忍者ブログ
百鬼夜行抄 二次創作

let

伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

173

翌朝、鏡開きと言うことで会社に鏡餅を持って出勤。
ストーブで焼いていただく。
本物の餅だからうまい。
缶のお汁粉を買ってきたやつが器にあけてその餅を投入して食っていたり。
連休前なのにそんなには忙しくないなあ。
仕事を済ませて帰宅。
シャワーを浴び、着替えて先生のお宅へ。
「こんにちは」
「いらっしゃい、外は寒かったでしょ」
温かいお茶をいただいた。
うまいなー。
自分で入れると高級茶葉でもまずいのはなんなんだろうな。
先生たちはこれから食事らしい。
ああ、そうか、ついいつもの時間に来てしまった。
「あなたも食べる?」
「ありがとうございます、実は朝餅食いすぎて出てくる前に腹が減らなくて。
 今ちょっと物足りなくなってました」
「あらあら」
「そういえば鏡開きだねぇ。後で山沢さんにも手伝ってもらおうかね」
「律君と孝弘さんはご飯いいんですか?」
「お父さんねえ、お友達のところって言ってたけどいつ帰ってくるかしらねえ」
「律は晶と出かけてるよ」
おかずを出してくださって、いただいた。
うまいなー。
美味しくいただいてご馳走様をして洗いに立つ。
暫くすると宅配便が来た。
受け取って、開封する気配。
「あらぁ~」
「あらあら、きれいねえ、これ」
ふっふっふ♪
洗い物を追えて部屋に戻る。
「ね、これどうしたの?」
「昨日京都行ったんですよね。それで鼈甲屋に行って買ってきました」
「すごいわ、こんな飴色の…高かったんじゃない?」
「まぁそのへんは聞かないでまずは挿してみて下さいよ」
「お母さん鏡とってくれないかしら」
「はいはい」
鏡を見ながら挿してためつすがめつ。
ほぅっと八重子先生の溜息。
「我が娘ながら…似合うねえ」
「美人さんですしね。似合うと思ったんですよね~」
「あら…」
あ、先生、頬染めて可愛い。
「次は紅かい?」
「ええ、次京都に行ったら必ず」
「なぁに?」
「こっちの話です」
「二人してなんなの~」
「しかしこれは高かったろう、細工も細かいし」
「まぁそれなりに」
「嬉しいわ」
おっと抱きつかれた。
いや、八重子先生見てるから。
「これ、絹。山沢さんが困ってるだろ」
「あら、ごめんなさい、つい」

拍手[1回]

PR