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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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疲れを何とか回復した朝。出勤。
競り中に地震、少し慌てたが…まぁなんともなく。
事務方は大変そうだったけど。
朝は少しばたつく。
でもその後は暇になった。
悠々と仕事を終えて帰宅する。
シャワーを浴びてから先生のお宅へ。
「いらっしゃい。ご飯食べてきたの?」
「はい。食べてきてます」
「じゃ、早速だけどお稽古しようかねえ」
先生方も早々に食べちゃったらしい。
「そういえば朝方の地震、大丈夫でした?」
「ちょっと揺れただけよ」
「あんたのとこは結構揺れたんだろ」
「それなりに。ちょっと驚きました。でもなんともないですよ」
「絹が電話、っていったけど止めたんだよ」
「ああ、地震とかの後ってどうせ繋がりませんよね」
「心配はしてたのよ?」
「ありがとうございます」
用意をしてお稽古スタート。
いくつかの種類をする。
先生は指の傷があるため台所も草取りも出来ない。
必然的に俺の稽古だ。
お稽古の合間合間に話をする。
八重子先生はどうやら連休中に草取りと蔵整理を完全にしたかったらしい。
が、先生の怪我で半分くらいしか終れてないのが不満だそうだ。
「怪我しちゃったものは仕方ありませんよ」
「でもねぇ予定がって言われちゃったの」
「来週、もう少し手伝いますよ」
「ごめんね」
「早く治ると良いですね。後で傷見せてください」
「ありがと。じゃ次は何しようかしら」
「時間、まだありますし台子したいです」
「じゃ出してきて」
台子を出して組み立てて皆具を定位置に。
それからお稽古。
少し迷ったり悩んだり。
都度つど厳し目の指導をしていただいてると八重子先生がきた。
「あんたらもうそろそろご飯にするよ」
何度かお稽古するうちに日が暮れてたらしい。
急いで片付ける。
火の始末だけは念入りに。
ご飯何かなー。
横で茶入や棗を仕舞ってる先生が綺麗でついキスして叱られた。
でもなー真剣な顔してるときの顔、素敵なんだよな。
「早く片付けなさい。ここではダメって言ってるでしょ」
「はーい」
コツン、と額にこぶしを当てられた。
てきぱきと片付けて台所に行く。
先生と配膳。
今日は肉じゃがだ。
それも牛肉で。
俺が牛肉の肉じゃがが好きだといってたからだそうだ。
凄く嬉しい。しっかり餌付けされてるなぁ、なんて思いつつ。
「そういや律君はいつ帰ってくるんですか?」
「明日の夕方って言ってたっけねえ?」
「多分そう言ってたような気がするけど…どうだったかしらね」
折角兜が飾ってあるのに本人が居ないとはね。
「そういえば昔かぶってみたことあるなぁ」
「あら、山沢さんがかぶるの? 見てみたいわねえ」
「っていくらなんでももう無理ですよ」
頭に載せられてしまった。
先生は俺でひとしきり遊んでそろそろお風呂と言っている。
兜をなおして先生とお風呂。
菖蒲湯だ。
お風呂で先生を洗い、お湯に浸かる。
気持ち良い。
「ここ何年、いや十年以上こんなの入ってないなぁ」
「男の子が居ないおうちならそうかもしれないわねえ」
「最近は一人暮らしですし」
「銭湯とか行かないの?」
「ああ、そういえば冬至のときは銭湯に行ってました。ゆず湯」
暖まったので湯から出て先生の背中を拭いた。
風呂場から出る前にキスを。
後は布団の中で、と言うことで浴衣を着て先生は居間へ。
俺は部屋へ寄ってから先生のもとへ。
「はい手ー出して」
一昨日貼った分は結構ふやけてしまっている。開封して匂いも確認。
膿んでないね。
くっついてきてるから水で洗って拭きとって密閉。
八重子先生が覗き込んでいる。
「結構きれいについてきたねえ」
「縫うより綺麗にくっつきますよね。膿む心配がないならこれが良いですよ」
暫くテレビを見てくつろいで。
そろそろ寝ようという話になる。
「じゃ戸締り見てきます」
「火の元確かめてくるわ」
ぱたぱたと確認しに行ってお勝手も確認する。
さて寝ましょ寝ましょ。

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