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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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16

翌朝。
今日は先に先生が起きたようだ。
風呂を使う音がする。
外は良い天気だ。
うんとひとつ伸びをして浴衣を脱ぎ捨てた。
カラリと風呂の戸を開けると先生は露天風呂に入っている。
綺麗だなぁ。
「おはようございます」
「おはよう」
露天のほうへ声をかける。
私もシャワーを浴び、露天風呂につかることにした。
綺麗だなぁ…キラキラ光る湯と、先生と。
「先に上がるわよ」
見とれているとあがられてしまった。
私が上がる頃には身づくろいを済ませ、布団を整えていた。
私もざっと浴衣を羽織り、脱ぎ捨てた浴衣を畳んで布団を整える。
和室に私が出た頃にはお茶を入れておられた。静岡茶だ。
どうぞ、とすすめてもらって飲んだ。うまい。
茶葉が良いのか、先生が入れるのが上手なのか。
少しニュースなどを見ると食事の時間になった。
食事処へ行き洋食の朝食をいただく。
ごはんとおかゆを選べる。先生がおかゆを頼んだ。
私はごはん派だ。梅干食べたいし。
デザートとコーヒー。
チェックアウトの時間と電車の時間を決める。
昼のお稽古に間に合うように帰らなきゃいけない。
少し早いチェックアウトになる。
部屋に戻って常着に着替え、荷物を作る。
フロントに電話し宅配を頼む。
ぱたぱたと支度を済ませ、小一時間ほどゆっくりできそうだ。
お茶を頂き、テレビを見てまったりする。
「もう帰んなきゃいけないんですねぇ」
「そうねえ」
ゆったりと時は流れるがそろそろ時間ではある。
「帰りましょうか」
そう言って手を取ると少し照れている。
草履を出して履かせる。
忘れ物はないか確認してフロントへ。
チェックアウト。
駅まで送ってくれるとのことで私は助手席へ、先生は後部座席へ。
私を後部座席の奥へ、という誘導だが、酔うのでと断った。
新幹線に乗り、帰路へつく。
旅も終わり、だ。
乗車中、私が手をずっと握っているのに何もおっしゃらなかったが、
一駅前になり、そろそろ気を入れ替えないと、と先生モードに入られてしまった。
降車後、軽いお昼を駅で取ってタクシーで先生のお宅へ。
「ただいまぁ」
「戻りました」
「はい、お帰り。生徒さんもう来てるよ」
そのままお稽古に投入されてしまった。
本日は花月の逆勝手。足がわからなくなる。
左側がお客さんなわけだから~上座はあっちな訳で…
などと悩み悩みの稽古時間が過ぎ、やっとお稽古終了。
八重子先生にお土産を渡して展覧会や起雲閣の凄かった所などを話し、辞去した

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