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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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首筋を舐める。
「えっ!ちょっとまって!」
「へ?」
「うそっ…」
身を捻ってテレビを見ている。
「え、このニュース朝からやってましたよ?」
「そうなの?やだ、知らなかったわ」
苦笑して俺のシャツを先生の肩に掛け、膝から降ろして立つ。
先生がそのままテレビに見入っている間に着物を片付けた。
「テレビ、もういいでしょう?ベッドに行きませんか?」
「あっ、ごめんなさいね。つい」
「…ああでも素肌にカッターシャツも色っぽいな」
頬を染めるくせになんでまたテレビを見るんだ…。
「だってこのドラマ見たかったの…ね、お願い」
「しょうがないなぁ。でもそのままだと風邪引くから。寝巻着てください」
「うん」
そういったままテレビを見て動かない。
寝巻きを取りに行って渡すと着替えてくれた。
番組表を見ると1時間物か。
仕方ない、一緒に横で見るのがいいだろう。
って突っ込みどころの多いドラマだなぁ。
しかしこれ、いまの化学屋が当時に行って研究したら面白いだろうな。
ってこれ続き物なのか。
消化不良だ。まぁ結構良い部類のドラマだな。
忘れなければ来週も先生と見てもいい。
しかしだな。
こんなもの見てすぐやる気になれんじゃないか…。
トイレに先生が立ったのでテレビを消して、寝巻を着た。
って俺も行っておかねば。
入れ替わりに行って、戻るとすでに部屋の電気を消されていた。
寝間の豆球がついている。
ベッドに座って髪を解いている先生にキスした。
もうちょっと待って、と言うので眺めているとアレがサイドテーブルにおいてある。
「…なぜここにアレ」
と呟いたら俺が食卓に置いていったから、とか。
「納戸に捨ててこなかったんですか? 使っていいのかな」
先生は一気に胸まで赤く染まった。
「その、使わないでくれたほうがいいけど…」
「じゃどうして持ってきたの?」
「だってご飯食べるところにあんなの…」
そっちか!
「居間でするのはイヤだった?」
「ごめんなさい」
「ま、予想はしてましたが。
 布団の有るところ以外ではしちゃいけない気がするんでしょ?」
うん、とうなづく。
「俺はそういうあなた、好きですよ。でも居間で恥ずかしがるあなたも好きなんだ」
「よくわからないわ」
「あなたの羞恥心、感じてるところも好きだと言ってるんですよ。
 大胆な所も好きですけどね」
「大胆?」
「大胆になってる、と思いません?
 わざわざ俺の家に抱かれに来て。俺のベッドに一緒に入るんだから」
「あ……そうね、そうよね」
自覚はなかったのか。
「もっと大胆になってくれてもいいんですよ?」
そういって寝巻で隠された乳房を撫でる。
「恥ずかしいわ」
真っ赤になってて、可愛くてそのままベッドに倒れこませた。
「あなたからキスして。大胆にね」
ついばむようなキス。
「大胆に」
少し戸惑ったような間が空き、ディープキス。
唇を離すと目が潤んでいる。
そっと翳りをまさぐり、聞いた。
「どうして欲しいか言ってごらん?」
首を振る。
「大胆になって。俺に聞かせて?」
「あの…触って…」
「どこをどのように?」
体を朱に染めて、いやいやをする。
「ここかな」
すっと尻の穴に触れる。
きゃっと言って身をよじる姿が可愛らしく、つい軽く乳首にキスをしてしまう。
「言わなきゃ今日はここ、ですね」
「っばか…もうっ。そこはいやよ。もうちょっと上っ」
こっち、と濡れているところに触れると頷いた。
「で?ここをどうするのかな?」
「あの…入れて……」
「入れるだけでいいのかな? 動かして欲しいんじゃないの?
 気持ちよくして欲しいって言いなさい?」
目を瞑って真っ赤な顔で。唸ってる。
「言えませんか?」
そういうと、私を抱きしめて耳元で小さな、本当に小さな声で言う。
「入れて動かして気持ちよくしてっ」
触れてる体が熱くて、本当に恥ずかしくて仕方ないんだろうとわかる。
「もっと大きな声で…。と言おうと思ったけれど。よく言えましたね」
いい子だ、と中に入れてかき回す。
あっあぁっ、と喘ぎ声、びちょびちょになる手。
中も熱くなっていて凄くしまって気持ちいい。
突起もしごきつつ、乳首も舐めると喘ぎ声と言うよりは悲鳴に近くなって。
中の膨らんで居るところを擦ったり、奥をつついたり。
途中で手を止めると、やめないで、と言ってくれた。
嬉しくなって沢山にしてしまう。
求められるのは嬉しい。気持ちよくなってくれるのは嬉しい。
先生が逝くたび、俺も快感を感じ気持ちよくなる。
時折、触ってもいないのに逝くことすらある。
あまりの気持ちよさにくらくらするが、先生もそれくらい感じていてくれればと思う。
ひとしきり楽しんで、疲れて。
眠そうなのに私が触る物だから困った顔をしている。
あくび、ふふっと笑って瞼にキスをする。
「もう明日にしない?」
「寝かなさい…なんてね。睡眠不足じゃあなたのここにクマが出来ますね」
目のふちに触れ、頬に触れ。唇を撫でる。
かぷっと指を噛まれた。
ぎょっとする。
「寝かせてくれないなら…」
と乳首をつねられた。
「しちゃうわよ?」
「わかった、わかりました。寝ましょう。寝ましょう」
くすくすと笑って手を離してくれて、そしてキス。
抱きしめて、頭や背中をなでいてると寝息。
つられてそのまま寝そうになる。
暫く待って本格的に寝たところで腕を外し、トイレへ。
ああ面倒くさい…。
それからベッドに戻って寝た。
朝。
瞼の裏側に日光の明かりがちらちらして目が覚める。
ああ、もうこんな時間か。寝過ごしたな。
横を見れば先生もまだ寝ていて。
無防備なその姿が綺麗で、写真に撮りたくなるほど可愛い。
本当はえっちしているところも何もかも、ビデオに撮りたいが…。
誰かに見られるのが怖いからな、できない。
あ。今度テープを入れてないビデオ回してみようか。
先生の反応が楽しかろう。
いや、泣かれるか?
