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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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翌朝、特にメールはなく普段のとおりの仕事。
いい魚が入ってはいるものの、今日は稽古日でもなく。
苛立ちをぶつけるためジムに行くものの、混んでいて順番待ちに遭った。
いつものように追い込もうにも休憩が長くならざるを得ず不快。
帰ることにした。
きっと風呂も混んでるだろう。家で入ろう。
帰宅すると草履が玄関に…え?
「あぁお帰り、遅かったね」
「なん…だ、八重子先生。驚きました」
「お昼食べるだろ?」
「あ、はい。ですがお稽古は?」
「言ってなかったっけ? 今日はお休みだよ」
「そうでしたか」
「絹はお稽古だけどね。今日は研究会」
なるほどなるほど、来ないわけだ。でもなんで八重子先生が来るのかな。
味噌汁が冷めないうちに、と汚れたまま食べさせられてそれから風呂。
ふと気づけば洗濯されていて、掃除もされてた。
さすが親子、やることが一緒だ。
でもさ、先生はいいんだけど八重子先生にされるのはちょっと微妙。
風呂から上がると八重子先生が帰り支度している。
「じゃ私は帰るから。明日ちゃんとお稽古いらっしゃい」
「気をつけてくださいね」
「大丈夫だよ、じゃあ」
ちょっと心配なので一応先生にメールを入れた。
稽古中では見もできないだろうが。
どっかりとベッドに転がる。
シーツまでも洗濯されていた。
うーん…。
まぁいいか。
そのまま寝て、夕方起きる。
冷蔵庫を覗くが何もない。何か買いに行かねばなぁ。
と思ってたら玄関から物音。
「ただいまぁ。あぁ疲れたわぁ」
「先生?」
和室へ入ってポイポイと脱ぎ始めた。
「お腹すいちゃった。何か作って頂戴よ」
突然来て何かと思えば。
「何食いたいんです?」
「さっぱりしたの」
「はいはい」
買物に出て物思う。
もしかして八重子先生の掃除と引き換えなのかこの便利使い。
まぁ聞くわけにも行くまい。
取敢えず何を作ろうか。
野菜の南蛮かな。なますと。
あとはマグロの山かけ。
会社へ寄って100gばかり切った。
ついでに冷凍庫から俺用の味噌漬けを出して買物して帰宅。
「まだなのー?」
「はいはい、ちょっと待ってて」
先生は寝巻きに着替えて俺のベッドに転がってた。
おーい。
せかされつつも作って配膳して呼ぶと…完全に寝てる。
少しいらっとした。
飯作らせといて寝るなよな。
冷蔵庫にしまいこみ、飲み屋へ行った。
唐揚、豚キムチ、餃子、揚げ出し豆腐をアテに飲む。
暫くして先生からメールが入る。
冷蔵庫に入れてあるの食えと返した。
飯を食って飲んで帰宅すると先生が不機嫌だ。
「作ったのに寝てるからだろ。そんな顔するならまだ遅くないから帰れ」
「ひどいわ…」
「俺は寝る」
寝間に入ってドアを閉めた。
あーあ、明日稽古行きたくねーな。
サボるか。
酔いもあってそのまま寝てしまった。

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