「あっ!」
「どうしました?」
「やだ、どうしよう。明日の朝早く行かなきゃいけないところあったのよ。あらぁ…」
「うちから直接いけそうですか? それとも今帰りますか?」
「う~ん、帰らないと無理そうよ」
「じゃ風呂入ってから帰りますか?それとも帰ってから?
時間は…そうだな、入ってからでも十分終電にも間に合いますが」
「んー、湯冷めするかしら?」
「しますね。表、冷え込んできてるようですよ」
「着替えるわ…」
はいはい。
「八重子先生に電話しときますね」
電話をして、自分も着替えて。
「一人で帰れるわよ?」
「好きな女をこんな遅くに一人で帰すやつがいますか」
痴漢や酔客が絡んだらどうするんだ、まったく。
一緒に家を出て電車を乗り継ぐ。
やはり酔客に絡まれたが追い払ってやった。
おうちまで送って、もう遅いからとそのまま中に引き入れられて。
先生はお風呂に入って。
俺も入ろうと思ったがそのままが良いと言われて一緒に寝た。
先生はあったかくていい匂いがして、しっとりとした肌が心地よくて。
感触を楽しんでるうちに先生の寝息が聞こえてきて、
それに引き込まれるように寝てしまった。
翌朝、7時頃、先生が起きた。
やっぱり寝過ごしたようだ。慌てて支度して出て行った。
私は八重子先生に説教を食らいつつ昼食の支度を手伝う。
「お昼食べたらお風呂入んなさいよ。律が帰ってくるまでに」
「あ、はい、ありがとうございます」
てきぱきと支度を手伝って孝弘さんにお昼を食べていただく。
食後、片付けも手伝ってお風呂をいただいた。
うーん、気持ちいい。
風呂をついでに洗って、さて上がるか。
「うわっ!」
「やぁ律君。お帰りなさい」
「すいません、見ちゃいました」
ん?ああ。裸だった。
「律、あんたなにやってるんだい」
「おばあちゃん、山沢さん入ってるなら入ってるって言って!」
「なんだまだ入ってたのかい?やだねえ、もう出てると思ってたよ」
「あー、ついでに風呂洗ってたんで」
ひょいと浴衣をまとって廊下に出る。
「はい、律君、交代ね」
そそくさと入っていくのを見て八重子先生が苦笑する。
八重子先生の部屋に戻って聞かれた。
「ところでその胸の。絹?」
「ですね」
「痛そうだけど…大丈夫かい?」
「今はそんなに痛くないから大丈夫ですよ。今は」
「ちょっと見せてご覧。こりゃ噛まれたときは痛かったろ?」
浴衣を諸肌脱ぎして見せる。
「血が出た程度ですね。まぁここは皮膚が薄いですから…
って八重子先生、そこは噛まれてません、面白がらんで下さい」
なんで乳首は触りたくなるのだろう。