そっと瞼に触れると夢を見ているようで眼球が動いているのがわかる。
どんな夢を見てるのかなぁ。
ふっと息をついてトイレに起きた。
そろそろ終りそうではある。
手を洗って台所に立ち炊飯器の中を見る。
二人で食うには足りないな。
ラップにあけて冷まし、釜を洗って米をかし、炊く。
何を食おう…あ。昨日雑炊にするって言ってたなぁ…。
食卓を先に拭いて、米が炊けるのを待つ間、ベッドに座って先生の寝顔を眺める。
米がご飯に変わっていくにおいが流れてくる。
「ん…おはよう」
起きたようだ。
「おはようございます」
「ご飯炊いてるの?」
ふぁっとあくびをして伸び。
「ええ。どうします?昨日雑炊にするって言ってましたが」
「んーそうね、そういってたわね。あとどれくらいで炊けるの?」
20分くらいと言うと、じゃ着替える時間有るわねと言って着替えだした。
白い乳房が朝日に照らされて、美しくてつい触れてしまった。
当然ながら怒られました。とほほ。
髪を整えて着替えてそれから割烹着を着て。
「なんかすっかり"お母さん"ですよね」
「そうよ?だからご飯の支度してるときにえっちなことはしないで頂戴よ」
「いやだな」
頬に手を添えて軽くキスする。
「だめよ」
ぺちっと額を叩かれて、ご飯作ってるときとか食べてるときはしないように言われる。
ちゃんとけじめをつけなさい、と。
「しょうがないな、聞いてあげますよ。
 本当は家に居るときはずっと抱いてたいんですからね?」
耳まで赤くして可愛いなあ。
座ってて、というので座って待つと、炊けたご飯を鍋に投入して雑炊にしている。
うーまーそー。
「出来たわよ、動かないでね」
熱々の鍋ごと食卓に持ってきた。
中央の新聞紙を置いてある上に乗せる。
おたまで掬ってお茶碗に。
「さ。いただきましょ」
いただきますを言って食べる。おいしいなぁ。
ふと目線を上げると先生がにこやかだ。
俺がうまそうに食ってるのが嬉しいと言う。
俺は先生がにこやかなのが嬉しい。
そう返したら照れている。
夫婦茶碗にもすっかりなれて、次に気になるのは俺の箸の握り方だと言う。
ほんの少し、変だそうだ。
食後、ゴマを出してきて一粒一粒掴んで所定の位置にやらされる
「変ねえ。普通握り方がおかしいと出来ないのに」
と、次は手を添えて、ああだこうだと持ち方を修正されるものの…。
うまくいかない。
ゴマと対決するにも飽きて、先生にお出かけをねだるが却下され、
しばしゴマと戯れる。
「遊びに行きましょうよーねぇ、駄目ですか?」
「駄目よ、ちゃんとできるようにしないと」
「展覧会行きましょうよ」
「何かいい展示、有るの?」
「五島、どうです?取り合わせやってますよ」
「んーそうねえ…着物持ってきてないし…」
「お貸ししますから」
「展覧会どうしても行きたいの?」
「外出したくはないですか?」
「折角あなたとこうしていられるんだもの…おうちでいいじゃないの」
「…嬉しいですね。凄く嬉しい」
べったりと私の背にくっついて離れようとしなくて。
甘えてくれる。
「でもいい加減ゴマはあきました」
後ろから笑ってるらしき震えが伝わる。
耳たぶを齧られてびくっとすると、ちゃんとしないと、しちゃうわよ?と脅された。
「してもいいですがね。その代わり後が大変ですよ?」
脅し返して笑いあう。
お箸を置いて、先生もろとも寝そべってキス。
くっついてじゃれて。
そのうちしたくなってきて褄から手を進入させた。
裾を乱して内太腿をなめる。
「するなら脱いでベッドで、ね、だめ?」
「無理…我慢できない」
そのまま濡れ始めたところを舐めて喘がせる。
一度逝かせて脱力しているのを起こして帯を解き、紐を抜いて脱がせた。
先生はベッドに連れて行ってもらえると思ったようだが、風呂場へ連れて行った。
中に指を入れてある場所を重点的に擦る。
暫くして、喘ぎつつもお手洗いに、と言うが却下をして、
暴れる体をなだめながらしばし刺激する。
「だめ、でちゃうっ、よしてっ」
その悲鳴の後、出た。
真っ赤な顔して、涙目になっているがそのまま刺激するとそのたびに出る。
ニヤついてると胸をこぶしで叩かれた。
「ひどい…お手洗い行きたいって言ったのに」
ぐすぐすと涙声でなじられて、満足する。
「気持ちよかった?」
「今は気持ち悪いわ…流させて。お願い」
シャワーの温度を確かめて、ゆっくりとかける。
流しきって体も温まったようなので拭いて抱き上げ、今度こそベッドへ。
「なんであんなこと、するの?」
「してみたかった」
「理由になってないわよ…もらすなんて、そんな恥ずかしいことさせて…」
あれ?
