裾を直して立たせると、大幅に着崩れていた。
こりゃ一旦脱いで着直す方が良い。
手を洗って敷きたとうの上で脱がせる。
肌襦袢になったときにむらっときて胸に手を這わせてしまった。
しっとりと、汗で湿っている。
クーキュルル…あ。
先生も苦笑い、俺も苦笑い。腹減った(笑)
シャワーを浴びるようにいい、風呂に入れる。
買ったままにしていた肌襦袢と湯文字、裾よけを用意した。サイズはなんとかなるだろ。
長襦袢も着物もぐっしょりと濡れて、そのまま着るのはちょっとなあ。
うーん、ちょうど良さそうな着物は有っただろうか。
和箪笥をあさると秋模様の着物があった。袖の合う長襦袢も。
帯はどれがいいだろう。こいつか。
風呂から上がった先生が湯文字と肌襦袢、裾除けをつけている間に半襟をつける。
そういえばこの長襦袢、しつけついたままだな。
長襦袢のしつけを取り先生に渡す。
着物を後ろから羽織らせるとすっと纏い付けられ、おはしょりを作り、
胸の打ち合わせを整えられる。
帯をお渡しする。手早く折り、背で締め、枕を当てお太鼓を作られる。
帯揚げ、帯締めを調えられて美しく着付けを終わられた。
うん、よく似合っておられる。綺麗だ。
髪を少し整えて食事に出かけることにした。
天ぷらにしよう。
カウンターのみしかないのだが、揚げたてで新鮮な魚介・野菜を使っている。
隅の席を陣取り酒も少々頼む。
穴子や鱚、海胆を海苔で包んだもの、車えび、玉葱や青唐、などなど…。
美味しく頂き酒もすすみ、ご飯をいただき、デザート。
おなか一杯で残してしまうほどだ。
この後飲みにいくか聞いたが部屋でいいというので連れ帰る。