それなりに楽しく遊ばせて貰ってホテルに戻れば23時半。
うーん、明日朝イチに電話を入れるか。
八重子先生が出てくれるだろ。
なんだったら茶事が終わった頃に顔を出そう。
終電で戻って来れそうならそうしてもいい。
21時までならあちらにいられるだろう。
ま、4時間あれば高速でつくから0時までいてもいいが。
その場合一駅手前で降りてレンタカーを借りておいて、それから先生宅だな。
夜中は借りれんだろうし。
算段をして、寝る。
翌朝、6時半、電話をする。
八重子先生が出てくれた。
昼までに電話いただければ夕方には行ける旨、絹先生へお伝えして欲しい。
そうお願いした。
さて、電話はくるかなぁ。
風呂に入って、今頃用意で大変だろうと思いを馳せて。
少し飲んでいると電話がかかってきた。
取ると八重子先生、来なくていいといってるとのことだ。
様子を聞くにいらだってる模様。
うーん困った。
八重子先生はほっときなさいというが。
取敢えずはこちらはこちらで時間潰すかね。
観光でもするか。
もういっそ何だ、キャバクラにでも行こうか。
更に怒らせてどうする。
やっぱり観光だ観光!
いや、飲むか!
幸い飲みつくせない酒がここには商われているからな!
15杯を飲んだ頃、電話が鳴った。
先生からだ。はや夕刻か。
「茶事、無事に終わりましたか?」
『なんとか終ったわ…だから…今から行くわね』
「えっちょっと待ってください、何で今から?来るんですか?」
『なんでそんなに慌てるの。女の人を呼ぶ予定でもあったのかしら』
「有りません!いやそうじゃなくて…」
『お母さんは行ったらいいって言ってくれたわよ』
「駄目です無理です」
『後ろ暗いことがあるんでしょう?』
「ちがいます、もうかなり酒飲んでて寝そうで無理です」
電話の向こうでため息一つ。
『じゃ明日行くから』
「帰ってからという選択肢はないんですか」
『それまでに夜遊びするつもりでしょ』
「ああ、信じていただけない?そうですか、そうですか。おやすみなさい」
電話を切る。電源も切る。
部屋帰って寝てやる。
さすがにあそこから3時間半かかるここまでは突撃してくるはずはない。
熟睡。