4回ほどお稽古日が過ぎ、いよいよ旅行日だ。
1時間ほど前に駅につき、手配していたお弁当や切符などを受け取る。
待ち合わせ場所に20分前に着き、眠気覚ましに缶コーヒーを飲む。
飲み終わったころ、絹先生が来た。やはり着物姿でお美しいな。
私は荷物の半分以上を宅配便で送っているので身軽だが先生は荷物が多い。
荷物を持って差し上げ、切符を渡し改札を抜け新幹線のホームへ行く。
まだ新幹線はきていないので指定席の乗降口まで行くことにした。
定刻に新幹線が到着した。乗車する。2席+2席、座席が広目のタイプだ。
先生を窓側にして私は通路側に。荷物は棚へ。
早速だがお弁当を広げることにした。
籠弁当は見た目にも美しいので先生も嬉しそうだ。
味は…やはり美味。京都の茶懐石の店の弁当だからハズレはない。
食後、少しく話しているうちに反応がなくなった。
眠くなってしまったようで、まあ一駅前くらいに起こせば良いか。
寝ている先生も写真にとってしまえ(笑)
寝顔を眺めているうちに米原駅に到着した。そろそろ起こそう。
せーんせー、そろそろですよー。
おきたおきた。荷物も下ろして降車の用意をする。
八条口に降り立ち、タクシーで宿へ行く。
チェックインの手続きをして案内された先は、茶室。
ちゃんと露地がある茶室(笑)
先生が驚いている。
茶室の8畳+水屋+6畳+小間だ。露天風呂も実はある。
荷物は届いていた。驚いたままの先生と荷物をなおし、
少し落ち着かれたので宿から会場までタクシーで移動してみることにした。
15分程度と予想しているが、そんなところで着くことがわかり、
余裕を持って30分前という話になった。
当日の朝食については先に宿と話してあり、朝6時半におにぎりを
差し入れてもらうことになっている。
宿に戻ってきて、明日やるだろうことの予習をする。
茶室があるので予習も簡単だ。
夕食の時間になり、食事を取る。部屋食だ。
聞いていた通り美味。少しだけお酒も頂いた。
その後更に予習。その間に机を片付けてもらい布団が敷かれる。
私は水屋の始末をし、先生にお風呂へ先に入っていただくことにした。
目の前で脱がれるというのは理性的になれないものがある。
だったら別の場所にいるほうが良い。
始末が終わり、茶室から外を眺めていると声がかかった。
湯上りの浴衣姿だ。
理性理性理性理性……風呂に入ろう。
風呂から上がると先生がノートをまた見ている。
勉強熱心だなあ。まじめだ。
でも今日はそろそろ寝たほうが良い。そういうと何か言いたそうにこちらを見る。
ん?と思ったら布団が1組だ(笑)
押入れを探るとちゃんともう1組あったので出した。
先生は明らかにホッとしている。
「寝ましょう?」
「そうね」
布団に入りしばらくすると寝息が聞こえてきた。
寝息が聞こえると安心するんだよな。よし寝よう。