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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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なんで、こう、うまく噛み合わないんだ。
とりあえず着替えよう。時計を見る。電車、ラッシュタイムか。
車で行くか。となれば洋服がいい。
服を着て待つ。
あ、出てきた。なんだ、髪も洗ったのか。
ドライヤーしなきゃいかんわけで少し出るのが遅くなるな。
手持ち無沙汰で、ベランダに出て煙草を吸った。
帰さなくて良ければ…いいのに。
少し落ち込んでいると先生が着替え終わったようだ。
吸殻を濡らして始末し、手を洗って口をすすぐ。
さてと、気を入れ替えて運転するか。
先生に車に乗るよう言うと、どうして?と聞かれた。
「この時間帯ラッシュでしょう、電車。痴漢されたらどうします」
「こんなおばさんされないわよ」
「されます。おばさんでもない。いいから早く乗りなさい」
助手席に乗り込もうとする。
「そっちじゃない、後ろ。運転席の後ろに乗って。シートベルトもして」
「後ろだったらいいんじゃないの?」
「以前事故のときあなたしてないからあんな怪我したんですよ」
乗せて走り出す。
1時間半ほどだろう。安全運転を心がけて。
「ねえ…明日の晩、来てくれる?」
「お稽古はしないんでしょう? 行かないほうがいいんじゃないかな」
「どうして?」
「一応、私が泊まるのはお稽古があるからとなってますよね。外聞に悪い」
「駄目なの?」
「やめときなさい」
「でも…」
「土曜は寄せていただきますよ。初釜の用意のお手伝いと言う名目でね」
車内の空気はよろしくないまま車はすいすいと流れて先生のお宅へ。
「上がっていって…ねえ」
「いやこのまま帰ります。明日。夜にメールください」
「…わかったわ。じゃあ…気をつけてね」
「ええ、また。会いに来ますよ」
別れて車を飛ばす。
少し前の車を煽ったり、追越をしたりして1時間で帰宅。
疲れた。
すぐさま寝巻きに着替えて寝た。
朝、起きて自己嫌悪。
せめて週末までには立て直して、電話なりメールなりで関係修復したいものだ。
そう思いつつ仕事をこなす。
とりあえず俺がやるべきことはちゃんと仕事することだ。

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