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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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もう朝だ! 仕事だ…。
幸い今日は天気がよく、暖かい。
帰ったら布団を干したい。
仕事をしているとメールの着信音。
手が開いたときに見ると先生からで、昨日のちょっと痛いらしい。
気になるようなら病院行ってください、一人じゃちょっとと言うのなら一緒に行きます。
そう返事をして様子を見る。
9時半頃、メールが来た。一緒に行きたいと。
俺の行ってる病院が良いと言うことだ。
やっぱり自分のいく病院にそういう理由でいくのは気恥ずかしいのか。
俺の家に一旦寄って待っているとのことで仕事をさっさと片付けて特急で帰宅した。
「ただいま、どうですか具合。着替えるから待ってくださいね」
「おかえりなさい。うーん、ちょっと痛いのよ…」
「出血とかありませんか?」
「それはないんだけど」
手を洗ってさっと着替えて一緒に病院へ。
「どうします?カルテ残したくなければそのように出来ますが」
「えっそんなのできるの?」
「ええ、まぁ。そんなに通わなくてもいいとかなら」
「そうしてほしいわ、だってほら通知来るでしょ、保険証の。どこにかかったとか」
「ああ、来ます来ます。八重子先生に見られても問題はないでしょうけど」
「他の人はねぇ」
「ま、更年期でって人もいますけどね、早いと俺くらいの年からですし」
「でもねぇ」
「っとここです。便宜上…飯田春子でもしますか」
「なんでもいいわ」
受付に伝え問診票を貰う。
手が止まった。
痛みの場所とかは書けたがどうしてかが書けなかったようだ。
取り上げて書き込む。
受付に渡して暫くして呼ばれた。
一緒に入って問診を受けるのを横で。
「で、心当たりのところね。これ、んー」
頬を染めている。
「遊ばんで下さいよ。素人さんなんですよ、勘弁してくださいや」
「すまんすまん、じゃ内診しようか」
「ついでにがん検診もしといてください」
「勿論だ。こんなものは一度で済ますに限る」
手馴れた様子でさっさと終えて、ちょっとした打ち身のようなものと説明された。
「がんは問題ないね、検査には出しておくけど今見たところはね。だけど…」
乳がんの検診もそろそろ受けるように、と言う。
「うちは機械がないからね、かかりつけにマンモが有るならそこで受けると良い」
ふむふむ。
俺に上半身脱げという。
ぽいと脱ぐと乳がんの触診はこんな感じでやるから、と先生に見せる。
「ま、こんなカンジね。よし、どうせだからお前もマンモ受けとけ」
「あれ痛いって聞くから…やだなぁ」
「手術のほうが痛い。それに男が受けるのに比べればましらしいぞ」
ごそごそと服を着て先に会計へ。
支払いを終えしばらくしてから先生が出てきた。
少し恥ずかしげなのはどうしたことだ。
聞けば俺にへんなことをされてないか聞かれたらしい。
あ、DVね。
望まぬセックスとか。
医者には出来る相談ってのはあるもんなぁ。
部屋に戻って色々話していると、お尻を舐められるのが困る、と言ったとのこと。
うーん…。
次回の検査のときに何言われるか。
苦笑しつつ貰った抗炎剤を渡す。
痛むようだったら、とのこと。
「そういえばお昼食べました?」
「ううん、まだよ」
「じゃなんか食いにいきましょう。何か食いたいものあります?」
「……天麩羅たべたいわ」
「ああ、家だと揚げ物面倒ですもんね」
「油の匂いも凄いでしょ」
「ああ、そうか、結構匂うか。じゃ行きましょう行きましょう」
電話で席があいてるか確認して着替え、二人連れ立つ。

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