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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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380 火曜日

翌朝、少し辛いまま仕事をして疲れて帰る。
明日は休みだからなんとかなるだろう。
すぐに布団に入った。身体が冷えている。
そういえば昨日もメールはなかったな。
明日、問い詰めようか。他に良い人でも出来たのかもしれない。
ぼんやりと考えているうちに眠気が下りてきた。
そのまま寝る。
寝汗が酷く、自分の声で目が覚めた。
「大丈夫?」
「うぅ…う? …なんで、お稽古は?」
「もう7時半よ?」
「いやそれより何で来たんですか」
「お母さんがお夕飯差し入れたらって言うから」
「あー…」
「食べるでしょ?」
とりあえず起きてトイレに立ち、食卓についてご飯を食べる。
「掃除したのね」
「ええ、昨日」
黙々と食べ終わって、食器を台所へ返す。
「洗い物はしてあげるから布団入ってなさい」
ベッドに入らされた。
暫くして先生が着替えて布団に入ってきたからキスをする。
「ダメよ」
「どうして。他に良い人でも出来たのか」
先生を下にして押さえ込む。
「え、ちょっと、何でそういうこと言うのよ」
「この間からずっとさせてくれないじゃないか。したくないわけが有るんだろ」
「えっ…、痛っ、ちょっと、ね、離して…怖い…」
睨め付ける。
「言えよ、理由あるんなら」
目を伏せて黙る。
「早く。言わないならケツにぶち込む」
「待って、それだけは…。お願い…」
「じゃあ言え」
「…暑くて」
「クーラーつける」
起きてクーラーつけた。24度に設定した。
「で?これだけか?」
「先週の頭は疲れてただけなのよ…。
 ここ数日は暑いから…したくなくなっちゃっただけで」
他意はなかったらしい。なんなんだよ。
「それならそれで暑いから嫌だとはっきり言やぁいいのに」
「だってあっちの家でってことになるでしょ、恥ずかしくて」
「今更。うちに来るのもあちらも変わらんでしょう」
「あなたの家ならご飯食べたりお出かけしたりもするじゃない。
 あっちはその…えっちのためだけだから…」
息をついた。
「あなたの家の俺の部屋、クーラーつけますよ? いいですね?」
「は、はい」
ひんやりした空気に包まれだして先生が身を添わせてきた。
「あの…する?」
「したくないなら今日はもう良い、寝なさい」
「ごめんなさい」
トイレへ行って布団に潜り込む。
クーラーの温度設定が28度に戻っていた。
「あなた、寒いと思って」
「抱いてればあったかいから平気。それよりキスくらいはいいでしょう?」
「したくなっちゃうからだめ…」
「なったらクーラー強めて抱かれたらいい」
そっと唇をなでる。
それだけで体温が上がったようだ。
どきどきしてるようだが、困った顔もしているのでそのまま懐に抱きこんだ。
「寝ましょう」
「いいの?」
「今日のところは。明日、クーラー効かせてしましょうね」
先生から軽くキスしてきた。
「あの、あまり酷くしないでね…」
「さぁね。寝るよ」
電気を消した。
いらいらしたままではあるものの、先生の体臭が心を穏やかにする。
腕を掴む先生の手が緩んできた。
暫くして寝息。
暗いとすぐ寝れるのはうらやましい。
おやすみなさい。

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