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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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7

フと見ると少し眠そうだ。
「ちょっと寝ますか?疲れてるんでしょう」
先生は恨めしげにこちらを見る。
机を端によけて布団を敷くと、あなたは?と聞かれる。
私はもともと5時間半寝れば何とかなるタイプだ。
気づいたら横で寝てるかもしれないが今は眠気は降りてこない。
そういって先生を寝かせた。
寝顔も可愛いなあ。
……落ち着こう。
テレビをつけ、音量を絞り台風情報を見る。
今晩遅くまでは無理そうだ。
今夜も抱けるかな…。
いやいやいや、そういう意図で旅行に来たわけじゃないんだから落ち着けよ自分。
昼前になったら下火を熾して昨日のおさらいをしよう。
雑念消えろ!
お稽古したいが私では炭をつげないからなあ。
寝言が。ぃゃって聞こえる。
茶室に移ろう…。
座禅でも…無理だな、妄念の塊だ。
タブレットでなんぞ読むか。あ、会社にも帰れない旨メールしよう。
昼前になって先生が起きてきた。常着に着替えている。
先生の身づくろいの間に下火を熾すことにする。
熾きたところでお昼ご飯を食べに行く。
有りものでしている割にはしっかりしたご飯だった。

午後、先生に炭を次いでもらってお稽古をする。
昨日のおさらい。
雨音が強い中、みっちりと4時間ほどやった。
稽古中は妄想も浮かばん。
水屋の始末をする頃、腹が減った。そろそろメシか。
宿の人が晩御飯を持ってきた。
始末を終えて部屋に戻り、酒を頼んだ。
英勲の大鷹があった。これは少し辛口でうまい。
それでも先生には甘口のようだ。これだから関東人は…。

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