「今の、なんだと思ってます?」
「お小水」
「違います、それ、違いますから」
「そんな」
「潮吹きって聞いたことは……なさそうですね」
「昆布くらいしかないわ」
「そっちじゃなくて鯨の。あんな感じでさっきのところを上手に擦ると出るのが潮。
 お小水ではなく、違う成分のものです」
「違うの?でも恥ずかしいわ…」
「やる側の技巧と、女性側の体によって吹く吹かないが決まるんですが…、
 前からなんとなく吹きそうな気がしてたんですよね。だから。風呂で試そうかと」
「もうやらないで」
「あなたがそう言うなら」
「お願いね」
「でも可愛かったな、あなた」
そういってキスをする。
「俺ね、あなたにならおしっこかけられてもいいですよ」
「なんなのよそれは…そんなことしないわよ」
笑われてしまった。
「なんで笑うんですか。それでもいいくらいあなたが好きなだけです」
くすくす笑いながら頭を撫でられた。
ひょい、と先生のお腹に触れる。
「…お手洗い行きたいわ。さっき出さされたのに…」
「だからあれはおしっこじゃないですから。我慢せずにどうぞ」
「そういいながら手を離してくれないのはどうしてかしらね」
「かけてもいいですよ?」
「……ばかね、後始末が大変じゃないの」
そっちかっ。
確かにベッドだとマットレスとか大変なことになるが。
「だったら後でお風呂場で、ってイテテテテ、わかった、わかりました」
乳首をつねり上げるのはやめて欲しいな。
手を離して開放してあげるとトイレに行った。
トイレに行くにもちゃんと浴衣を羽織っていくんだからえらいなぁ。
俺は面倒くさいからそのまま行っちゃうんだが。
ま、その浴衣をいちいち脱がせるのも楽しみである。
戻ってきて、まだ日も高いのにするのは、とか言い出した。
「だって夕方には帰るつもりなんでしょう?」
「お母さんに言って明日帰ることにするわ」
「そういうことはいけませんよ。ちゃんと家を大事にしないと」
「でも…一緒にいたいわ」
「俺もです。だけどけじめ、ちゃんとつけないと」
さびしそうな顔をする。
思わず抱きしめた。
「えっち、しなくていいから。肌を合わせていてもいいでしょう?」
うん、とうなづいてくれたので、ベッドに引き戻した。
キスして柔らかい素肌を撫でる。
気持ちいいなぁ。
先生も触れたいようであちらこちら指が這い、くすぐったい。
くに、と乳首を摘むと、あっと声が出てだめと言おうとする口にキスして塞ぐ。
暫く揉みこむと感じているのがよくわかる。
「しないっていったのに…」
「したくなりました。いいでしょう?」
言いつつ股間をなでる。
「良いも何も、する気の癖に」
ふふっと笑って弄ると気持ち良さそうな顔をする。
中を弄りつつ突起をしごき乳首を舐めるとすぐ逝ってしまう。
逝った後は敏感で、おへそを舐めるだけでも中が締まる。
あまり沢山逝かせると却って俺を触りにくるのはどうしたものか。
俺の股間に滑り込んだ手を取り上げては布団に押し付ける。
時折、敏感な部分に触れられて声が出そうになる。
「ねぇ先生?実はお仕置きされたいの?」
嫌がるくせに、なんで触ろうとするかなぁ…。
「されたくないなら触っていいのは胸まで」
って言ったら舐められた。
「なんで舐めるんですか…」
だめ?って可愛らしく聞いてきた。
「そんなことできるくらいの余力、有るならアレ入れましょう」
膝立ちになってペニバンを取りセットする。
「まって、待って、しないから勘弁して、ね、お願い」
「そんなに慌てるくらいならそういうことしないで欲しいな」
しょんぼりしてる。
何か可哀想になって撫でた。
「こんなもの、見えるところにおいてるから突っ込みたくもなるんですよ。
 納戸に戻してくるから待ってなさい」
納戸にとりあえず放り込んでから戻ると、落ち着かなさげに座り込んでいる。
先生の右足を取って足首から上へと舐めた。
膝の裏なんかもくすぐったいようだ。
「ここ、キスマークつけますよ。着物着たら見えないし」
そういって左膝の裏につける。
あとは…そうだな、太腿の付け根。
ここは股を開かない限り見えないはずだ。
キスをすると直ぐ横に滑らせて舐める。
突起に少し歯を当てると、やめて、という。
「痛い?」
「痛くはないけど…怖いわ」
「…噛み切ったりはしませんよ?」
敏感だから特に怖いのかもなぁ…。
そっと舌先で突くといい声が聞こえて、なんとなく満足する。
指を入り口に押し当てると吸い込まれる。
中は温かくて、子供を産んでいるのに緩くない。
入れたまま半身を起こしてキスした。
中が勝手にうねっていて、体は正直だと思う。
暫くそのままにしていると先生は動かして欲しそうにする。
指は動かさないまま、乳首を舐めたり噛んだり。
中のうごめくのを楽しんでいると焦らさないで、と言われた。
可愛いなぁ。
嬉しくなって中を責めだすと直ぐに逝き、そのまま何度か連続で逝かせた。
脱力している先生のあちこちを舐めるとそれにすら反応する。
肩や脇の下、腕。
肘や手首の内側を舐めるとうっとりしている。
胸の下や脇腹、おへそ。
くすぐったそうだ。
「ねぇ、おなかすかないの?」
「へ?もうそんな時間ですか?」
時計を見れば確かに昼飯食うべき時間。
「どうしますか?何ぞ取りますか?食いにいきますか?」
「何食べたいの?」
あなたを食べたい、といったら頭叩かれた。
「先生は何食べたいんです?」
「そうねえ、あ、そうそう、湯葉とお豆腐のお店、このあたりにないかしら?」
「銀座に有るやつですか?」
「そうそれ、一度行ってみたいのよ。美味しければ研修会の後とかいけるじゃない?」
「あー、先生方とのお付き合いって大変ですよね」
「そうなのよ。どう?」
「そうしましょう、じゃシャワー浴びて着替えてください」
先生が浴びている間に一応電話を入れると開いてるとのことで、予約。
手を洗い、着替えて髪を整える。
先生もさっと濯いで着替えられたようだ
髪を整え化粧を終えるのを待つ。
こちらを見てニコリ、と微笑まれた。
「格好いいわね」
「先生もお綺麗です」
でもちょっと、と着付けを直されてしまう。
車に乗って食事へ。
コースを依頼したので少し時間はかかるが、それなりに美味しく。
先生は上機嫌で、でも結構カロリーが有ることに驚きつつ。
ま、豆腐って結構脂質もあるしね。
お腹一杯になって、帰宅した。
部屋で先生はテレビを見ながら俺の膝に座っている。
俺の部屋だとこういうこともしてくれるから嬉しい。
あくび、眠くなったらしい。
お昼寝の時間(笑)
「ベッドにいきますか?」
と問えばこのままで、という。
布団に入ったら熟睡してしまって夜になりそうだとか。
疲れてるんだねぇ。
座布団を枕にして添い寝する。
直ぐに寝息。
いいね。
なんでこう、無防備に寝れるんだろう、とは思うけど。
先生の匂い、温かさ、寝息。
心が落ち着くときもあり、騒ぐことも有り。
暫くそのままでいると眠気が降りてきた。
うつらうつらと一緒に寝てしまう。
ふと気づけば早や夕方で、先生はしっかり寝てしまっている。
そろそろ帰さないといけないな。
でも。
帰したくない。
いや我慢だ我慢、どうせ明後日にはまた会えるんだぞ。
でも。
先生のお宅では大胆なことは出来ない。
しかしそれのために八重子先生に電話するのはきっと先生も恥ずかしいだろう。
諦めを付けて先生を揺り起こす。
が、起きてくれない。
困ったな…もう少し様子を見るか?
