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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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朝、着替える前に雑煮の支度をする。
支度が整い着替えてから茶室で新年の挨拶を交わす。師弟として。
それからお雑煮と御節を出した。
去年も見てるから律君はスルーしているが先生はほんのちょっとだけお相伴と飲んでいる。
俺は御餅三つ、先生方と司ちゃんは一つ、律君は二つ。
孝弘さんはおかわりしている。いくつかわからない。
お酒も順調に減っている。
先生も少し酔ってきているようだ。
もたれかかってきた。
年末はお疲れだったんだろう。
そういえば今年は何も言ってないのに膾が多めに入っていてそういう気遣いが嬉しい。
おいしく頂いて、司ちゃんと律君にはお年賀を渡す。
先生方には朝のご挨拶の時に渡した。
先生が寝てしまわないうちにと初詣に行くことに。
コートにショールをたっぷり着せて風邪を引かさないように気をつける。
外はすがすがしい正月の空気だ。
「寒~い」
「ですねぇ」
雑踏は手を掴み人波に揉まれ、律君達とははぐれ。
神前ではこの人とずっとこうしていられるようにお願いをした。
欲を言えば二人暮らしだけどそれは高望みと言うもの。
お守りを授与していただいて待ち合わせ場所で合流して甘味処へ流れる。
先生方はおぜんざい。
俺はみたらしを頂いて温まってから帰宅した。
やっぱり律君はすぐに脱いでしまったが司ちゃんは振袖のままだ。
去年は晶ちゃんとした坊主めくりを今年は司ちゃんとする。
三回戦して先生の負け。
長襦袢姿で終了。俺は帯だけで済んだ。
それから普段着に着替えて台所で燗をつけお酒を頂く。
「表、吹雪いてきたわ」
「おーすげー。雪見酒だ」
「温泉、行きたいわねぇ」
「あ、いいですねー。雪がたっぷり積もる中、露天風呂とか」
「良いわよねぇ。連れてって」
「仕事の休みと相談ですし、お稽古の日とかもありますからね?」
「わかってるわよ」
司ちゃんが笑ってる。
お酒を飲んでる間に先生が眠そうになって来た。
「寝てきますか?」
「ん、悪いけど後よろしく」
「私もちょっと寝てくるわ」
お、八重子先生もか。
二人とも部屋に寝に行った。
司ちゃんと律君と三人で御節をつつきつつお酒を飲む。
「山沢さんってお酒強いよね」
「そんなこともないかな。先生のほうが飲んでたよ」
「そうかなぁ」
「お母さんたちは御節作ったり今朝も朝からばたばたしてるからね、疲れてるんだよ」
「山沢さんも疲れてるんじゃ」
「私は昨日寝かせてもらったから大丈夫なのさ」
うーん、うまい。
お重の中身が減ってきたので台所に行って補充する。
去年の晩飯の時間には補充してたからそのように。
律君がお風呂を洗って司ちゃんを先に入れた。
孝弘さんと律君が入り先生はどうかと思ったがやっぱり入られず。
俺が入って風呂を洗って出た。
明日も沸かすしね。
今日は早めに戸締り、火の始末をして先生の横に潜り込む。
律君たちはまだ飲んでるようだ。
あくびひとつ。
俺もまだ眠いようだ。先生を抱っこして眠りに落ちた。

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