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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

277

さて、と。
布団を敷いて寝巻きに着替えた。
先生が髪を纏めているのを後ろから抱きしめる。
「もうちょっと待ってて」
「待たない」
もぞもぞと先生の胸やお腹をまさぐる。
「待って頂戴、ね、あの、お手水行ってから。ね?」
苦笑。
「はいはい、行ってらっしゃい」
パタパタとトイレへ走っていった。
戸締りしてる間に行っとけばいいのに。こうなるのわかってんだから。
少し待つ。戻ってきた。
「寒~い」
ぱっと俺に抱きついてくる。
…障子閉めようや。
布団に押し込んで障子を閉め、それからもぐりこむ。
「見られたかったんですか?」
「ち、違うわよ、寒かっただけよ」
「いいですよ、今日良い月ですから庭でも」
「違うって言ってるでしょ…ん、ぁ…」
いい感触だなぁ、胸。
身体を撫で回して堪能する。
沢山撫でた後、股間に手をやれば結構に濡れている。
中に入れず外側を玩びつつキスしてたら唇を噛まれた。
むっとしてたらそれがわかったのか身を縮こまらせて謝ってきた。
一瞬もうやめちまおうか、とも思ったが。
恐々と入れて欲しい、と言うのを見れば可哀想になってそのまま中を探って逝かせて。
二度、中で逝かせると眠たげだ。
そのまま始末もしてないのに寝息に変わった。
息をつき、股間を拭いて寝巻きを着せなおして手洗いに立つ。
そのまま庭へ出て暫く月を眺めた。
カタン、と音がして振り返れば八重子先生だ。
「寒いのに何してるんだい?」
「月が綺麗だと思いまして」
手が伸びて額に触れる。
「眉間にしわ寄せて綺麗もないだろ」
苦笑する。
暫く八重子先生に見つめられて。
ぽんぽんと頭を撫でられた。
「風邪引かないうちに寝なさいよ」
「はい」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
また月を見ながら自分の中を治める努力をして折り合いをつけて部屋に戻った。
先生は気持ち良さそうに寝ていて。可愛い。
そう思えるようになっていてほっとして布団にもぐりこんで寝た。

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翌日の仕事はまぁ土曜日だし、それなりに忙しい。
はっと気づけば昼前で慌てて帰宅し風呂に入ってお稽古に駆けつける。
電車の中で走っても意味はないのでちゃんと整ってるか確かめて。
駅からタクシーを使って駆けつける。
セーフ。
「こんにちはー」
「はい、いらっしゃい」
水屋の支度は…おや整ってる。
「朝の方が少なかったのよ~、だからしちゃったわ」
「あ、そうでしたか」
「あんたもお茶のみなさいよ。丁度ぬるいわよ」
「ありがとうございます」
一息つかせてもらってそれからお稽古。
とんとん、と間も良くお稽古は進み自分のお稽古も。
「この調子で続けたらなんとか夏前に出来そうねえ」
「そーなるといいですねー」
「そうなるようにするのよ。でなきゃもっと厳しくするわよ」
「うっ…頑張ります」
今日は先生も自分の稽古をしたいからとお付き合い。
八重子先生に指導してもらうのを横で見学。
台子だから碗建箸なのだが自分がすると悩むんだよね。
これは先生でも一瞬手が戸惑うらしい。
教える側に回るとちゃんと違うってわかるとか。
二度続けて。
さすが先生一度言われたことは次には全部直ってる。
「さてと。水屋は山沢さんに任せてご飯の支度、終らせないとねぇ」
「あら、まだできてなかったの?」
「そうだよ、あんたお稽古したいって言うから」
くすくす笑ってみてたらペシッとはたかれた。
「じゃれてないで」
八重子先生が呆れてる。
先生方が台所へ行って俺は水屋を片付ける。
もう少しで、と言うところで先生がご飯よー、と呼びに来た。
いま行きます、と答えて手早く片す。
手を拭きつつ食卓へ向かう、いい匂いだ。
「ろーるきゃべつ?」
「春キャベツの春巻きよ。中はパプリカとカニカマと菜の花と長芋なの」
「ヘルシーですね」
「ちゃんとお肉も有るわよ。はい」
野菜の肉巻きだ。
「今日はキャベツがいいのが安くてねぇ。だからキャベツ尽くしだよ」
と八重子先生から渡されたのはコールスロー。
「梅と大葉が入ってるの、おいしいわよ」
「明日の朝はホイコーローとかどうかねぇ」
「朝から多いんじゃない?」
「山沢さんなら食べれるでしょうけど私は朝からはちょっといやねぇ」
濃すぎるのか。
「スープ煮とかされたらどうです?ポトフとか」
「あ、それはいいねえ」
「サラダだったら汐昆布とごま油で和えるとかいいんじゃないですか」
「でもそんなんじゃあんた足んないだろ?」
「あら、ベーコン足したらいいわよね?」
「あー、はい、十分です」
八重子先生も何かとメシに気を使ってくださる。助かる。
おいしくいただいてると先生はこちらを見てうれしそうだ。
しっかり食って満腹。
孝弘さんが食べ終わって台所を片付ける。
先生が明日の朝御飯の仕込みをするというので手伝いつつ。
いろいろ剥いて鍋へ。
ベーコンとウインナーも投入して煮込む。
おでんと一緒で一度炊いて次の日が美味しいらしい。
いい匂いがするなぁ。
先生が作るのを眺めつつ、少し色気を感じる。
「居間にいたら? 立ってたら疲れるでしょ?」
「いや、ご飯拵えしてる姿って結構好きなんですよね」
「そう?」
「ええ、手をだしたくなる」
きゅっと口を捻られた。
「そういうこと言わないの」
じゃれてるうちにそろそろ火が通っただろう、と言うことで火を落として居間へ。
先生はそのままお風呂。
八重子先生はもうとっくに、と言うことで俺も先生と。
と思ったのだが断られた。
今更だが何か気恥ずかしいらしい。
お茶をいただいてゆっくりしていると先生が上がってきた。
「ごめんなさい、うっかりお湯落としちゃった」
ありゃ。
まぁいいけどね、風呂は一応入ってきてるし。
そんじゃ戸締りを確かめますか。
八重子先生が火の始末を確かめて居る。
お勝手も確認して、おやすみなさいと八重子先生と別れて先生と寝間へ。

