか。
あ、鏡餅買わなきゃな。
年賀状は今日作ろう、今日。
注連飾りも居るな。
明日は作業の真ん中に買物時間作ろう。
帰宅時間は遅くはなるが仕方ない。
6時過ぎ、いつものおはようのメールをする。
朝、先生から来るメールはそっけない。
夜のメールは色々書いてある。
きっと朝は眠いか忙しいかなんだろうな。
俺は朝のメールのほうが文章量が多く、夜は少なくなる。
二人とも、好きだとも愛してるとも書かないことにしている。
メールを見られて破綻。
そんなのは困るから。
だが、ただの弟子と朝晩メールの交換してるというのも。
なにやらおかしい気がしてきた。
体裁を気にすると彼女に怒られるという話を良く聞くが、
俺らの場合気にしすぎでもいいはずだ。

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