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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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さてと、庭掃除でもしましょうか。
庭の枯葉や枝を始末して纏める。
先生が廊下の土埃を掃き落として、俺は靴脱ぎ石を掃く。
庭を掃き清め、居間に戻る。
八重子先生が丼物を作り、軽くお昼をいただいた。
お茶室の拭き掃除を手伝ってお買物へ。
「あなた何食べたい?」
「うーん。あ、昨日シャケ持ってきてますしチャンチャン焼きとかどうです?」
「あら、いいわね。じゃお野菜かいましょ。後は筑前煮作ろうかしら」
「あー筑前煮好きです」
にこっと先生が笑って野菜を選んで行く。
会計して店を出た。
「あっそうそう、トイレットペーパー忘れるところだったわ」
戻って二つ購入する。
「あら飯島さん。旦那さん? お元気そうじゃない」
「あ、いえこの方はお教室の生徒さんですの」
「あらあらそれは失礼しました、てっきり」
とトイレットペーパを見てる。
先生もそれに気づいた。
そりゃね、普通生徒さんとは買いに来ないよね。
生理用品入った袋も提げてるわけだけど。
携帯が鳴った、取ると客からだ。
書く物を、と手振りで示すとボールペンと懐紙を下さる。
ササッと控えてお返しした。
電話の間に適当にお知り合いと別れたようだ。
「また噂になっちゃうかしら」
「何度か立ち上がっては消えてますし。そろそろ噂する人も少ないとは思いますが」
「だといいわねえ」
パパッとクラクション。
「絹ー」
っと八重子先生だ。助手席に孝弘さん。どうしたんだろう。
なにやら孝弘さんを車で回収することになったそうで、その途中で俺らを見たと。
そういって後ろに乗せてくださった。
しかし運転席に八重子先生、助手席に孝弘さん、後部に先生と俺じゃ傍から見るとね。
まるで親世代と子世帯の夫婦が乗ってるようで何かおかしい。
かといって俺が運転して先生を助手席にするのも。
孝弘さんを助手席に座らせて俺が運転するのがいいのかなぁ。
そうこうしてる間に到着。
荷降ししてお夕飯の用意だ。
野菜を洗って先生に渡せばおかずになって行く。
ことことと良い匂い。
おいしそうだな、早く食べたい。
しばらくして食卓を片付けできたものから配膳する。
先生は律君の分を除けている。
「お父さん、お夕飯ですよ」
「ん」
ご飯をよそってもらってお夕飯をいただく。
やっぱりうまいなー。
食後、一服して先生と別れる。
「じゃまた次のお稽古日に」
「はい、いらっしゃいね」
にこっと笑って別れた。

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