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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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電話が鳴って八重子先生が取る。
「あらそうかい? うん、うん、それで…はいはい」
ガチャッと電話を切った。
「後30分位したら電車に乗るからってさ。
 先に食べてお風呂入っててくれっていってたよ」
「30分ですか…」
食事を終え後片付け。八重子先生がお風呂にお湯を張る。
いつもは孝弘さん、律君、八重子先生、絹先生、俺と入ってるのだが。
八重子先生が入る頃には戻ってるだろう。
居間に戻って思い出した。
「そうそう、これ。お渡ししておきます」
「なんだいこれ?」
「性病の診断書です。一応のため」
直近の先月頭に検査したものだ。
「それと宴席つれてかれた先がセクキャバだったんです。
 女には触ってはいませんが今週はそのー…しないでおこうと思ってます。
 検査して結果でてからと。なので。フォローお願いできますか?」
「セクキャバ?」
「胸触ったり下触ったりOKのキャバクラです。本番はないですが」
「あぁ…はいはい。わかったよ、だったらしないほうがいいね。
 あんたちゃんと検査してるんだねえ」
「いや、だって好きな人に移すとか一番嫌ですし…」
「そうだよねえ…」
「キスもしないでおきたいので本当にフォローお願いします」
「え、それも駄目なのかい?」
「移るやつあるらしいです。なので今日は先生お戻りになったら帰ろうかと」
「回し飲みとかは大丈夫なのかい?」
「それで移ることはないです、大丈夫です。
 ただ気分的に最後に飲むようにして頂けたらいいかと」
梅毒が怖いんだよなーあいつは1ヶ月たたないとわからん。
梅でも今は薬で治るけどさ。
そういう心配しなきゃならんから行きたくないんだよな。
芸者で遊んでるときは心配しなくてすむのに。
「来週のお稽古日はお稽古だけして帰ることにする予定なのでお願いします」
「はいはい。あんたも大変だねえ。行きたくて行ったところじゃないのにねえ」
「セクキャバ行っても面白くないんですけどねえ。後の心配大きいですし」
しばらく話し込んでいると先生が帰ってきた。
「ただいまぁ、ああつかれた~」
「はいおかえり」
「お帰りなさい、先生」
「お母さん、先お風呂いただいていい~?」
「いいよ、入っといで」
「じゃ、俺帰りますね。お邪魔しました」
「あら山沢さん、何で帰っちゃうの?どうして?」
「ちょっと用がありまして。一応お帰りを待ってたんですよ」
「そうなの?気をつけてねえ」
退散。携帯は次回だな。

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