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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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いい気分のまま抱いて寝入って朝が来る。
起き抜けにキスされて朝からしたくなって困らせ、一戦交わして起床する。
先生が朝風呂に入って俺が朝御飯の支度。
八重子先生も起きてきた。
「おはよう。絹は?」
「お風呂です、昨日入り損ねたからって」
「今日どうするんだい? 天候は回復したけど」
「散っちゃってませんかねえ…」
「あそこは期間長いから大丈夫だよ」
「じゃ行きましょう」
「それじゃお弁当の下拵えもするかね」
「はい、なに入れる予定ですか?」
「御節と似たようなもんだけどね、春らしくしようね」
ちらし寿司の稲荷とか桜でんぷで彩を添えていくようだ。
先生がお風呂から上がってきて、律君も起きてきた。
「おばあちゃん、ご飯できた?」
「はいはい、もうちょっとだよ。お父さん起こしといで」
下拵えをしてから朝御飯。
うん、おいしい。
「律、今日はどこ行くの?」
「晶ちゃんとフィールドワーク。三連休だから泊りがけ」
あ、そうか世間は三連休か。
「そう、私達は梅を見に行くからお昼間はいないから」
「結局行くんだ?」
「お天気よくなってるからね」
「お弁当作らなきゃね」
「もう下拵えはしてあるよ」
「あれ、お父さんも連れてくの?」
「どうして? 皆で行ったほうが楽しいじゃない」
食器を下げて洗い物をしたらお弁当の準備。
変な気分だ、食後に飯の支度。
雨が降ったらいけないから絹物はやめとこう、なんて話をされてる。
シルック小紋にしようと仰る。
「おばーちゃん、おかーさん、行ってくるから」
「ハイハイ、気をつけなさいよ」
「いってらっしゃい」
お弁当を作って、着替える。
さあ俺たちも行こうか。
現地へついてルートどおりに進む。
「綺麗ねえ」
「いいですねえ」
「あらこれまだつぼみだわ」
「遅咲きなんでしょうか」
「はらへった」
ハイ、とお饅頭を渡す。
ゆっくり観覧してそろそろお昼に、とござを敷いてお弁当を囲む。
自分も作ったとはいえ、やっぱり美味しい。
孝弘さんも美味しく食べてるので先生も嬉しげだ。
八重子先生がでんぷでピンクに色付けしたおにぎりをくれた。
甘い、うまい。
少しだけお酒もいただいてお重を空にする。
ゆったりと腹ごなしに歩いて残りの梅を観覧。
暖かくて雨も降らないうちに帰れた。
一度帰宅して先生とお買物に出る。
「明日もあなた来るんでしょ、お夕飯何が良いかしらね」
「あ、俺すき焼き食べたいです!」
「すき焼き?」
「鍋にしてもすき焼きにしても一人だとわびしいんでやらないんですよね」
「そうねぇ、そうかもしれないわね。でも律いないときにしたら恨まれるかしら」
「うーん、またしたらいいじゃないですか、居るときにも」
「じゃ明日、すき焼きにしましょ」
「それで今日は何作るんですか」
「今日はねぇ、なにしよう」
野菜の前で悩んでいる。
「あら先生、お夕飯の買物ですか?」
「吉崎さん。そうなのよ~何にしようかと思って」
「山沢さんもお買物?」
「先生の荷物もちで。その代わりお相伴させていただいてます」
「白菜なんか重いでしょ、助かるのよ」
「カサ高いものとかも一人じゃ大変ですしね」
「仲が良くてうらやましいですわ」
ホホホ、オホホと先生たちは会話をしている。
俺は青梗菜が食べたくなっていつ言い出そうかと思って悩む。
吉崎さんがそれでは、と言って肉屋の方へ行った。
「先生、俺、青梗菜の炒め物が食べたい」
「んー、そうねぇ。お肉が良い? 揚げが良い?」
「勿論肉です」
クスクス笑ってわかったわ、と仰って青梗菜を。
「後は何にしようかしら」
「治部煮」
「はいはい、決まりね」
お買物をして帰宅。
「お帰り、なに買って来たの?」
「治部煮と青梗菜の炒め物にするわ」
「あらそう、じゃ支度しようかね」

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