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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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まぁ、先生の場合初めてのメル友で距離のとり方がわからなかったと。
そういう言い訳が使えると思う多分。
しかし上流の人と離れているとすぐに品性が堕落するなぁ。
正月はうっかり変なことを言わないように気をつけないといけないな、これは。
翌日、作業の合間に買いだしに行く。
ついでに栄養ドリンクを数箱。社員達に差し入れる。
日々みんなの目が死んだ魚のようになっていく。
毎年思うがクリスマスに魚市場を空けるメリットはない。
本当に売れないし、客自体来ないし。
あの日休めば光熱費の点からも休養の面からも助かるんだが。
大体この時期から救急車のサイレンを聞いたり、誰かが倒れたらしいと小耳に挟むんだ。
絹先生からも大丈夫?と言うメールをいただいた。
どうやら半分くらい書いて送ったらしい。昨夜。
そんなこんなで日曜日。特別開場日。
今日明日と仕事を済ませば会いにいける。
早く先生の声を聞きたい、抱きたい。
会わずに我慢できるのはやはり三日だな、三日。
メールの交換をしてもらっていて忙しいから何とか日をすごしているが。
しかし今年の忘年会はまた飲みだろうなぁ。
毎年私は出ないけど。なんでみんなそんな体力あるんだろう。
今年は幸い大掃除しなくて済んだ。
先生が来たりするから日常的に整理整頓していたし、先日は先生が掃除してくれた。
毎年、仕事で出来なくて年明けに掃除してしまうからなあ。
仕事中に先生からメールが来た。
うわ、洋装だ。掃除中の姿。
八重子先生が写真を撮ってくれたようだ。
可愛いなぁ。
そして俺の姿をテレビで見たらしい。
画面の端に芥子粒のように映っていたのを絹先生が見つけたとか。
よくわかったなぁ。
元気そうで安心したと書いてある。
でもそれ多分木曜の取材だ。
あの日は先生の気配を家で感じて、愛されてるという実感で仕事が捗った。
まあそれはメールには書けないから、お会いしたときに耳元で囁くとしよう。
あ。帰ったら襦袢に半襟つける作業が待っている。忘れてた。
思い出してよかった。しかし帰宅するまでに忘れてしまうのではないか。
忘れきってたら31日の朝に慌てて付けるか、先生のお宅でつけるかだな。
紋付の用意をするときに思い出せよ自分。
先生はうちに来てくれるときは刺繍半襟だったりする。
この間は小さいもみじが散っていて、可愛らしい雰囲気だった。
お稽古では白い半襟に静かな柄の小紋や紬姿ばかりで、
茶事くらいしか華やかな姿を見なかった。
だけど俺と一緒にお出かけするときは華やかな着物を着てくれる。
襦袢も綺麗だったり可愛かったり手が込んでいる。
お出かけの予定がないときはシックな紬に派手な襦袢とか、
お洒落で、俺に見られることを思ってそういう格好をしてくれてると思うと嬉しい。
前にそういったら、俺がちゃんと衣桁にかけるのを待つから、着てこれると。
エロビデオみたいに着てるのそのままで体液がついたりするような、
あんなやり方をするなら着てこれないよね、正絹は。
たまに脱ぐの待てないの?と怒られるが。
ああそうか、汚していい正絹の襦袢を作ればいいんだ。
だったら着衣で出来るな、そうしよう。
寸法は今度寝てる間にでも測ってしまえばいい。
柄は…そうだ、八重子先生に相談しよう。

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