料理が来たので半分ずつ食べながら会話を続ける。
「まぁ昨日は腹も立ちましたが。会えた事自体は嬉しいと思ってます」
「あら、本当?」
「好きな人が4時間近くもかかるのに、疲れてるのに来てくれたんですからね、
嬉しくないわけないでしょう」
「昨日は本当にあなた怖かったわよ、首絞められるかと思ったもの」
「怖くしたんですもん。怖がってくれないと困りますよ」
「…怖がってるのがいいの?」
「えぇと、そういうときもあるかも」
腕をつねられた。
「怒ってます?」
「ちょっとだけね」
「可愛いな、そういうところも好きですよ」
「もうっ」
額を叩かれて。
「でも先生、私のためにお家の事や仕事をおろそかにはしないで下さい」
「してるかしら…?」
「お稽古休んだりとか…こんな風に来てしまうのは良くないことです」
「でも…あのまま木曜日までなんて待てないわよ」
「そういう時は一言、釈明しに来いと仰ってくださいよ。なんとかしますから」
「今度からそうするわ」
ケーキとコーヒーをいただいて。
「あ、そうそう。お釣。7万と4800円」
「あれ?化粧品そんなに安かったんですか?」
「いつものなくて。キュレルのトライアルキットお勧めされたの」
「ああ、あれは割りと合う人が多いそうですね」
「それと下地とファンデとアイブロウとリップと買ったけど良かった?」
「それはいつものあったんですか?」
「うん、そうなの」
「そりゃ良かった、合わないの買ってもしょうがないですもんね」
「ちょうどそろそろ買わなきゃと思ってたの。戻ったらお金返すわね」
「返さなくていいですよ」
「あら、だめよ」
「いいんですよ、それくらい払わせてください」
「ありがとう。そろそろお部屋戻る?」
「そうですね、一度戻りますか」
戻る道に3階へ連れて行く。
大量の酒に驚いたようだ。
「後で飲みに来ませんか?先生の好きそうなのもありますよ」
「あらー、楽しみね」
とりあえず一度部屋に戻って腹ごなしに…。
「抱いていいですか?」
くすくす笑いながら着物を脱いでくれた。
その間に手を洗って、自分も脱いだ。