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275

翌朝出勤し、貰った自慢をする。
バレンタインにも貰ったというと大変うらやましがられた。
仕事を終えて一服していると先生からメール。
八重子先生と広げて全種類ちょっとづつ食べたらしい。
太りますよ~、とメールすると太っちゃったら運動に付き合ってね、と帰ってきた。
可愛いなあ。
さって今日は身頃を縫おう。
先生は今頃お食事でその後はお花のお稽古だろう。
以前花を持って帰ってくるのを見かけたけど綺麗だったなぁ。
美人は花を持てばますます綺麗っていうね。
ちくちくと縫ってたまに針を指に刺したり折れたり。
なんで折れるんだろう。
握力?縫い方?
背縫いを終えてふと気づけば暗い。
え、もう夕方か?
なんだ、曇ってるだけだった。
でもそろそろ夕飯何か買ってこないとなあ。
先生は今日は何を食べるのだろう。
本当に主婦って大変だよなあ。
俺なら食いたいなと思うもの買ってきて食えばいいし、どこか食いに行けばいいが。
皆の分作って、これが嫌いとか今日は食べたくないとか。
先生のお宅で手伝うのは出来ても毎日のメニュー考えろって言われるとね。
……親子丼で良いか。
もうちょっとしたら食べに行こう。
畳んで片付けて。
そろそろしっかりと掃除しないとなぁ。
納戸に掃除機を取りに入ると、先生はここに入るのを嫌がってたのを思い出す。
掃除機をかけて、まぁこんなもんでいいか。
片付けて手を洗って着替えてメシ!
外寒いー。
ぶるり、として近所の定食屋へ。
親子丼一つ。
山椒たっぷりかけていただく。
あったかくてうまい。
腹に物が入るとやっぱり温まってよい。
帰宅して風呂に入って頭を乾かして。
さあ寝ようかな。
ベッドにもぐりこむとメール。
今晩のおかず、と先生から写メが来た。
やり方がやっとわかったとのことだ。
くっそめちゃくちゃうまそうなメシじゃないか。
ご飯はもう食べたけどもう一度食べたくなったとメールを返す。
暫くメールを交わしてからおやすみなさい、と打ち込み寝た。

