ほぅっ、と落ち着いていると先生がもたれかかってくる。
ゆったりとした時間が流れる。
「あなた明日お仕事?」
「ええ」
「じゃ、そろそろ寝る?」
「ドラマ終ってからでもいいですよ」
「先に寝てもいいわよ?」
「なんであなたがいるのに一人寝ですか」
「あらあら」
くすくす笑ってる。
後30分くらいでドラマは終るらしい。
俺の手を触りつつ集中して見ている。
しばらくして番組が終った。
「お待たせ。じゃ寝ましょ」
「はい」
歯を磨いたり化粧を落としたりトイレへ行ったり。
先生と布団にもぐる。
寒いようで俺に冷えた手先や足先をつけてきた。
苦笑してしまってあった毛布を足した。
夜半には多分暑くなるはず。
その頃には俺が居なくなるからきっと丁度いいだろう。
背中をなでつつ寝かしつける。
暫くして寝息に変わった。
俺もそのまま寝て夜中起床する。
出勤の用意をして良く寝ている先生の唇に口付けを落として出ていった。
仕事は休み明けの休み前と言うこともあり結構に荷物も動き忙しく終った。
やれやれ、と帰宅すると先生がお昼を作ってくれている。
「お帰りなさい、お仕事お疲れ様」
「ただいま帰りました。
美味しそうな匂いですね。だるいなら作らなくてもよかったんですよ?」
「あら、そんなに外食ばかりダメよ。もう出来てるから食べるでしょ」
部屋着に着替えて戻る。
先生の手を取ると冷えていて顔色も少し悪い。
「無理しちゃダメですよ。外食でも出前でもあなたの体調が悪くなるよりいいです」
座ってて、と食卓の前に座らせて盛り付けや配膳をした。
これだけでもしないとね。
しっかり食べたあと先生を脱がせ寝巻を着せて布団に放り込む。
食器を片付けて俺も布団へ。
「お昼間から寝るなんて…」
「具合が悪いんだからいいんですよ」
「でも」
「ちゃんと俺に飯作ってくれて。ありがとう」
だきしめるとほんのりと頬が赤らむ。
冷えた身体を俺の体温で温めるように抱き締めて撫でる。
上半身はそれなりだが足がまだ冷えてるかな。
足元にもぐりこんで懐に足を入れた。
「あったかいわ…」
そのうちに寝息が聞こえる。
ちょっと抱きたくなったけど具合も悪いしなぁ、仕方ない。
一緒に寝るとするか。
夕方になったらおうちまで送ろう。
足を懐から出して、先生の横に戻って寝た。