とりあえずベッドに連れて行って布団をかぶせておこう。
帯だけ解いて…いや長着も脱がせておくか。
襦袢姿にして抱き上げベッドに寝かせる。
布団をかけて着物を片付けた。
暇だから今のうちにシャワー浴びよう。
頭を洗って、体を洗う。
ふと鏡を見ると胸に噛まれた痕。
いつの間に噛まれてたんだ。
背中がしみるのは引っかかれたようだ。
濯いですっきりして風呂から出る。
タオルで頭をガシガシ拭きつつ先生がまだ寝ているか確かめる。
うーん、よく寝ているな。
寝返りを打ったようで、襦袢の合わせが緩んで…胸が見えている。
うん、いかん、いかんな。
したくなる。
とりあえずキスだけでも、と唇を重ねる。
しっとりとしてやわらかくて。
それから起こしにかかった。
ゆすっても起きなくて、どうしたらいいんだろう。
いっそ、抱いてしまえば起きるだろうか。
少し悩んで、先生のお家に電話をした。
「起こそうとしたんですが熟睡されてしまいました。すいません。
 明日朝か昼にと思うのですが」
「いいけどね、明日はお稽古ないから。あんたも疲れないように。明日仕事だろ?」
などと会話をして了解を取り付けた。
そろそろ晩御飯の支度をしなければならんな。何食べよう。
回鍋肉食いたいぞ。
と言うことは買い物は豚肉にキャベツ、ピーマン、長ネギくらいか。
豆板醤は、よし、まだある。
一応のため書置きを作って買物に出た。
野菜を籠に入れていると電話。先生からだ。
大根の半分のやつを買って来い?なにするんだろう。
買物を終えて戻り、何を作る気かと聞けば大根の味噌汁。
俺が好きなの思い出したらしい。
野菜を洗って支度していると大根の使わない部分を塩漬けしている。
ちょっとでも野菜を食べろと(笑)
ざっと作って、夕飯をいただいた。
「で、どうします? 今から帰りますか?」
「あら、お母さんに電話してくれたんでしょ?」
「しましたけどね、帰るのなら送ろうかと」
「帰らせたいの?」
「いいえ、可能ならこのままずっとあなたと二人で居たいですよ」
「あら…」
頬を染めて可愛らしい。
「さっきね、あなた起きないから。抱いたら起きるかなとか考えちゃいましたよ」
「やだ、もう…まだしたいの?」
「あなたがよろしければ」
「……あれ、使ってもいいわよ。だから触っても怒らないで」
「使いません」
「さわらせてくれたっていいじゃない…」
眉根に皺を寄せて拗ねられてしまった。
「そんな顔しないで。痕がついたらどうするんですか」
撫でたら胸を掴まれた。
…どうしてもしたいのか。参ったな。
「今日どうしても、ですか?俺、明日朝早いんですが…」
って言ってるのにずっと俺の乳を触って揉んでいる。
手が下りてきて敏感なところを掠めるようにつつかれた。
平常心平常心…。
かり、と爪を立てられたところで叱った。
「先生、重ねて言いますが俺、朝が早いんですよ? と言うか夜中ですよ?
