さて、こっからだと…すぐそこの大通りを駅方向に向かえばホテルだ。
和洋室をとってある。
先生が着物だからだが。
そしてもちろんトイレと風呂は別だ。
「ねぇ、ダブルベッドじゃなくていいの?」
「ダブルの部屋、風呂と便所一緒ですよ」
「それは嫌ね」
「でしょう? ま、致す時ちょっと狭いし、寝る段になれば別の布団は正直嫌ですが」
「やっぱりするのね?」
「しないほうがいいならそれでも」
「そういうつもりで…いったんじゃないわよ…」
ふいっと横を向いた。
「どうしたんだ? 最近」
背中から抱きしめる。
「だって。あなたしたいって最近言わないから。したくないのかしらって…」
「明日の予定がないならば。足腰立たないほどに…したいよ。ああ、やりたい」
熱くなった手を絹の懐に差し込む。
「そんな、に?」
「したいともさ。犯しつくしたい」
耳元でささやくと少し震えている。
「怖いか?」
そっと俺の腕に手を添えて身を預けてきた。
「それでもいいわ…」
暫く胸をもてあそぶ。
「ね、離してちょうだい」
「うん」
おとなしく離してやるのはなぜか。先生が脱ぐからだ。
待っててやらないと着物がえらいことになる。
何度か襲って後で洗いに出す羽目になったのを覚えている。
腰のものひとつになって、それでもためらいがちに外す姿はいつ見ても良い。
うつむきつつも俺に裸体をさらす。
胸と股間に手を添えて。
いつまでたっても恥じらいを忘れないこの女を泣かせてねだらせる。
これほど楽しいことはない。
勿論痛みに泣かせたり、苦しませるのは好きだが。
それは他の女でも楽しめることだ。いつか、でいい。
「手を後ろで組んで。そうだ。良い子だね」
腿をきゅっと引き締めて隠そうとする。
「足も開きなさい」
おずおずと開き、閉じたそうにする。
股間に触れる。
「ぁ、ん…」
すでに濡れている。
後ろに組めといっていた手が俺にしがみついてくる。
暫くもてあそんでいると体重がどんどん掛かって来た。
「ね、もう、お願い…」
「立ってられない? 駄目だよ」
「そんなこといわないで、ねぇ、お願いよ」
「だーめ」
お願いが出来ないようにキスで口をふさぐ。
舌を絡めつつも呻いて、もてあそぶ指を締め付ける。
背がのけぞり少し舌を噛まれた。
逝ったようだ。
蕩けた様な顔で後ろのベッドに腰を下ろした。
「いけない子だ、座って良いとは言ってないだろう?」
「だって…」
「まぁいい。そのまま」
脱ごうとしたら脱がされた、
手が汚れているから、だそうだ。
暫くベッドの上で楽しんでいると携帯のアラーム。
あ、そろそろ飯の時間が近い。
「飯の時間だけどどうする? ここでやめるか?」
「やめないで…」
スピードを上げて逝かせ、先生をシャワーに連れ込んだ。
汗と股間の汚れをとりあえず落とし手早く水滴をふき取ってベッドへ。
「着れますか?」
「頑張るわ…」
手伝ってなんとか着てもらい俺も着る。
直された。
「余裕あるな? もうちょっとしてもよかったかな」
「ないわよ、だめよ」
頬が赤い。
汗で崩れた化粧を直させて少し遅れたが食事へ行くことにした。