薄暗くなった頃目が覚めて先生を見るがまだ良く寝ている。
顔色は少し良い。
眺めているとうっすらと目を開けた。
もぞもぞと先生の手が俺の胸を這いまわる。
寝ぼけてるなぁ。
俺の乳首を弄ってるうちに目が覚めてきたようだ。
軽くキスして起きる。
身づくろいを整えてコーヒーを淹れた。
「ねぇ私にも頂戴」
「トイレいってらっしゃい。その間に淹れますから」
「うん」
先生はどれが好みだっただろうか。
少し酸味のあるコーヒーにしてみた。
お座布に座った先生に渡す。
「おいし…」
「飲み終わったら着替えて。おうちまで送りますよ」
「あら。明日までいるつもりしてるのに」
「いいんですか?」
「だってあなたも顔色悪いもの」
おや気づかなかった。
「それにお夕飯の分も買物しちゃったし」
「何作るんですか?」
「あなたの好きな味噌炒めよ」
嬉しくなってキスしてしまった勢いで押し倒した。
「ちょっと、もう。ダメよ」
ついつい胸を揉んでしまって叱られた。
胸元を直して先生は起き上がり、台所へ立つ。
もう作ってくれるようだ。
昼前に下拵えは済んでいたらしく、手早く炒めている。
作り起きの副菜を出してご飯をよそえば夕飯の完成。
先生は食欲は沸かないらしい。
だるいそうだ。
「前からそうでした?」
「ううん、最近。更年期かしら」
「まだ早いですよ。一応婦人科行ってみたらどうでしょう。筋腫とかかも」
「痛くはないのよ」
「じゃ貧血かなぁ…疲れてるとか」
「疲れてるというのはあるかもしれないわねぇ。あなたとしすぎて」
「…そんなに疲れますか」
「疲れるわよ」
「来月生理前の週はしないで寝ましょうか」
「それで持つの?」
「難しいけど…具合の悪いあなたを見ているよりは俺が我慢すべきでしょ」
「終った後が怖いわねぇ」
ころころと笑っている。
お風呂は明日はいることにして早々に布団にもぐることにした。
「今日一日ずっと寝てる気がするわ」
「ちゃんと飯作ってくれてたじゃないですか。お買物も行って」
「明日はどうしようかしら」
「体調よければ朝はモーニング食べに行って散歩してもいいですね」
「あら、いいわね、お散歩」
布団の中でおしゃべりしているうちに寝て、朝6時過ぎ。
「流石に寝足りたわ~」
「ですねぇ」
「あ、お風呂借りるわね」
「どうぞ」
先生が出た後俺も入ってすっきり。
風呂から出ると先生が洗面所でドライヤーを使っている。
「体調どうですか」
「いいわよ。って何か着なさいよ」
「じゃモーニングいけそう?」
「行くから早く着なさい」
「はーい」
身支度を整えていると先生に頭を拭かれた。
「ドライヤー空いたわよ」
「別にいいんだけどな」
「風邪引いたら困るわ、ほら」
はいはい、とドライヤーを使って乾かす。
先生はその間に化粧を軽くして紫外線対策をしている。
「あなたも対策しないとしみになるわよ」
「うーん、面倒で」
「ほんと面倒くさがりよね。いいわ、行きましょ」
近所の喫茶店のモーニングセットを食べる。
俺はちょっと足りないから更にトーストを頼んで。
ここは色々選べる。トーストorピザトーストorフレンチトースト。
サラダにオムレツ、ベーコンorソーセージとスープ。
そしてコーヒーか紅茶。
先生はフレンチトーストを頼んでいる。
オムレツがちょっと多く感じたのか半分食べてと仰って俺の胃袋に。
ご馳走様をしてお散歩に。
「少し曇ってるわねえ」
「これから雨かな。早めにお帰ししたほうがいいかもしれませんね」
「そうねえ、雨の中運転するのって大変そうだもの」
「お昼前にしましょうか」
「そうね」
流石に先生も帰りたくないとはごねないな。
うちへ戻って先生は帰る用意をしている。
と言っても洗濯物を持って帰るだけらしいが。
「じゃそろそろ帰るわ」
「はい。荷物積みましょう」
「ん、お願いね」
トランクにボストンと洗濯物をつんで先生のお宅へ。
「ただいまぁ」
「あら、お帰り」
「あーお母さん。お帰りなさい」
「こんにちは」
「あぁこんにちは。どうしたの」
「荷物ありますから電車より車が楽なので送ってきました」
「洗濯するから洗濯籠のところ置いてきてくれる?」
「はい」
「あんた調子はどうなの」
「まーまーってとこですねー。だから今日は帰りますよ」
「あら泊まってかないの?」
「明日仕事ですから」
「あらあら、そうだったのね」
「そうそう、あんたらお昼ご飯は食べたの?」
「いやまだです」
「んじゃ用意するよ。山沢さんも食べて行きなさい」
「ありがたく」
お昼をいただいて一服して帰宅した。
さて明日は暇なのか忙しいのか…。