 やるなら今度、来週の土曜日とかにしていただけませんかね」
「だめなの?」
「だめです。逝くの疲れるんですからね、今からじゃ絶対寝過ごします」
「わかったわ…」
「だったら手を離しておとなしく俺に抱かれてくださいよ。ね?」
こんなになってるて癖に、とか言ってそこを触って離そうとしない。
先生の携帯が鳴る。
「電話、出て」
「いや」
止んだ。うちの電話が鳴る。
先生の腕を外して電話に出た。八重子先生だ。
絹にかわって、と言うのでかわる。
途中から不機嫌そうな顔が嬉しそうな顔に変わった。
どうしたのだろう。
電話を持ったままくるっと振り向いた。
「ね、今から帰ってもいいかしら。昔のお友達が来てくれたみたいなの」
「ああ、はい。お送りしましょう」
電話に戻って今から帰るから、お友達を泊めるように言っている。
俺は服を着なおして、先生の着替えの用意を整えた。
終ったようなので着付けを手伝い、車に乗せて先生のお宅へ連れ帰った。
車から降ろして直ぐ帰ろうとすると引き止められたが、先生のお友達に会ってもね。
そんなわけで帰宅して、就寝。
翌日仕事して、昼寝して飯食ってまた寝て、火曜日。
仕事から帰宅して風呂、着替えて先生のお宅へ。
久々のお稽古だ。
初釜にこられなかった方もいらっしゃるので新春らしく茶会風味に。
これが木曜と土曜日にもあるんだな。
今日はそういうわけでいつもより早く終ってゆっくりと夕飯の支度まで暇が有る。
「この間は送ってくれて助かったわ。今朝までいたのよ」
「ああ、お友達でしたっけ」
「そうなの、あなたの話をしたわよ、吃驚してた」
「え?どこまで話したんですか…」
「どこって、その…させてくれないところまで」
「それはかなり驚くかと…と言うかなんでそんなところまで話したんですか」
「だってこんなこと他の人に相談できないもの」
「ん?八重子先生には」
「言えるわけないじゃないの」
「そういうもんですか」
「でね、相談したんだけど」
「ええ」
「今日、うちでする時に無理やり襲っちゃいなさいって言われたんだけど。どう?」
「むりや…ええと。それくらいなら今からホテル、行きましょう。
 うちまで行ってここに戻るには時間がかかりすぎますから」
さすがに八重子先生乱入してきそうで怖いよ、この家でされるのは。
さっと立って八重子先生を探して、夜までには戻ると告げて先生を引っ張り出した。
「ちょっと、ちょっとまって頂戴よ、ホテルって、ちょっと」
車に乗せて、近場のファッションホテルへ突入、先生の手を引っ張って部屋に入った。
うーん、こういうところ入るの久しぶりすぎて。
てかカラオケが有るんだな、今の。
とりあえず脱ぐか。
さっさと脱ぎ散らして先生を見ると困ったような顔をしている。
「どうしたんです? 私を抱くんでしょう? ほらあなたも脱いで」
慌てて脱ぎ始めたが脱いだところでどうしていいのか戸惑っているようだ。
「普段私があなたにしてるようにしたらいいんですよ。まずはキスしてください」
ベッドに引き寄せて俺が下になるように寝そべる。
キスをしているうちにそういう気分になってきたようで、
恐る恐ると手が胸に伸び、下腹部に触れ、下の毛をまさぐり敏感なところに触れた。
ふっと息が詰まる。
ぬるりと襞を弄られてびくっとなり、中に指が入ってきてうごめかされぞくっとしつつ。
我慢だ、我慢しろ。
音を立てて指をうごめかされ、突起を弄られて逝ってしまう。
はっはっ、と息をついてこれでいいか、と言うともうちょっとしたい、と言う。
やけっぱちでやらせる。
結局3回ほど逝かせられてくたびれた。
「つまんないわ…」
「なにがですか」
「だって声出してくれないんだもの」
「諦めてください、それは。あなたに逝かされる自体、なんというか…」
キスをされる。
「とりあえず、これでいいでしょう?風呂入って帰りましょうよ」
「そうねえ。今回はこれでいいわ、させてくれたんだし」
ほっとして起きてシャワーを浴びる。
しかし今回は、か。またする気か。やだなあ。
今度は声が出るまでとか言われそうだ。
俺が風呂から出ると先生は手を洗って着替えている。
さっと着替えて先生を連れて出た。
戻ると八重子先生が何か言いたげだが、時間も時間、ご飯をいただいた。
律君と孝弘さんが掃けたあと、先生は逃げてしまった。
八重子先生に何をどこでして来たのか聞かれてラブホでヤられました、と。
正直に答えると頭を撫でてなぐさめてくれた。
疲れました、と言うと今日は早く寝たらいいと言われたが流石にこんな時間からは。
ふと思いついてお薄のお稽古をさせて欲しいとお願いし、
空の釜でお稽古を見ていただいた。
やはり屈託が稽古に出ているようで八重子先生が心配そうだ。
それでも3回程お稽古を見ていただいてるうちに落ち着いてきて道具を片付け、
布団を敷いて先に休むと告げて寝た。
翌朝。
気づくと先生が横に寝ていて、気づかないほどくたびれていたのかと思う。
朝から抱く気になり、喘ぎ声が出ない程度に弄った。
逝かせてしばし抱きしめてると先生は昨日叱られたという。
まずは無理に俺を抱いたことと、そんな事を人に相談したこと。
もういいから、と撫でて宥めて身支度をして朝食を作りに立った。
さっと魚を焼いている間に先生がお味噌汁を。
今日は焼鮭と納豆と玉子と味噌汁。普通の朝食だ。
味噌汁がうまくて、やっぱり出汁取ってるからだろうなぁ。
ご馳走様をしたあと食器を洗ってお茶をいただいてゆっくりと。
律君は大学へ行って孝弘さんは離れで寝ている。
外は冬だがややつぼみが膨らんできていて、春が近づいているのを知る。
さて。掃除でも手伝おうか。
茶室の畳の掃き掃除をしたり、廊下の拭き掃除をしたり。
洗濯物は手伝わせてくれないからなぁ。
しかし座敷箒なんてこの家の掃除するようになって初めて使ったんだよな。
