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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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寝てるところも可愛いんだよなー、とにんまりして眺める。
こんないい女を自分の恋人にしているなんて去年の俺には想像できなかっただろう。
そうなりたいとは思っていたけど。
たたまあ性癖からするともうちょっとM寄りだったら助かるが。
それはしょうがない。
普段の先生では考えられないようなことをさせてるだけで満足とすべきだ。
寝ている先生に軽くキスして、俺も寝ることにした。
お休みなさい。
翌朝目覚めると先生がシャワーを使っているようで湯音がする。
時計を見れば6時半。
意外と早く目覚めたらしい。
風呂場を覗くと身体を洗っているようだ。
昨日舐めまくったからな、うん。
洗顔して着替えていると風呂から出てきた。
まじまじと見ると恥ずかしがる。
「そんなに見ないで頂戴」
「いやキスマークとか残ってないかと」
「ないわよ」
そういって着替えだした。
「早くしなさい。戻るわよ。まだ律起きてないでしょ」
ああ、そういうことね。
「はいはい、昼寝したらいいですもんね」
「そういうこと」
着替えてベッドを直し、ストーブを消した。
「忘れ物、ないわね」
「はい」
「じゃ戻りましょ」
早朝の綺麗な空気に晒され静かに帰宅して、台所へ。
八重子先生が支度している。
「あらおはよう。早かったね」
「律君が起きない内に、と仰ったので」
先生が昨日着てた着物などを起きに行って戻ってきた。
俺は冷蔵庫から日本酒をちょっと取って先生に渡す。
「なぁに?」
「昨晩飲んで騒ぐかも、とあちらに行ったんですから。
 ちょっとくらい酒の匂いがありませんとね」
「あぁ、そういうこと。じゃ頂きます」
とクイッと飲んで杯を返して、それから食卓を整えに居間に行かれた。
なんだかんだ酒つよいよね。
お味噌汁の味見をさせてもらって今日は麩の味噌汁だ。
おいしい。
ごはんにお味噌汁。お漬物、焼き魚、納豆。
日本の朝飯だね。
おいしいなぁ、お味噌汁。
お漬物は昨日八重子先生がキャベツを塩漬けしてたもの。
「お母さんお酒臭い」
「あらそう? そんなに匂うかしら」
「レポートできたのかな、律君。遅くまで頑張ってたみたいだけど」
「ええ、なんとか目処がつきそうです」
「この後も書くのかな」
「うーん、今日中に書き上げたいんで」
「じゃ煩くしないよう気をつけるよ」
魚の半分を孝弘さんのお皿にこっそり移動させつつ食事。
ごはんがうまい。幸せだ。
食べ終わって洗い物を片付けて居間に戻れば早くも先生が眠そうだ。
「布団敷きますから部屋で寝てたらどうですか?」
「そういってるんだけどねぇ」
横に座ったら膝を枕にされてしまった。
「それじゃ山沢さんがお手洗いにいけなくなるだろ」
と言うのも聞こえてないらしく早くも寝息だ。
「いいですよ、寝入ったら座布団とチェンジしますから」
寝息が気持ち良さそうでいいなぁ。
八重子先生が溜息ついてお茶を入れている。
「はい、お茶」
「あ、有難うございます」
「昼から私ちょっとお茶仲間の家に行ってくるから。
 あんたらで適当にお昼作って食べなさい」
「はい。あ、ランチされるんですか」
「そうなんだよ、古い馴染みでね。たまにはお昼でも一緒にってね」
「そりゃいいですねぇ」
「あんた、昔の友達と呑みに行ったりするの?」
「ここ半年はないですが前はたまに休みに戻ってましたから。
 居酒屋で出くわしたりしてましたね。そのあと飲みに行ったり」
「帰らなくてもいいのかい?」
「たまには空気入れ替えては貰ってますから、家は」
このまま10年とかだと引き上げてきてもいいな。
「今は…この生活が楽しいですね」
「そう。ならいいんだけど」

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