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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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八重子先生が着物を選んでくれてそれを着た。
先生が着替えて出てくる。
あ、いいなぁ、美人さんだ。
どうせ司ちゃんを送るからと律君が駅まで車を出してくれた。
優しい息子さんだ。
そういうと先生はうふふ、と笑っている。
新宿まで出てタクシーに乗った。
電車だと乗換えが多くて面倒くさい。
20分ほどで着いた。
中に入ってざっと規模を確認し、受付に行って外で電話予約をする。
よし、予約確保。
中に入ると先生は掛け物を見てにこやかにしている。
綺麗だなぁ…。
先生のショールを預かり、バッグも邪魔そうなので預かる。
凄く嬉しそうに見ているのをみるともっと連れてこないとなぁと思う。
あ、お雛様。
時期は済んでるが会期の間出てるのか。
「ね、あなた飾った?」
「いや、うちはないんで…飾ってません」
「あらーじゃ来年はうちに来なさい」
「覚えてたらお邪魔します」
「お茶入れどこかしら」
「黒棗に濃茶じゃないですか? 棗が出てますし」
「あらほんとねぇ」
ゆっくりと展示を楽しんで、それから茶室を外から見て。
自分では気づかないようなところに先生は気づかれる。
茶人ならではの目の行き届き方だ。
その後、食事へ。
近くの懐石の店だ。
メニューはたった一つ。お酒は選べる。
すべて美味しくいただいた。
先生が嬉しそうで俺も嬉しい。
お店を出て、帰りましょ、といわれたが…。
ちょっと飲みに行きたいと誘ってみた。
タクシーを拾い恵比寿へ。
あのあたりならいくつか知ってる。
一応運ちゃんにお勧めを聞けばガーデンプレイスの店もいいとか。
前につけてもらって入った。
なるほどいいね。
ゆったりとお酒を頂き、楽しむ。
先生のは少し軽めのものを飲んでいる。
「ちょっと酔っちゃったわ。そろそろ帰りましょ」
俺が4杯目をあけた頃、そう仰った。
カードで会計を済ませてタクシーに乗り、帰宅する。
先生はタクシーの中で俺にずっともたれていてそういうところが可愛い、なんて。
家の中に入ると俺にしなだれかかってきた。
「脱がせて…」

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