「いやなの?」
「いや、あの…本気ですか」
「冗談で言うと思う?」
「俺は冗談だったほうが嬉しいんですけどね」
にーっこりと笑って俺の乳首を弄りだした。
最初に比べればぎこちなさは少し薄れて。
ちろり、と首筋を舐められた。
……ぞくっとくるものの少しまどろっこしい。
普段自分でするときはとっとと終らせているからだな。
かりっと耳を噛まれる。
いつも俺がしてるのをなぞろうとしているのだろう。
でも齧ったりなめたりすると手がお留守になる。
どうしようか、と迷ってしまう。
このまま抱かれるには煽られようが足りない。
突き放せば拗ねるだろうし…。
遊んでいる手を玩ぶと、胸に置いた手を動かしてないことを思い出したようだ。
俺も昔はそうだったな。
先生はいつそういう余裕が出来るだろう。
いや、そうなったら逆転しそうだからなぁ。このままでいい。
っとキスされた。
指が動けば舌が止まる。初々しくて可愛い。
そろりと下腹部に指がすべる。
焦らしたいというよりはまだどうするのが良いのかわかりかねているんだろう。
翳りに先生の指が侵入する。
突起に指が触れ、俺は少し身じろぎした。
先生は俺の顔を見つつゆっくりと中に指を入れる。
暫く中を探り探り、俺の反応を見ていたようだが…少し俺が反応したものだから、
そこを刺激し始めた。
先生のやりようは茶器を扱うように丁寧で、俺にとってはもどかしい。
まぁそれでも少しずつ追い詰められて、逝ってしまう。
先生は俺が無言なのが気に入らないようでまだ責めてくる。
3度ほど逝かされたが俺の反応が薄いとぼやく。
「そろそろ諦めて下さいよ。やっても面白くないでしょうが」
「…どうしたら声を出してくれるのかしら」
「さあ…とにかく風呂入りましょうよ」
「そうねえ」
やっと諦めがついたようだ。
よっこらしょ、と布団から出て風呂に行く。
バスタオルやタオルは有るが、まだ浴衣を持ってきてないことを思い出した。
まぁいいか、二人だし。
二人でシャワーを浴びて先生の身体に泡立てたソープを撫で付ける。
先生も俺に同じようにしてきた。
「くすぐったいな」
股間も洗ってあげると声が聞こえる。
キス。濯いでタオルで出来るだけ拭いてバスタオルで覆う。
「ああ、そうか。着替えもいくつか置かなきゃいけませんね」
「そうね。折角御風呂入ったんだものねえ。私はいいけどあなたは、ねえ」
「ま、手拭かさらしでもあれば何とかなりますから。持ってる手拭今日は潰します」
「あら、うちまで別にいいじゃないの。穿かなくても」
「…心もとないですよ」
「長襦袢も着てるんだから見えないわよ。すぐそこなんだし」
まぁなぁ。
しばらくしてあらかた汗も引いて着替える。
その後先生は少し台所のものを片付けて、それから一緒にお宅へ。
八重子先生には先生が、片付けてたら俺が来た、と話している。