翌日暇な仕事はとっとと終らせ先生のお宅へ。
先生は逢うなり俺を見て頬を染めて手を握ってきたがどうしたのだろう。
「あの…」
「どうしました?」
なにかもじもじしている。
クゥと先生のお腹がなった。
「ほら、早く食べてきてくださいよ。水屋支度してきますから」
「あ、うん…」
頬を染めたまま、戻っていった。
いいけどさ、八重子先生だけだろうし。
用意をして生徒さんが来られてしばらくして先生が定刻で茶室に。
うん、いつもの先生の雰囲気に戻ってる。
切り替えが早くて凄いよな。
そのままお稽古は進み俺のお稽古へ。
いつものように厳しくて、でも目が合うと一瞬そらしてるような。気のせいか。
お稽古が終って水屋を片付けていると先生がご飯終ったらあちらの家に、と言う。
なんだろう。
とりあえずご飯を食べて、ちゃんと律君たちがいるときは先生は平常で。
よくわからないまま先生とあちらの部屋に入った。
鍵をかけたらすぐ先生がぺたりと俺にくっつく。
「どうしたの?」
「あなた、昨日あんなのつけるから…」
あ。忘れてた。
「外したんでしょ?」
「外したけど…その…」
「欲情しちゃった?」
「…ばか、恥ずかしいわ」
「我慢できなくなっちゃったの? 可愛いな。抱いてあげる」
凄く顔が赤くて凄く恥ずかしがってて大変に可愛らしい。
たまらんなぁ。
着物を脱ぐのも焦っちゃって、と言う様子。
「そのまま抱いてあげようか? とりあえず一回したらゆっくり脱げば良いんだから」
「汗が困るわよ…」
じゃ、と手伝って脱がせた。
珍しくも脱ぎ散らかしたまま先生は床で抱かれた。
しばらくして息が荒いのが収まって、気分も落ち着いたようだ。
「恥ずかしい…」
「ん? 俺は恥ずかしがってるあなたが好きだから。良いけど」
「ひどいわ」
くすくす笑って柔肌を撫でる。
気持ち良い。