着替えてトイレに行って戻ってきた、と思ったら生理になったという。
「嘘ついてんじゃねえだろうな」
「そんな…」
「見せてみろ」
困り顔をしつつも足を開く。
指を這わせると多少のしるし。
「これくらい問題ない。汚さないようにしてやるから来いよ」
いやいやをする。
「おい、いい加減にしろよ。縛っちまうぞ。鞭を使われたいか?」
あ、泣いた。
「泣いたら良いと思ってるのか」
声を上げて泣き始めた。胸を叩いてくる。
その手をねじ上げて床に敷伏せた。
「動くなよ。怪我したくなかったらな」
いやいやと泣く先生の耳元でたっぷり犯してやると言うと更に泣いた。
「痛いことされたくなかったらいつものようにベッドに行けよ。
優しくしてやっても良いんだぜ」
少し迷ったような気配がした後、ベッドに行くと返事があった。
手を離してやって防水シーツをセッティングする。
それから裸になった先生を引き込んだ。
体が冷えてる。
布団をかぶらせて暫く抱いてゆっくりと冷えている部分を撫で擦る。
涙目で震えていて。
俺を怖がっているのがわかる。
体が温まってきた頃、俺も諦めがついた。
「絹」
「は。はい…」
「トイレ行って始末しておいで。寝ていい」
「え?」
「すまなかった。嫌なこと言ったね。ほら寝巻き着て」
「あ、はい」
そろそろと布団から這い出して寝巻きを着てトイレに行った。
その間に防水シーツを外し、毛布を入れた。
先生が戻ってきて布団に入れる。
「さ、寝な。飯は腹が減ってからにしたら良い」
「あの」
「何か食いたいものあるかな。買物行くけど」
「良い、の? しなくて」
抱き締めると震えた。
「怖かったろ。ごめん。落ち着いたからもう俺は」
「その…ごめんなさい」
「だから。もう怖がらないで寝てくれたら良い」
そっとキスし、頭をなでた。
少しずつ先生の震えがおさまって長い息一つ。
「レバニラ食える?」
「え?」
「鉄分。レバーが良いって言うから」
「あ、うん、嫌いじゃないわ」
「じゃ、晩飯はそれと小松菜の胡麻和えとかどうだろう」
「でも…久さんレバー嫌いよね」
「俺は俺でなんか作るから」
「だったら、ん、それで」
「OK、決まりだね。眠くないかもしれないけど寝てて」
なんとなくうやむやにして寝かせ、買物に出た。
自分で自分がバカらしい。
頭痛を感じつつ買物をしていると先生からメール。
プリンね、はいはい。
買って戻ると先生は寝息を立てていた。
昨日の疲れと、生理の眠気だろう。
しかしあんな脅され方して、良くその部屋でのんきに寝息を立てられるものだ。
苦笑して下拵えをし、先生の横に潜り込む。
少し寝た。