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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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6

翌朝5時半。起床。
二人とも朝が早いのは慣れている。
小一時間で身づくろいを済ませているとおにぎりの差し入れがあった。
いただいて、落ち着かせ気合を入れる。
さて出陣だ。
私は紋付の男着物に袴、先生は紋付鮫小紋。
タクシーに乗り、角一つ前で乗り捨てて会場に行く。
講習会はほぼ茶名持ち~準教授の錚々たるメンバーだ。
場違い感はあるが、仕方あるまい。
家元からのお言葉、実技講習、セッションなど濃い時間が過ぎる。
食事休憩以外お茶尽くしで12時間、疲れきって戻ってきた。
紋服を脱ぐのを手伝った。先生は長襦袢のまま布団に倒れこんでいる。
私は先生の着物を衣桁に掛け、自分の着物を片付けた。
確かに疲れはしたが私にはプレッシャーがない。
茶名すら持たない以上知らなくても仕方がないとして扱われるからだ。
先生は違う。セッションは大変そうだった。
しかしまた布団が一組しか敷かれてないよ…。
しばらくすると宿の人が来た。
どうやら台風が来ていて明日の交通がどうなるかわからないらしい。
もし交通がストップなら、この部屋に明日も泊まれるとのことだ。
もちろん金はかかるが、駅でいつ動くかわからないことを思えばマシだ。
キャンセルでもキャンセル料はつかないというので宿泊のお願いをしておくことにした。
部屋に戻ると先生が起きていて、長襦袢を脱いでいる。
私がいるのに構う気力もないようだ。
風呂は明日朝にするという。
浴衣に着替えている間にもう1組を敷く。
見ないようにしないとやっぱり疲れててもやばい、とっとと寝ちまおう。
空けて翌朝4時半。
外は雨風がきつい。
テレビを見ると新幹線運休の情報が出ている。
先生がどうしよう、という。ああ、昨日の話してなかった。
今日一晩泊まれることを話す。
明日になったら台風はどっか行ってるでしょう。
安心されたか、朝風呂に入られる。
私はまだ時間が早いのもあり、布団にもぐっている。
朝っぱらからなんだが風呂覗きたい…
出てきたら、襲うか。
浴衣を軽くまとい、先生が出てきた。
後ろから抱きしめる。
「えっ…山沢さん…Hなことはしないって…言ってたのに…」
前日にはしないと書いた。
寝巻きの浴衣なので簡単に胸も裾もくつろげられる。
荒々しく抱き、欲望のまま楽しんだ。
終わった後、折角お風呂入ったのにと詰られた。
二人で入りましょ、と持ちかける。
朝御飯にはまだ時間がある、もう一度入れる。
寝が足りなければ昼寝すれば良い。
一緒に入り、やわやわと先生の肌を泡でなでる。
感じているようだが二回戦する時間はない。
すすいで自分の汗も流して風呂から出た。
布団を軽くなおし、サッと身支度をして朝食のレストランへ向かう。
朝食も美味しかった。
部屋へ戻るとすでに布団はしまわれて机が出ている。
上座に先生を座らせた。
宿の人がきて、茶菓子を出してお茶を入れてくれた。
お昼ごはんについて、この天気では食べに出られないだろうから
簡単なものならできるとのこと。
外を見ると豪雨の様相を呈している。
頼むことにした。
先生のお宅に連絡して今日は帰れそうにないことを告げる。

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