お掃除もあらかた終って片付けて手を洗い、居間に戻るとお買物行かない?と言う。
今晩はカレーだそうだ。
ジャガイモにんじん玉葱を籠に入れ、ルーを買い、肉のエリアへ。
私が牛肉のスライスを手に取ると不思議そうな顔をする。
「お昼にお肉食べたいの?」
「いやカレーに…」
「普通豚肉でしょ?」
「あ、そうか、関東は豚肉ですね」
「京都は牛肉なの?」
「関東は豚肉、関西は牛肉だったかと思います」
「そんなところも違うのねえ…どうしようかしら」
「別に豚でいいですよ。先生のカレー食べてみたいですし」
あ、なんか照れてる。
牛肉を戻して豚肉を…どれがいいんだろう。
肩ロースのスライスがいいらしい。
ついでにお昼何にしよう、と言うのでかしわの唐揚がいいというと何それって言われた。
鶏の唐揚、と言い直すと籠に入れてくれ、買物を済ませ帰宅。
さっと唐揚とご飯とお漬物でお昼を済ませ、カレーの下ごしらえにかかる。
ジャガイモやニンジンの皮をむいたり玉葱を刻んだり。
豚肉を炒めて皿に上げ、そこに玉葱を投入し炒める。
しっかり飴色になってから野菜をいれ、炒めて炊きこむ。
火が通ったらルーを溶かして火を止めて一旦冷ますことにした。
味がしみるのを待つばかり。
すっかりカレーのにおいがする。
おいしそうだ。
先生が繕い物や半襟付けをしているのをぼんやり眺めて幸せな気分なる。
ん?針に糸が通らない?はいはい。
通してあげて繕い物再開。
八重子先生はテレビを見ている。
まったりと時間が進み、はや暮れてきた。
目が疲れる、と繕い物を終えた先生にお茶を入れた。
一服して、台所へ。
付け合わせを用意するのを手伝う。
律君が帰ってきたのでカレーに火を入れて夕飯。
ご飯をいただいて少しゆっくりとくつろぎ、帰る時間だ。
明日も来るから、と別れて帰宅する。
翌朝仕事を済ませばまた先生のお宅へ。
木曜の生徒さんにも火曜と同じようにすませた。
ゆったりと先生と八重子先生とで時間を過ごし食事をいただいて帰る。
金曜は仕事を済ませたら昼寝、食事、また寝る。
最近はもっぱらこうだ。
寝れるときに寝る、それが必要だ。
そしてそんなに忙しくもない土曜の仕事を終えて先生のお宅へ向かった。
このお稽古で正月気分は終了、と言うところだ。
お弟子さんたちを見送り、晩の支度をするにはまだ間がある。
座ってゆっくりしていると先生が膝枕を求めた。
どうぞ、と膝を貸してテレビを見る。
先生はうつらうつらとしていたがいつしか寝息に変わった。
八重子先生がぱさり、と羽織物をかけてゆったりと時間が過ぎる。
律君が帰ってきてその様子に少し驚いたようだ。
今日は早く終ったらしい。
八重子先生が生菓子が残っているといってお茶を煎れた。
珍しいね、と律君が言う。
こんなところで寝ているのが?それとも膝枕がだろうか。
目を落とすとほつれた髪が口に入りそうだ。
よけてなでつける。
かわいいなぁ。
無防備に身体を預けられるのは気分のいいものだ。
しばらくして目が覚めた。
「あら、律。帰ってたの?」
「だって雪になるって言ってたから」
ふと外を見れば確かに落ちてきている。
道理で寒いはずだ。
もぞもぞと半身を起こして私の胸に身体を預ける。
まだ寝ているな、これは。
ぼうっとしているもんな。
5分ほどそんな状態ではっとした気配。
あ、中身も起きた(笑)
先生は慌てて離れて台所へ逃げて行った。
八重子先生と目を合わせて笑う。
「晩御飯の用意、手伝ってきますね」
そういって台所に追いかけると隅で顔を赤くしている。
「何します? 晩御飯。ほら、そこ寒いでしょう、こっち来ないと」
隅から引き出して軽く腕にキス。
「さっき抱きたくなりましたよ…ふふ、律君もいたのに」
「ダメよ…」
「何食べましょうかね、お鍋でもしますか? 丁度ふぐ持ってきましたし」
「あら、いいわねえ。お野菜とかあったかしら」
冷蔵庫を見ていくつか足りないものを書き出してもらい買いに出る。
野菜類と、俺のための肉少々(焼)
うへぇ、寒い。
さっさと買物を過ごして戻り、野菜を洗って切る。
鍋に出汁を張って火の通りにくいものから投入される。
火を通す間に俺の分の肉が焼かれ、皿に取った。
鍋が食卓へ。
ふぐを皆が食べる間に俺は鍋から野菜を取り、肉と食べる。
別に苦手じゃないけれど、ふぐ。
そうして雑炊。
俺はご飯を食べているのに雑炊もいただくことになってしまった。
食べ過ぎた。お腹一杯だ。
鍋の中身は綺麗さっぱり孝弘さんが始末して、先生が台所へ。
洗い物をして居間に戻りお茶を一服。
団欒。
先生の横に座る。
ぼんやりテレビを見ているとそろそろ部屋に戻れば、と八重子先生が言う。
「この後のドラマ、先生が見たいそうなので」
「後編だろ?前の見てないだろうに」
「見たわよ。続き見たかったの」
八重子先生が苦笑いしている。
不倫相手の家でドラマを夜に見るのはナシなのか。
先生の手を玩びながらドラマを見る。
へぇ、こう持ってきたか。なるほどね。
終ってふうっと息をついてトイレやお風呂。
そして、俺の寝間に先生が来る。
懐に抱いてゆっくりと胸に手を差し入れて揉む。
すべすべで、柔らかくて。
気持ちいいなぁ。
ゆったりとした気分で先生をなぶれば先生も気持ち良さそうだ。
軽いキスをして柔らかな唇を楽しむ。
布団に入って柔らかな胸に顔を埋めて舐めたり歯を当てても見たり。
先生を優しく抱いて楽しませて、そして寝た。
朝もいい気分で目が覚めて、同じ頃に先生も起きた。
寝起きのキスをして起きなければいけない時間まで肌を楽しむ。
起床して食事の支度。
ご飯をいただいていると八重子先生に展覧会にでも行けばと言われた。
それもいいな。
どこへ行こうか。
南部鉄器見に行きたい? どこだ?
汐留?うちの近くじゃないか。
一旦うちへ着て着替えてから行くのが良い?じゃあそうしましょう。
晩飯も食ってこい? なんなら泊まって?
