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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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一服をしてから掃除。平日だからね、先生も主婦業をしないといけない。
俺も指示を貰いつつお手伝い。
廊下を拭いたり、庭の雑草を取ったり。
3時になっておやつをいただいたらお買物。
トイレットペーパーなどかさばるものも買って、焼酎も買う。
司ちゃん用のを切らしてたらしい。
「ほんと助かるわぁ…律もほら、大学あるから遅いでしょ」
「お夕飯の買物には間に合いませんよね」
「あなた力持ちだし」
「ま、仕事が仕事ですからね」
帰宅して先生の決めたメニューに従って下拵え。
今日はメイン肉じゃが。
と言うことでジャガイモの皮を剥く。
…肉じゃがなのに豚肉なのはいまだに違和感があるが仕方ない。
後は色々副菜を用意してお夕飯をいただいた。
食後お茶をいただいたら日のあるうちに帰宅の途へ。
ま、明日も会えるから。
しかしお稽古、明日からは真の行か。大変そうだなぁ。
頑張るしかないな。
帰宅して、布団に入って寝る。
朝、起床して出勤し仕事をして帰宅。
すぐに先生のお宅へお稽古に。
「いらっしゃい。今日からあなた真の行よ」
「はい、お願いします。他の方はどうなさいます?」
「平点前にしようと思ってるの。今月で炉も終りだもの」
「じゃ用意してきます」
教えてもらったように真の台子を組み立てて端に置いて、あとは普段の用意を。
生徒さんが来られてお稽古スタート。
平点前のお稽古に皆さん慌てておられる。
意外と普段やらない上に少し上の点前をすると混ざるからわからなくも無い。
先生はそれでも優しく指摘されたりしていて、焦れた風を見せない。
人に教えるにはこうでなきゃいけないのか…俺できるかなぁ。
今日は俺がいてもいなくても大して意味はないな。
ゆったりとお稽古時間が過ぎて、ずっと次客。
皆さんが帰られるころ、着替えて口を清めるよう言われた。
昨日教えていただいた真の行のお稽古だ。
最初だからと先生もやさしく次はこう、それをこうしてと教えてくださる。
2回やってみて覚えられそうにない、と言えば半年はかかるわね、と仰った。
半年で覚えられるかなぁ。
「月曜日もいらっしゃいよ、見てあげるわよ」
「うーん来たいんですが流石に時間が…」
「そうよねえ…遠いものね」
「こういうときは普通の仕事がうらやましいとは思いますけど。
 だけど普通の時間の仕事じゃ昼からここに、なんて真似できませんからねー」
片付けつつ、おしゃべりを楽しむ。
普通のサラリーマンならやっと仕事が終る時間だろう。残業なしで。
「時間の都合つくときにはいらっしゃい」
「はい」
「さ、もうそろそろお夕飯できたかしらね」
と台所へ。
今日はメインは炒め物。と、カツだ。
「あれ? 揚げ鍋ありましたっけ?」
「ああ、揚げ物は買ってくるんだよ。危ないからねぇ」
「確かに天麩羅火災多いですしね」
配膳して夕飯をいただいて、帰宅。
職場が先生のお宅に近ければなぁ、って無理だけど。
先生も職場が家だからこればかりはどうにもならない。
いつか定年退職したら先生の近くのあの家に住みたいな。
そう思って就寝。

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