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274

大きいかぶと白菜など重量系を買って帰宅。
野菜を洗って下拵えまでお手伝い。
「さ、そろそろ帰ります」
「うん、じゃまた明日ねぇ」
久々に暖かいうちに帰宅だ。こんな日が続けばいいなぁ。
帰りがけにお惣菜を買って帰宅。
メシだ!
食ってしばらくしてから寝た。
縫い物しなきゃなぁ…。
朝、出勤、本日は雨の予報。
今日は先生のところへは車で行くべきかなぁ。
沢山降るなら。
大して客も来ないまま仕事が終る。
ま、明日も平日だし…雨だし仕方ないか。
気温も上がってきて予報を見れば戻る頃だけかな、酷いのも。
まぁ適当な駅からタクシーに乗るなり何なりすればいいだろう。
支度をして電車に乗る。
少し雨が落ちてきた。
あまり降るようなら生徒さんは少ないだろう。
晩御飯はどうするかメールが来た。
どうしよう…。
メニューは?と聞くと肉じゃが&白菜とかぶの炊いたもの。
うまそう。これは食いたい。
食べさせてください、とメールを返す。
晩飯という楽しみもあり、いそいそとお稽古にお邪魔する。
普段なりに生徒さんも来てお稽古が進む。
「今度花月してもいいわねぇ」
「ああ、最近してませんよね、私も足がわからなくなりそうです」
「足はこうよ」
と、歩いて見せてくださる。
「行きなのか帰りなのか、ちゃんと考えれば歩けるでしょ」
「うーん、そうなんですよね、考えればいいんですけど…つい」
「あなたは且座の正客をしないんだからそれくらい覚えて頂戴よ」
「はい」
お花が苦手すぎるのでいつも外してもらってるんだよね。
「土曜日に特訓しようかしら。夜は暇でしょ。日曜のお昼からと」
「う…わかりました」
「ほんと苦手なのねえ」
「や、その」
「なぁに?」
「いや、いいです」
「なんなのー?」
あ、八重子先生。
「ご飯もうすぐできるから早く片付けなさい」
「はい」
「はーい」
水屋を片付けてお台所へ。
「ほら、これ持って行って」
配膳をしてご飯の用意。
孝弘さんも出てきた。
「あら律は?」
「遅くなるんだってよ」
「じゃいただきましょうか」
「いただきます」
うーん、おいしい。幸せ。
ご飯が美味しいっていいなぁ、帰ると美味しいご飯が待ってるとか幸せだよなあ。
その上可愛い嫁が待ってるとかもっと最高だよな。
若い頃の孝弘さんって幸せ者だよな。
そのまま普通に先生と夫婦をしてたら俺なんて入り込む隙、針の穴程もなかっただろう。
うまそうに食ってる俺と孝弘さんを先生はニコニコと見ている。
食後、雑談しているときに最近の血液検査で中性脂肪が下がったなんて話をする。
TGは体脂肪率関係なく上がるらしく。
何かしてる?と医師に聞かれて最近の食生活を話すと続けるように言われたと。
「先生方の作ってくださる食事のおかげですねー」
「普段からお野菜食べないからよ~」
「あんたできるだけうちで食べなさいよ」
「はい、ありがとうございます」
「あ、そうそう。これ。ホワイトデーだから」
「嬉しいな。俺も後でお渡ししようかと。クッキーじゃないけど」
「あら。嬉しいわ」
一旦部屋に戻ってとってきた。
はい、とお渡しする。
風呂敷三段重。
「あら、なにかしら」
マールブランシュの茶の菓とマカロン&ムラング、生茶の菓だ。
うち二つが京都限定となっている。
取り寄せたった。
先生もよろこんでくれている。
でもこんなものより、先生がくれたクッキーのほうが価値がある。先生の自作だ。
にこにこしたまま今日も帰途につく。
帰ったら食べよう。
会社の奴らに自慢してやる。
雨降りの中帰宅、部屋で美味しくいただいた。
幸せなままおやすみなさい。

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273

お台所の片付けを済まし、先生方はお風呂。
俺は今日は遠慮して一緒に布団に入る。
先生は今日は疲れていたのかすぐに懐の中で寝息を立て始めた。
夜半、ふと違和感に目を覚ます。
「どうしたんです?」
「ん、起きちゃった?」
「今日は下はダメですよ」
「どうして?」
「生理中ですもん」
「そう…」
そのまま俺の身体のあちこちを気のすむまで触って、ふぅ、と息。
「おやすみなさい」
「うん」
ぺたり、と俺の胸に耳をつけてしばらくして寝息。
ま、そんな時もあるよな、と俺も寝なおした。
翌朝、豚水菜で朝食を済ませ掃除にとりかかる。
先生は洗濯物を干したり座敷を掃除したり。
お昼をいただいたあと縁側で日向ぼっこ。
「暖かくなりましたね」
「そうねえ、お洗濯が良く乾きそう」
手に触れてしばらくゆったり。
「あんたら年寄りみたいだよ」
後ろを振り向けば八重子先生だ。
庭掃除を指示されて庭に下り、先生は風呂掃除へ。
八重子先生は茶道具の手入れだ。
こればかりは俺ではなんともしようがない。
掃除を終えて手を洗って居間へ行くと先生がお茶を入れてくれた。
「おせんべいたべる?」
孝弘さんはその辺でごろ寝しておせんべいを食べている。
あー、折角さっき先生が掃除したのに。
と思ったらちゃんと広告を下に敷いてる。
先生の躾か!
おせんべいを貰って先に袋の中で砕いてから食べる。
「あら。ぼろぼろこぼして子供みたいって言おうと思ったのに」
「さすがにそこまでこぼしませんよ」
ぬるくなったお茶を頂きつつおせんべいを食べて。
「そろそろお夕飯のお買物行かなきゃねえ」
「今日は何されるんですか? 魚?」
「あなた食べて帰るならお肉にするわよ」
「いや今日は暖かいうちに帰ろうかと。明日もありますし」
「そう? お買物は付き合ってくれる?」
「重いものあるんでしょ、行きますよ」
よっこらしょと腰を上げて上着を羽織る。
「じゃ、ちょっと買物に出てきますから」
先生は孝弘さんに言い置いた。
「お母さーん? お買い物行くけど何か買うもの有ったかしら」
茶室にも声を掛ける。特にはないようだ。二人で買物へ。

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