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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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土曜の朝、流石に仕事は忙しい。だけど!
今日は早めに着くんだ!
とばかりに仕事を頑張って終わらせて先生のお宅に飛んでいく。
なにかって?
昨日の先生の作った肉じゃがを食べるためにだ。
「こんちは、いただきに来ました」
「いらっしゃい」
先生がクスクス笑ってる。
「昨日は暑かったわ、ご飯作るのイヤになっちゃった」
「ああ、30度超えてたんですよね、こっちも」
「今日も暑いのかしらねえ」
いただきますをして肉じゃがを食べる。
うまい。幸せ。
「今日も暑いそうですよ。女性の着物は大変ですね」
「外に合わせてるからお茶室はクーラーほんの少し入れてるのよ」
「ああ、そっか、皆さん外歩いてこられるからガンガン効かせたら寒くなっちゃう?」
「ずっとうちにいるならねえ。暑いと言っても知れてるんだけど」
ぱくぱくと食べてご馳走様をして水屋の支度を整える。
台所の片付けはいつものように八重子先生がしてくれる。
暫く待って生徒さんが来て支度ができると先生が入ってきてお稽古開始だ。
いつものようにお稽古。
その合間に先日の旅行の話に花が咲く。
プールの話では先生の水着姿の想像がつかないという生徒さん方。
だろうね。
俺も想像できなくて着せてみて得心したくらいだから。
そして厳しい俺へのお稽古。
たっぷり遊んできた後だけに、の厳しさ。
ま、そうやって恋人に厳しく出来るからこそ、なのだが。
甘くするような、そういう贔屓にならないのが先生だ。
とは言うもののお稽古が辛い。
そんなとき、八重子先生が混ざってくれると一気に和む。
和やかな雰囲気でお稽古を終らせ、水屋のお片付け。
先生が横で嫌いだから厳しいわけじゃないとか何とかいっている。
「先生たまにSいですよね…、まぁお稽古とか、日常は別にそれはそれで良いです」
慣れたし。
ただまぁ…夜とか、俺とエッチな雰囲気のときに出さないでいてくれたらいい。
少しいじけてる先生にキスしたら怒られた。
水屋でもダメらしい。
片付け終えてお夕飯をいただく。
今日は暑いからハモの落としを八重子先生にしてもらった。
やっぱり涼しげで夏だなぁと言う感じだ。
あと持ち込みの魚素麺。
それと何品かのおかず。
律君が魚ぞうめんがなんなのかわからないようだ。
「それかまぼこみたいなものだよ。食べてごらん」
白と緑のかまぼこの元を素麺状にしたような物で夏の風物詩なのだが。
東京では見ないなぁ。
「あ、おいしい」
しかしさすが八重子先生。
俺なら大皿にわっさわっさとハモを盛って各自梅肉つけて食え、ってなとこだが。
ちゃんと小鉢に盛って上にちょんと梅肉を載せてある。
美味しそうに見える工夫だね。
おかげで律君たちもおいしそうに食べてる。
ご馳走様をする頃には全部売り切れ。
筑前煮がちょっと残っているので腹に始末して洗い物をする。
居間に戻って団欒。
律君たちが部屋に帰った後八重子先生に旅行中の写真を見せた。
「これ、先生の写真です」
ぱっと見せたのは先生のビキニ姿。
「やだっ、いつの間に撮ったのよ、捨てて頂戴」
「あんたこれでプール入ったのかい?」
「入ってないわよ、そんなの」
ははは、と笑って新たにもう一枚。
「こっちがプールのときのです」
「もー山沢さんいつの間に撮ってるのよ~」
「ああ、これならうん、いいね」
「あんまり肌を見せるのはどうかと思いまして」
「じゃどうしてビキニ?」
「見たかったからです」
キリっといったら笑われた。
「律君に見せますか?」
「見せないわよ」
後はいくつか先生の写真を渡す。
「この辺は見せても良いね」
選別が終って先生がお風呂に行く。
八重子先生が律君を呼んで写真を見せてるのを眺めていると眠気。
気がつくと座布団を枕にタオルケットが掛けられて先生が覗き込んでいた。
「あら起きた? ほっといて寝ようかしらって思ったわよ」
むっくり起きると先生がタオルケットを畳む。
「布団もう敷いたから着替えて頂戴」
そういいつつ俺の手を引いて部屋に連れてってくれた。
脱ぐと着物を片付けてくれて、着替えて布団に潜り込む。
先生もすぐに入ってきた。
寒くもなく暑くもなく先生の体温が丁度心地よい。
うなじを舐める。
手を胸に這わす。
先生の体温が上がる。
汗をかかない程度の緩いえっちを終えるとすぐに先生の寝息が聞こえて来た。
もうちょっとしたかったが、ま、仕方ない。
俺も寝た。

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