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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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翌朝、警察の救助隊や自衛隊が各地に派遣され始めたと聞き、
ようやく落ち着きを取り戻す。
ただやはり今朝はラーメンになってしまった。
定番の醤油ラーメンから。
孝弘さんが更にご飯を食べている。
さてさて今日はどんなものだろうね。
先生と二人偵察に出る。
他の家の前は積もった雪で歩きにくそうだがうちは綺麗さっぱり除雪、道は乾いてる。
幹線道路への道も乾いていて、俺が昨日やったのは正解だったようだ。
道路は機材が入ったり人海戦術で少しは道になっていた。
スーパーまで行ってみるが、ろくなものがない。
やはり入荷できてないとのこと。
明日、もしかしたら入荷できるかもしれないようだ。
電車は、と思えば線路がまだ雪山らしい。
「こりゃあ…律君帰って来れませんね」
「あなたも帰れないわねぇ」
「帰らなくていいなら帰らないでいいんですけどねえ」
「そういうわけにいかないものね」
さくさくとおうちまで戻る。
途中ご近所の方と立ち話。
「飯島さんのところはいいわねぇ、うち屋根壊れちゃったのよ…雪で」
「あらぁ、大変ですわねぇ」
「車も屋根がへこんじゃってねぇ」
「あらあら…」
などと会話をしてお気をつけて、と別れて戻った。
「ただいまぁ」
「お帰り、どうだった?」
「道は有るけど大通りはダメねぇ、やっと今ショベルカーだったかしら、
 そんなのが来てたわ。スーパーは何も棚にないんですって」
洋服から着物に着替える。
先生はやっぱり着物のほうが楽みたいだ。
「横田さんとこ屋根が壊れたんですってよ。
 雪下ろししてもらわなきゃうちも壊れてたかしら」
「かもしれないねえ。それにしても。暇だねえ」
「ご飯作れないものね、暇よねぇ」
「ですね」
「そうだわ、山沢さん。お稽古してあげましょうか」
「あ、そりゃいいね、そうしようか」
「そういえば明日から京都、と言ってましたけど。どうでしょうね、雪」
「そうねえ。たしか明後日よね、お稽古。
 いけるのかしら、明日の様子見てお断りしなきゃいけないかもしれないわねぇ」
心配、と言いつつお稽古の用意をして、何度かお稽古してもらったり、
先生自身のお稽古をされたり。真之行のお稽古を見せてもらった。
お稽古にも先生が飽きてきた夕方、俺の筋肉痛が来た。
片付けはいいから、と許してもらって軽くストレッチをする。
血行を良くするほうが早く治るからね。

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