いいのか、そうか。
着替えて先生を連れて出る。
着物は俺のでいいだろうという話になった。
うちについて少し一服し、着物を着替えていただいた。
「綺麗だなぁ、先生…」
思わず声が出る。
化粧を直す前に、とキスをしてもらった。
自分も釣り合う格好に着替えて汐留へ。
歩いて20分ほど、車で5分と聞いて歩きましょ、と仰る。
ゆっくりと昼の道を歩き到着した。
中に入ると釜や鉄瓶。
なるほど先生が見たがる理由がわかった。
色々見てるとこういう釜欲しくなっちゃうわ、なんて声が聞こえたりもする。
釜の展覧はこういうものなのか。
とすると先日京都の釜の展覧、見ないのは失敗だったか。
後半は現代もの。
こんなのありなのか。
これ、お茶で使ったら面白いな。ネタにはなるな。
なんて思いつつ展覧を楽しむ。
ピンクの鉄瓶なんて先生の家の火鉢の上においてみたい。
なんて楽しく見物した後、お昼ご飯をどこで取ろうという話になった。
魚料理の店に手を引かれて入った。
メインに肉が選べて助かったが。
先生がおいしそうに食べているのが可愛くてにこにこしてしまう。
苦手な魚を先生がすけてくれて、代わりのものをくれた。
今回だけよ、といいつつ。
「あのピンクの鉄瓶、面白いですね」
「そうねぇ。でも火にかけられないって言ってたわよ。残念だわ」
「あ、そうなんですか。それは残念。居間の火鉢に乗せたかったな」
なんて会話をしつつお昼をいただいて、ゆっくりと歩いて帰宅する。
手を洗って着替えて。
先生は寝巻姿になった。わかってるね(笑)
「昼間から寝巻、いいんですか?」
あえて聞いてみる。
「あら、だってしたいんでしょ?」
さらっと返されてしまった。
恥ずかしがるかな、と思ったんだけどな。
たまに、さらっと言ってくるところが怖い。
俺の横にすっと座りもたれかかってきた。
ん?あぁわかったぞ、さっき酒飲んでたからだな、この大胆さ。
唇にキスを落としてここでも良いのか?といえば頷く。
酔っ払いめとばかりに抱いて、いい声を聞く。
「あれ、使うよ?」
うん、というので取りに行きセットする。
このタイムラグがいやなんだが。
ゆっくりと入れてしばらく密着してキスをする。
前回より少し太くしたからそんなに急に動かしたら痛いかもしれない。
舌を絡めつつゆっくりと出し入れをすると気持ち良さそうだ。
そのまま先生の腰を掴み、持ち上げて尻の下に膝を入れる。
背中に腕を回して持ち上げ、膝の上に座らせた。
先生の尻を掴んで上下に揺さぶると辛そうに、でも気持ち良さそうな声が出る。
随分よくなってきたと思える頃、動かすのをやめた。
先生がもじもじとするのが可愛い。
「自分でいいところ、探って動いていいんですよ?」
「そんなのできないわよ…」
酔っ払ってても無理か、そこまでは。
「動かして欲しい?」
躊躇って頷く。
ぐいぐいと突くようにしたり、捩るようにしたり。
高まってきたようで俺を掴む力が強くなる。
ぐっと一瞬声が止みしがみつく腕にいっそう力が入る。
そして脱力。
なのに俺は休ませず、動かす。
「やだ、だめ、もうだめ」
といいつつ気持ちよいらしくしがみついたままだ。
2回目は早い。がくがくしている。
「もう一度」
慌てて立ち上がって逃れようとするが足に力が入らないらしく、
半分くらい抜いたところで俺の引く手に捕まり、腰が落ちて奥を突いたようだ。
それだけで逝けた様で動けなくなっている。
あまりに可愛くてそのまま落ち着くまで待ってあげることにした。
息が整ったのを見計らってキスをする。
一旦抜いてベッドに連れて行った。
自分が下になり、上に寝かせて入れる。
「これが茶臼のばしです。何なら今日は四十八手すべてしましょうか」
「四十八手って?」
そうだった、疎いんだった。
「体位ですよ、48通りの体位。先ほどのは唐草茶臼っていいます。
 つまりいろんな体位をしましょうか、と。後ろからとか、立ったままとか」
「そ、そんなのいやよ」
少し腰を突き上げると喘ぎ声。
「どうして? どれが気持ちいいのかわかりますよ。
 ふふ、後ろからが良いのかもしれませんしね」
くいくいと腰を突き上げつついじめればよく喘ぐ。
この体位は確か締まるからブツがしっかり擦れる感じがするとか聞いた覚えが有る。
「ほら、あなたも腰が動いてる。気づいてる?」
「だって…」
喘ぎつつ言い訳しようとする。
かわいいなぁ、つい唇をむさぼって。
逝かせた後、抜けばたっぷりと汚れていて先生は大変恥ずかしそうだ。
「舐めて」
といえば真っ赤になって嫌がる。
酔いはすっかりさめてしまったらしい(笑)
あんまりにも恥ずかしげで可愛くなって解放してあげた。
ペニバンを外すとそれがあった部分が赤くなっていて、
やはり何かクッション入れたほうがいいのかな?と思いつつ後始末をする。
ディルドを外し、洗って片付けた。
戻ると先生はすっかりくたびれてうとうとしている。
横に寝転べば手が伸びて抱きつかれ、そのまま寝息が聞こえ出す。
もう一戦したかったのだが…。
そのまま先生の肌に触れて感触を楽しんでいるうち、少し寝てしまったようだ。
いい匂いがして目がさめた。
隣に先生がいないところを見ると何か作ってくれているのかな。
起きて台所に顔を出すとやっぱり料理している。
「何、作ってるんです?」
「あら、起きたの。久さん、ハンバーグ好きでしょ?」
「よくそんな面倒くさいもん作りますね…」
「主婦だもの」
「それでも最近の主婦は買ってきて済ませちゃうものでしょうに」
「だって久さん、コンビニのは胃もたれするって言ってたじゃないの」
「ああ、そういえばいいました。嬉しいな、覚えててくれたんだ?ありがとう」
キスしたら叱られた。
「料理の最中はダメ、って言ったでしょ」
はーい、と受けてスープを出そうと冷蔵庫を見る。
期限期限、よし。
「先生、カボチャかコーンかグリーンピースかどれがいいです?スープ」
「ポタージュ? んーそうねえ、カボチャいただこうかしらね」
