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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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328

さて、今日も仕事を適当にこなしてお稽古へ。
台所に魚をいくつか入れて水屋の支度。
待っていると生徒さんより先に先生が来た。
「まだ早いですよ」
「うん、あのね。今週の土日なんだけど…」
所用で先生は居られないらしい。
「お稽古は八重子先生ですか」
「お休みにしようと思ってるのよ」
「おやどうしてですか?」
「どうせ炉灰も上げなきゃいけないし。
 でね、あなたは土日来てお母さんを手伝って欲しいのよ」
「ああ、はい、いいですよ」
「あなた先生になるならどうせやらなきゃいけない事だし今からね。覚えて頂戴」
「お稽古ですね?」
そう、と先生が笑ってる。
まぁ確かに覚えておくべきことか。
生徒さんが来てお稽古開始。
いつもの生徒さんは楽だ、縁談持ってこないからなー。
本当に名目だけ開さんと結婚してもいいかもしれん。
なんて思うくらいくどい人もいる。
お稽古が終わり夕飯。
鱧の湯引きに甘鯛の酒蒸し、天然鯛のお造り。
なんとなく魚尽くしをしたい気になって持ってきた。
お稽古の後にするのは正直疲れるんだけど、先生が嬉しそうだから。
「冬と春と夏だねえ」
「そうですねぇ」
疲れて言葉少なになりつつ俺は野菜炒めを食べる。
八重子先生の炊いた蕪も美味しい。
ご飯を食べた後、帰る用意。
玄関まで見送ってくれた先生に連れ帰りたい、と手を引いてボソッと言ったが…。
明日も教室はあるから、と却下された。
残念だ。
頭をくしゃりとなでられてあきらめて手を離し、帰る。
家に帰宅してすぐに寝た。
仕事頑張る気になれないなぁ。
今週仕事頑張っても先生に会えない訳で。
なんてぐだぐだしつつの金曜日。
手を抜いて帰宅し転寝してたら家に先生が来た。
朝のお稽古終わり次第すぐにこちらへ来たらしい。
明日の御用事はうちからの方が行き易いとか。
なるほ。
中継地点ね。
「食事は取ってきてます?」
「まだなの。あなたは?」
「俺もまだって言えばまだですね。何食いたいですか」
あくび一つして着替えた。
「喫茶店のピラフ。ダメかしら」
「そんなのでいいんですか」
髪を撫で付けて一緒に近所の喫茶店へ。
俺はカレー。
「この間食べたのにまたなの?」
「オムライスかピラフかカレーだったらカレーですよ」
「どうして?」
「カレー好きなんですよね」
「ハンバーグも好きよね。お子様?」
ふふっと笑ってそんなことを言う。
「どうせお子様ですよー」
「お子様ランチとか今度頼んであげようかしら。旗がついてるようなの」
「それは流石にやめてください」
くすくすと俺をからかいつつ食べてる。
食べ終わって先生はレモンソーダを頼み俺は紅茶を。
俺のところにレモンソーダが運ばれた。
カレーに紅茶じゃないんだろうな。
先生にレモンソーダを滑らせてすぐに紅茶が来た。
ここの紅茶結構うまいんだよね。
先生も飲み終わったので支払って帰宅する。
天気が良いからゆっくり歩いて。
手が触れる。
「……今日乾燥してますね、空気」
「そうねえ」
先生の手がかさついてる。家帰ったら化粧水とワセリン塗るかな。
のんびりと帰ってきて手を洗う。
先生が手を洗った後俺の化粧水をたっぷり先生の手になじませてみた。
凄く吸うんだけど。どれだけ乾いてたんだろう。
ついでに手をマッサージ。
こんなものかなー。

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