翌朝仕事を手早く済ませ、稽古に行く。
早く行ったところでできるのはいつもと同じ時間だけれど。
着いて挨拶したところ、荷が届いてるそうで。
開さんが立会いで鍵開けて中に入れてくれたそうだ。
お稽古の水屋を手伝い、その後自分のお稽古をつけていただく。
少し厳しくは有るが先日よりは優しい。
それでも他のお弟子さんに言わせれば山沢さんには先生は厳しすぎるそうだ。
普段優しいから問題ないと思うんだが。
晩御飯をいただいて、時間もまだ有るのであちらの床だけでもしておきたいと言い、
団欒の家を出て寒い中、敷きに行く。
きっちり流し張りにして端の始末もして完了。
買ってきた布団も置いて。
汗も少しかいている。
先生のお宅へ戻るとお風呂丁度開いてるから、と直ぐに放り込まれた。
しっかり洗って寝巻きを引っ掛けて風呂を出る。
暑くて前を緩く着ていたら覚さんがきていて慌てられてしまった。
ササッと手直しをした。
「や、これは失礼、今晩は。もうこっち向いていただいて結構です」
挨拶を返されて懐から煙草を出して吸おうとされる。
「あら山沢さん、あなたそういえば煙草売ってた?」
「いや、そういえばまだ買ってないです」
「返したほうが良いかしらね?」
「え? 彼女、煙草吸うの?」
「今はあまり吸ってません。だからあれはそのままで構いませんよ、先生」
「煙管吸うのよ~。秋に縁側で、夜月を見ながら吸ってるのは格好良かったわ」
へぇ?とこちらを覚さんが見る。
「あれ、覚おじさん? 司ちゃんさっき帰ったよ?」
司ちゃん来てたのか。
「あ、いや今日は別の話なんだ」
チラッとこっちを見る。
ああ内輪の話ね、俺は寝間に引っ込んでおこう。
部屋にいますので、と声を掛けて出る。
暫くして先生が部屋にやってきた。
「覚兄さん、帰ったわよ。なに見てるの?」
「カタログ。一緒に見ましょう」
そういって招くと身を寄せるようにしてくる。
先生の体温にドキっとしつつ平静を装ってベッドのカタログを見せた。
「どんなベッドがいいです?
背の高い、今くらいの高さがいいか、布団に近い感覚の背の低いのがいいか」
「そうね…低いと降りにくいかしら?…ん」
そっと、やわやわと先生の胸を楽しみつつ会話も楽しむ。
暫くこれが良い、あれが良いと言ってる内に本が先生の手から滑り落ちた。
「もうだめ、焦らさないで頂戴」
「まだ時間、早くないですか」
「あなたが煽るから…」
と俺の手を掴み股間に持って行く。
既に凄く濡れていた。
そのまま弄っていると布団に、とお願いされる。
暫くそのままでキスしながらなぶれば胸に爪を立てられ、諦めて布団に連れて行った。