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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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308

ご飯を食べ終わって一服し、風呂を沸かす。
沸かしてる間に…先生の股間を舐めようとする。
汗などで蒸れてるから凄く嫌がっていて、それでもと言うと諦めてくれた。
しょっぱい、と言うと…。
「だからいやっていったのに、ばか」
そういう会話もまた楽しく。
お湯が沸いたようなので脱がせて連れてはいる。
「昼みたいに洗ってあげましょうか?」
「だめよ…あなたも早く洗いなさい」
ふふっと笑いながらお尻を撫でて怒られたり。
「お風呂で遊んじゃダメよ」
といなされたり。
温まって風呂から出て、そのままベッドへ連れ込む。
「髪乾かしてないのに」
「ドライヤーで乾かすのって傷まないんですかね」
でもドライヤーじゃないと先生の髪は寝癖つくのかな。
髪にもキスして。いい匂いだなぁ。
先生を沢山気持ちよくして、明日も早いから、と早めに切り上げることにした。
加減はしたのだがやはり先生は疲れてしまったようだ。
「おやすみなさい」
「ん、おやすみ……」
寝てるし。半分寝言だろこれ。
背中に密着して先生の肌に触れながら寝た。
朝、置いて出勤するのが惜しい気もして。
出る前にしっかりとキスをして出勤。
仕事から帰ったらもう先生はいなくて、お昼ご飯の用意だけがされていた。
おいしいけれど…一人で食べるとおいしくない。
あ。写真。
そうだ、昨日印刷しようと思って忘れてたな。
写真専用機で出して、と。
うん、綺麗だなぁ。先生も桜も。
変なものは写りこんでないようだし、と。
封書に入れて鞄に仕舞う。
明日忘れないようにしよう。
さて、昼寝。
夕方起きて飯を食ってさらに寝る。
朝起きた。
今日はお稽古日。
仕事頑張って先生に逢いに行こう。
やはりまあ、火曜は暇で。
他の社員たちも今日は花見に行こうと早く帰る支度をしている。
さっさと帰宅して用意を整えて先生のお宅へ。
「こんにちは」
「いらっしゃい」
あ、八重子先生だけだ。
「これ、写真です。花見の」
「どれどれ? へぇ、カメラ持っていったのかい?」
「携帯ですよ。結構綺麗に撮れてますでしょ?」
「あら、もう来てたの? いらっしゃい」
先生が台所からお昼を持って出てきた。
「今日は暇でしたから…ん? 甘茶?」
「潅仏会よ」
「あー…花祭りですか。忘れてました」
「あと今日もあなた円草ね」
「うっ」
「他の方は今週と来週は平点前するから」
「基礎大事にですか」
「来月は風炉だもの。確実にしないと」
「わかりました」
「ああ、そうだ。引次は茶事しようかと思ってたんだけど…。
 許状来てるのあんた以外いなくてねえ」
「三人でしようかって思ってるのよ」
「とするといつもとは違う曜日のほうが良いですよね」
「明日どうかしら」
「心の準備が」
「三人だし茶事でもないし大丈夫よ」
「そうそう、私か絹かが点前してあんたに教えるだけ」
「今日の夜でもいいけどお風呂にも入って着替えてって思うとねえ」
「だから今晩はなしね」
甘茶ふいた。
素で言われるのはどうかと思うんだ…。
八重子先生が溜息をついて先生はなんか変なこと言ったかしら?って顔をしている。
「…水屋の用意してきます」
そそくさと立ち退いて水屋へ行き、お稽古の用意をする。
しばらくして生徒さんが来て、先生がにこやかに現れてお稽古スタート。
和気藹々とお稽古が進む。
「絹先生、日曜に山沢さんとご一緒してらした?」
「え? ええ、一緒でしたけど」
「ああやっぱり! 皇居で母が先生と男の方がご一緒だったのを見たと申しましてね」
「乾通りの通り抜けに行ったんですよ。凄い人でした」
「あらー、いいですわねぇ」
「一時間半待ったんですよ、セキュリティチェックが時間かかるので」
「そんなに? 大変ねえ」
「それでも今年限りかもしれませんからね」
「ですから山沢さんお誘いしたんですの。ほほ」
「八重子先生はご一緒じゃ?」
うっ、と詰まった気配。
「なんせ1時間半待ちですしね」
あぁうんうん、と生徒さんも納得。
他の方々もお稽古が終わり後は俺を残すのみ。
俺へのお稽古は雑談もなく厳しく。
終って水屋を片付け。
「見られてたわねぇ…」
「やっぱり外出は気をつけないといけませんね」
「でも私と一緒にいる男性は山沢さんってみんな思ってくれてるのかもしれないわね」
「だといいですねぇ。それなら不倫の噂にはなりませんから」
「そうね。あ、そうそう。明日あなたの格好なんだけど」
「はい?」
「3つ紋か5つ紋かの色留持ってきてたでしょ? それ着て頂戴」
「え、あ。はい」
「袋帯は締めてあげるから」
「女装ですか…」
ちょっとげんなりしてたら笑われた。
「いいじゃないの、たまには」
片付け終えて台所へ。
もう食事は出来ていて、食卓へ配膳してお夕飯をいただいた。
律君が暫くして帰ってきた。
先生が味噌汁を温めなおしている。
八重子先生が律君に俺と先生の写真を見せてる。
「いまどきは携帯でこんなに綺麗に撮れるみたいだよ。いいねぇ」
「へぇ、すごいね。っていうか山沢さん、お母さんと花見行ってたんですね」
「朝ニュースで皇居の公開って言っててね、じゃ行きましょうってことで並んでね。
 でもこれはすぐ近くの靖国で撮ったんだよ」
「え、なのにこんなにクリアなんだ?」
「あらなぁに? 一昨日の写真?」
「うん、綺麗にとれてるなーと思って」
律君が頂きます、と言って食べ始めた。
先生はにこにこと孝弘さんや律君の世話を焼いてあげていてほほえましい。
「律君は誰かと花見行った?」
「うーん。うちにあるから」
「お友達といったらいいのに」
「近藤? 彼女いるからあいつ」
「あんたも彼女作れば?」
先生、そりゃ酷な。作ろうと思って作れるものじゃないし。
俺は先にご馳走様をしてくつろぐ。
「御免ください、宅配です」
玄関から声。
「あ、ちょっとお願い」
「はい」
パタパタと玄関へ行き受け取る。
サインをして荷物を持って台所へ。ビールらしい。
送り状をもって居間に戻り、お渡しする。
先生は引き出しから帳面を取ってなにやら書き付けて送り状を仕舞った。
お返しとかするんだろう。
律君も食事が終わり、残ったものを孝弘さんが平らげて片付ける。
洗い物を仕舞い終えれば風呂をすすめられ、いただいた。
さてと。今日はなしか。
抱っこだけか、ちょっと辛いな。
先生は気にしてなさそうだけれど。
おしゃべりをして夜が更けて布団へ。
懐に抱いてると、今日はダメよ、そういって腕を絡めてくる。
扇情的で手を出したくなるのにしてはいけない。
くすくす笑われて、寝なさい、と仰る。
ふっと息をついて先生の胸元に耳をくっつけてゆっくりと呼吸をしていると撫でられた。
先生の呼吸が寝息に変わり、俺も寝た。

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