湯煎してハンバーグの用意が出来るまで待ち、配膳前に振り混ぜてカップに入れる。
しかしスープカップは一つしかないため、俺は味噌汁碗だ。
「あらあら、今度一緒に買いに行きましょ」
夫婦茶碗ならぬスープカップか(笑)
ハンバーグを一口いただいて美味しさに嬉しくなる。
やっぱり手作りいいなー。
しかし3つめを食べる頃気づいた。
「先生、茗荷。入れたでしょ…」
「あら今頃気づいたの? うふふ、食べられるじゃないの~」
きゃらきゃら笑っている。
まぁ、そのまま出さないところに愛を感じるがっ。
こぅたまーに嫌いなものを混ぜ込んでくるんだよな。
この間はツナになって出てきたな、マグロ。
なんだかんだ美味しくすべていただいて、満腹満腹。
先生がお茶を入れて飲んでる間に洗い物をして、俺にも一杯いただく。
ゆったりとしていい気分だ。
これで明日仕事じゃなければなぁ。
そう思いつつ、ハンドクリームで先生の手を揉みこむ。
「シャワー浴びたんですね」
「汗かいてたもの」
「また汗かくのに?」
「後で汗かくからって汚れたままでは出られないわよ」
「そういうところ、清潔でいいですね。あんなに乱れてたのに」
「それとこれとは別よ」
ひょいっと肘をつかんで引き寄せる。
「そういうところ、俺、好きだな」
耳元で言えば身体を預けてきた。
「本当言やぁこのままあなたと逃げたいくらいにね。好きだよ、絹」
「ばかね、そんなことしなくたって。お母さんだって認めてくれてるじゃないの」
「堂々と外を手を繋いで歩いたり、外でキスしたりしたい」
「…それ、夫でもいやよ。恥ずかしいじゃないの」
「あ。そうか、あなたはそうだよな、はは、そうだ」
「そういうの、したいなら他の人じゃないと無理よ?」
「他の人じゃやりたくないな、何も嬉しくない」
「私も、あんなこと…出来るのあなたとだけだわ…」
「誰とでも出来る、なんていわれたら泣きます」
「夫としてたわよ?」
「いやそれは当然でしょ、してなかったら律君いませんし」
「それはいいの?」
「旦那さんは仕方ないです。だけど他の人だと嫌ですよ」
今の孝弘さんとしてるといわれたら嫌だけどさ。
くすくす笑いながら俺の頬を撫でて、キスしてきた。
びくっとする。胸を揉まれた。
まぁこれくらいは。
太腿を触ったり、お腹を触ったり。
もしかして。したいのかな…これは。
と思っていればやはりそうだったらしく。
触れてきたが着物を着ている上に先生が膝に乗ってるからうまく出来ないようだ。
させてやるべきか、諦めさせるべきか。
さっき無茶をしたからトレードオフ、ってことかなぁ。
仕方ない。一旦手を離させて脱ぐ。
おいで、とベッドに誘って先ほどと同じ、先生を上に寝転ぶ。
「俺を抱きたいの?」
と聞けば頷く。
「いいよ」
そういうと嬉しそうにキスしてきた。
俺がいつもやることを思い出せる限り手を動かし、乳首を舐めて。
ぎこちないのは慣れてないからだろう。
そろりそろりと先生の指が翳りに分け入る。
一応少しは濡れているから指の一本や二本、痛くはないけれど。
中を探られるのは違和感だ。
それでも好きな人に触れている自体で身体は高まっているのでそう時間はかからない。
「あれ、私も久さんに入れてみたいわ」
「あなた俺いじめて楽しいですか?」
「ちょっと楽しいかも」
「ダメですよ、そんなことしたら。アレをこっちで味わいたいですか?」
とお尻の穴をつつく。
きゃっと声を上げて俺の中から指が引き抜かれた。
「あんなの入らないわよ…指でも辛かったのよ?」
「大丈夫、切れないように入れて差し上げます」
ニヤッと笑うとむっとして、汚れた指を口に押し込まれた。
先生の眼を見ながら綺麗に舐め取る。
手を外してそのままキス。
「俺の、舐めちゃいましたね、これで」
くすっと笑って反転、今度は俺が抱く番だ。
2,3回と逝かせて寝かしつけた。
翌朝、良く寝ている唇にキスをして出勤する。
仕事を終えて帰宅するとお昼ご飯の良い匂いが漂う。
うーん、いいなぁ、家に好きな人が俺を待っていて美味しいお昼ご飯が有る。
世の中の夫婦はいつもこうなんだろう。
ただいま、というとお帰りなさい、と返ってくる。
ご飯できてるわよ、と言われて食卓についてお昼をいただく。
「じゃ、今日は帰るから」
「もうちょっとうちにいませんか?」
「帰らさないつもりでしょ? 駄目よ」
「仕方ないな、お送りします」
「お昼間なんだから一人で帰れるわよ?」
「ちょっとでも一緒にいたい、と思ったんですが」
「あら。可愛いこと言うわねえ。じゃ送ってもらおうかしら」
「車か電車どちらがいいですか?」
「だったら電車の方がいいわね、車だと手をつなげないでしょ?」
「よくおわかりで」
くすくす笑って私の支度ができるのを待ち、一緒に家を出る。
駅まで行って電車に乗り、なんでもないような話をしつつ。
空いてる車内、先生と手を繋いでゆっくりと。
駅についておうちまで。
玄関先で別れようとすればお茶飲んでいきなさい、と仰る。
八重子先生にお茶を入れていただいた。
昨日はハンバーグを作ってもらった、茗荷が入っていたなどと話して笑われたり、
来月京都に行く用が有るが先生を誘っていいかなどと聞いたり。
少し話してから帰ることに。
誰もいない家に帰るのってさびしいなぁ。
かといってずっと、と言うわけに行かないから仕方ない。
結構に欲深だな、俺。
まぁひと晩寝ればまた明日は稽古、会える。
そう思って晩飯を買ってから家に戻った。
洗濯物を取り入れて畳む。
乾燥機有るんだから乾燥までしたらいい、と言ってあるのに必ず外で干すのは何故だ。
先生の湯文字や浴衣も畳んで引き出しに片付けてから風呂に入る。
ついでに風呂洗おうと思っていたのだがすでに先生によって洗われた後だったようだ。
出てきて一服し、飯を食って寝た。

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