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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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さて翌日、仕事はやはり暇で。
時間も余るからと和菓子屋で羊羹2棹を購入する。
それから風呂に入ったり着替えたりして先生のお宅へ。
「こんにちは。早く終ったんでこれ、買ってきましたよ。孝弘さんお好きでしょ?」
と羊羹を八重子先生に渡す。
「あら、ここの結構美味しいのよね。三国屋さんのお菓子も美味しいけど」
先生が嬉しそうだ。
「ね、お昼の生徒さんにお出ししてもいいかしら」
「どうぞ。余って干からびるよりゃいいですもんね」
「うちは余らせたりしないわよ?全部お父さんが食べちゃうから」
そりゃそうだ。
お稽古のときに生徒さんにも出されて、残り1棹は孝弘さんのものに。
律君が勿体無いなんていってる。
笑って本日は辞去した。
翌日の仕事はちょっと忙しく疲れて帰宅。
昼と夜のお弁当を買って、昼を食べる。
明日のために昼寝をしておこう。
夕方起きて食事。
ちょっと散歩に出る。最近歩いてないからなあ。
ぶらぶらと銀座を歩く。
銀座の女たちの出勤時刻か。
最近の銀座の女の着付けが今一つなんだよな、ぐっとこない。
どうも自分で仕立てない、自分に合った着物を作ってない世代が増えたからだそうだが。
自分で仕立てられるとここは詰めてここは抜いてここを広く、なんて。
体をより美しく見せる仕立てをしたりしてたらしい。
自分で縫わないまでもそんな注文を出して作っていたとか。
今はと言うと標準割り出しで作っちゃうんだそうな。
っと良い着物に目が留まる。
うーん、こんなの欲しい。
って値段が凄いな、130万か。
苦笑してふとその横の太物に目移りする。
会津木綿か。
普段着を作るのにいいな。
いくつか見せてもらって3反購入した。
仕立てはどうされます?と言われたが木綿だし普段着だし。
自分で縫うからと引き取ってきた。
しかし安い。
良い練習になるな、特に裁ち方の。
帰って手を洗ってまずは1枚目を見積もって印をつけて裁つ。
袖を縫い終わって一旦終了。
先生のお宅のへら台は折りたたみ式だったな。
うちにあるのは1枚もの。
いわゆる裁ち台で、足が取り外せるものだ。
見た目ただの板だけど。
普段はナイロンをかけて納戸においてあるが、先生はあるのも知らなかったらしい。
納戸に入るの嫌がってたからだろう。
さてと、そろそろ寝ようか。
針の数を調べて、よし合った。
片付けておやすみなさい。
翌朝、出社。
忙しいというかややこしい半日を過ごし帰宅、すぐ風呂、着替えて先生のお宅へ。
慌しくお宅に飛び込めばぎりぎりセーフ。

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