翌朝二人で露天風呂に入って、朝御飯をいただく。
部屋に戻ってお片付け。
水着とか仕舞うものはしまって荷造りする。
その間に先生はきちんとお化粧。
手荷物と分けてすべて片付いた。
「まだ時間ありますし、風呂入りましょう」
「そうね」
「気持ちい~」
「結局露天ばっかりでしたね」
「あら、私3回入ったわよ」
「いつの間に…」
「夜中目が覚めちゃったから」
「誰もいませんでした?」
「いなかったわよ」
「そりゃよかった。まだほら、こことか。消えてませんし」
沢山キスマークつけちゃってたから。
そのまま一戦してしまった。
「気持ち良いですね、外の空気」
「私は恥ずかしいわよ…」
「可愛いなぁ」
そろそろ風呂から上がってチェックアウトだ。
荷物を配達してもらう手続きとお支払いをカードでした。
電車の手配は既にしてある。
少し早めにタクシーをお願いしていたので駅についても30分ある。
先生はお土産を更に選んでいる。
お酒も。
しずおかコーラとか。
せめて静岡サイダーにしようよ。
あ、わさびらむねとかカレーラムネも買うのね。
いいけどさ、誰に飲ませるつもりなんだろう。
やっぱり律君?
そんなこんなでずっしりとした土産を持ち先生のお宅へ。
「ただいまー」
「戻りましたー」
「あーおかえり。なんだいあんたそんな沢山持って」
「お土産よー」
どれどれ、と覗き込む八重子先生。
わさびラムネとか見て呆れてる。
「あんたねぇ誰に飲ますの」
「んー兄さん」
それはおもしろそうだ。
「うっかりお客様にお出ししないようにね」
うんうん。
普段着に先生が着替えだして八重子先生が気づく。
「今日は律がいるときに着替えないようにね」
「え?」
「まだ消えてませんね、すいません」
「でもエステと温泉の効果かねえ、あんた肌つやつやじゃないの」
八重子先生が先生をぺたぺた触ってる。
あ、胸もんだ。
「俺もエステ受けてきたんですよー、ほら」
乱入しちゃえ。
腕を見せたのに乳もまれた。
「えーと。どっちの感触が良いですか」
「やだもう山沢さん」
「んー絹のほうが触り心地は良いね。でも張りはやっぱり山沢さんのほうがあるねえ」
「なにやってんの、おばあちゃん」
「司ちゃんいたの!?」
「お邪魔してます」
「旅行先でエステ行って来たのよ~」
「そしたら触り心地確認されてしまったってわけ」
「お夕飯何作ろうかねぇ」
「あ、私みょうがとなすのお味噌汁食べたい」
「あらいいわね。でもメインなんにしよう」
「外は暑いしねえ」
「買物行ってきますよ?」
「じゃ、カレー」
「暑いのにカレー?」
「暑いからよ。汗かいたほうが良いのよ」
「チキンカレーかビーフカレーかポークカレーかどうします?」
「山沢さんの好きなので良いわよ」
「じゃビーフにします」
てくてくと買物に出る。
途中先生から電話があった。
トイレットペーパーがないらしい。
了解して買物続行。
肉を多めに買い込み、帰宅。
多すぎたら先生が俺の炒め物を作るときに使うから。
台所に下ろすと先生が居間から指示を飛ばす。
「じゃがいもむいておいてねー」
そんで八重子先生に横着と叱られている。
「ただいまー」
律君が帰ってきた。
「お帰んなさい」
「お帰り」
「あ、お母さん帰ってたんだ。お帰り」
早速先生にわさびラムネを飲まされているようだ。
うーん、見たい。
面白そう。
ひとしきり笑い声の後先生が割烹着を着て台所に来た。
「人参頂戴」
ほい、と渡して二人で下拵え。
「わさびは律に飲ませたわ。あとはカレーね。兄さん来ないかしら」
「コーラは?」
「覚兄さんに、と思ってるの」
結構お茶目だよな、先生。
どんどん皮を剥いて積み上げていって後は先生の独擅場。
「お肉多いわよ」
「多すぎるなら他のときにどうぞ」
炒めて煮込んでルーを入れる。
氷水に鍋を漬けて暫く放置!
居間に戻って旅行の報告色々。
司ちゃんも八重子先生も行きたいという。
「二人で行ったら良いじゃないですか」
「そうよ。お稽古は私でも見れるんだもの。行ってきたら?」
「でも高いんだろ?」
「んー、たしか今は俺の泊まった所に一泊、ホテルに一泊で一人5万になってたかと」
「二人で十万ねえ。そうだね、司さえ良ければ行って見ようかね」
「いいの? やったー」
暫くごちゃごちゃ喋って時間が過ぎる。
「そろそろ温めようかしら」
「ご飯も炊けますしね」
「お味噌汁は?」
「カレーにはスープです」
「えー」
「みょうがなすは明日の朝です。と言うことで八重子先生よろしく」
「スープ?」
「コンポタです」
キャンベルの業務用だ。
1本で8人前作れる優れもの。
同量の牛乳で伸ばす。
ご飯が炊ける音がした。
お皿にご飯をよそう。
先生がカレーを掛ける。
司ちゃんが取りに来た。
「やだこれ、手が込んでるー」
真ん中をカレーにしてみた。
カレーが終ったので先生がスープを。
俺は洗い物とか片付けをしてさあ食事だ。
「いただきます」
ぱくぱくとたべていく。
「あー美味しいわー」
「自分で作っといてよく言うよ」
「美味しいでしょ?」
「美味しいけどね」
「スープも美味しい」
「そこのスープ好きなんだよね」
わいわいとご飯を食べて良い時間になった。
「後片付けはするからそろそろ帰って寝なさいよ。明日仕事でしょ」
「うーん、もうちょっと」
「ダメよ、疲れてるはずよ」
先生の思いやりによって追い出されて帰宅した。
おー、部屋に熱気が篭ってる。
窓を全開にして着替えてベッドへ。
おやすみなさーい。