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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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そろそろ、と先生に言うとお昼からに、と仰る。
少しむっとした。
「じゃ先に行ってます、昼は適当に食うからいいです」
と先生のお宅を出た。
先に入ってベッドの位置を少し調整したり、戸棚の中身を整えたり。
冷蔵庫、必要だな。
時計を見れば10時。よし、ちょっと電気屋に行こう。
バス通りに出れば先生に遇った。
「あら?」
「どこ行くんですか」
「あなたこそ」
「俺はちょっと冷蔵庫、買おうかと」
「いるかしら?」
「電子レンジとトースターも欲しいかなと。でどこに行かれるんです?」
「髪結さん。そろそろカットしてもらおうと思って」
「へぇ、楽しみにしてます。じゃバスきたようですのでまた」
バスに乗ると窓の外で先生が小手を振っている。
暫くバスに乗り、降りて電気屋へ向かう。
量販店だからそれなり。
そんなに食品を入れはしないから、いわゆる一人暮らし用程度の、と思っていると
フレッシャーズセールをしていたようだ。
だが洗濯機は別段必要ではない。
まぁ構成的には似たようなものなので店員を捕まえて洗濯機を抜いた交渉をする。
10万と言うところに落ち着いて、配達はと聞けば今からなら1時間後にOKとのこと。
配送をお願いし、食事を買って戻った。
中でもそもそと食べてごみをひとところに纏めた。
しばらくして配達員が来た。
中に入れて設置してもらった。
うん、いい感じだ。
先生の希望する部屋の色彩感覚から大きくは逸脱してないだろう。
小一時間ほどして先生が来た。
「…変わってなくないですか」
「ほどいたらわかるわ」
「ほどいていい?」
「いいわよ」
先生の髪を解いて。
「ねぇ?さっき苛々してたでしょ?」
「わかりますか」
「生理前なんじゃない?」
「それは…わかりませんね」
ほどきおわったのを見計らって先生が俺の胸を押す。
「やっぱりそうよ、胸張ってるじゃないの」
そんな気はしてた。
「マッサージしてあげるわ」
「却下、いらついてるの知ってていいますか、それ」
「だってした方が楽なのは知ってるでしょ」
「知ってますけどね、そんなことより抱かれて欲しいです、俺は」
ぱっと先生の頬に朱が差す。

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