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百鬼夜行抄 二次創作

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伶(蝸牛):絹の父・八重子の夫 覚:絹の兄・長男 斐:絹の姉・長女 洸:絹の兄・次男 環:絹の姉・次女 開:絹の兄・三男 律:絹の子 司:覚の子 晶:斐の子

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103

「泊まるんなら、明日の朝食頼まないとね」
「あ、えぇ、そうね」
フロントに依頼する。
食材はあるらしく、この時間からの連絡なら間に合うようで良かった。
ただまったく同じものとはいかないそうで。
ま、そうだよなあ。
「ねぇ、山沢さんも脱いで…」
スラックスを脱ぎ、カッターを脱ぐと先生がきちんと畳んでおいてくれる。
その間にブラやショーツを脱いだ。
ああ、肩が凝った!と一つ伸びをしたら先生に股間を触られた。
うわわわわ。
「そんなに驚いたの?」
「いや、ね?あなたからこう、触られるのはちょっとね?」
私のものでぬめった指を私の口に押し付けられた。
たまには逆をやりたいのかな。
先生の指を丁寧に舐め取り、手の平、手首、肘の内側と舐めるとあわあわしてる(笑)
脇の下も舐めてやれ。
「きゃっ。そんなとこ舐めないで、くすぐったいわ、だめ」
「ほら、逃げないで?私の腕の中にいて」
「でも脇は駄目よ~くすぐったいもの。そんなところよりキスがいいわ」
先生の頤に手をやって深く長いキス。
舌を絡めて。
指を割れ目に滑り込ませる。
「さっき舐め取ったのにもうこんなになってる。自分でもわかるでしょう?」
こくり、とうなづく先生。可愛い。
「立ったままがいいですか?それとも四つん這いがいい?」
「仰向けで普通にって選択肢はないの?」
「さっきしたしなーと。ああ、座って膝の上はどうですか?」
「それならいいわ」
ひょいと座ると対面で座ってきた。
ええい、そうじゃない、対面だと弄りにくいってば。
「向きが違いますよ。私に背を向けて座って」
「キスできないもの」
「結構キス好きですよね。背中向ける方が密着率はいいのに」
「あら?そういえばそうね、でも私こっちのほうがいいわ」
「ま、なんでもいいですけどね」
「投げやりね」
「どんな格好でもいいですよ、あなたがこの手から逃げないなら」
「酷いことされたら逃げるかもしれないわよ?」
「逃げたらもっと酷いことしますよ? というか怖いことするかと」
「怖いのはやだわ…」
「だからおとなしく食べられてください」
乳房を玩び、乳首を舐めて、歯を当てて楽しむ。
反る背中を撫でる。
やりにくいが翳りに手を滑り込ませて弄る。
お尻側から逆の手を持っていって両手で玩ぶと先生が私の頭を掴む。
「そんなの…いや、だめ、…変な、感じ…」
「他の人にもされてる感じがする?」
「うん、だから、やめて…」
「大丈夫、私の指ですから沢山感じて。気持ちよくなればいいんですよ」
首を振って嫌がりつつも凄く感じてしまっているようで、いつになく濡れている。
いつもより早く逝ったな。
「もう…ばか。酷いわ。…キスして?」
求められるのも嬉しくて唇をむさぼる。

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102

食後部屋に戻って脱がせる。
「綺麗だ…」
「そんなにまじまじと見ないで。恥ずかしいわよ」
「可愛いな…」
何度しても、ちゃんと脱いだときは胸と股間を手で隠すんだよな。
丸みを帯びた肩に手をやって唇に軽くキス。
首に、鎖骨に、とキスを落としていくと私のシャツを握り締めて息を荒くする。
胸元、乳房、乳首、お腹、おへそと下げていくとお布団に、と言われた。
押し倒して再度唇にキスし、耳元で囁く。
「好きです」
「ねぇ、一度でいいの、名前で呼んで…」
「……絹、愛してる」
「嬉しい…久さん」
先生から深いキス。うぉう。
最近甘えてくれることがあってすっごく嬉しい。
嬉しくてつい優しいえっちをしてしまう。酷いこともしたいのに。
熱中して愛していたらアラーム。
え、もう9時!
「先生、帰る用意しなきゃ!身づくろいして帰らなきゃ今日中に着けませんよ!」
「いやよ、帰りたくないわ。もっとあなたと一緒に居たいの」
「だけど今日帰らないと」
「明日は別にお稽古じゃないもの、帰さないで」
「いいんですか?」
「いいの。それとも山沢さんあなた私を帰して何かするつもり?」
「ちょ、なんでそっちに話が行くんですよ、もう」
「女の人呼ぶの?」
「なんで好きな女抱いてんのに帰して、他の女呼ぶんですか」
「だって帰したそうだもの」
「本当は帰したくはないですよ。もっとあなたとしたいんですから」
口を封じるためにキス。
「なんであなたそんなに俺が浮気してるって思うんです?」
「女の人の扱い上手でしょ…だからそういうの、慣れてそうだもの」
「慣れてなんかいません。エッチのほうは手探りですしねえ。
 ほら。最初の頃。あのころはあなたのいいところがわからなくて結構大変でしたよ」
「えぇ?あら、そうだったの?翻弄されてたわよ?」
「今だから言いますが一杯計画練って手順確認してましたからね」
「イメトレ? そんなことしてたの? なんだか可愛いわねぇ」
「そんなことしないとあなたともこういう関係になれなかっった。
 あなたが好きで、手に入れたかった」
「過去形?」
「ええ、今はほら、あなたは私の腕の中だ。逃げないで下さいよ。愛してます」
「逃げたりなんてしないわ…久さんも私だけ見て。他の女の人なんて見ないでね」
「…うーん」
「なんでそこで即答しないのよ」
「いや八重子先生とか生徒さんを見ないというのは現実として難しいなと」
「もうっ!そういうことじゃないでしょっ。性的な目で見ないで!」
「ああ、それなら守れます、良かった」
「お母さん見ないでなんてお稽古にもならないじゃない。
 もう、笑えて来ちゃったじゃないのよぅ~」
「あなただけだよ、絹」
引き寄せて耳元で囁くと笑いが止まって少し震えたようだ。

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101

電車に乗り15分、越後湯沢へ。
湯の街、湯沢。
一応宿は取ってある。
だけど夜9時になったら先生をお返しせねばならない。
本日の一人寝は確定事項である。
宿に行く前にで駒子の湯へ。
脱衣所で男性はあちらです、などといわれ先生にすごく笑われる。
今日は女物のスーツなのになあ…。
ざんぶりと湯を楽しんで、あたたまって。
それから宿へ移動する。
駅から5分もかからないここにしたのはやはり利便性だ。
先生をお返しする段になって離れ難くとも、なんとか新幹線に間に合わせることが可能。
中々に良い宿で、普通に先生と泊まりたくなってしまった。
部屋に露天風呂もついている。
まずは大浴場のお風呂へ。
気持ちが良い。やはり宿の風呂のほうが落ち着くね。
「あら…もうこんなに薄くなってるわねえ…」
胸の噛み痕か。
「部屋に戻ったらまた噛みますか?」
「そうね、浮気されちゃ嫌だもの」
「…まぁいいか」
「なぁに?」
「なんでもありませんよ。しかし、綺麗ですね、先生」
「あら、嬉しいわ」
「肌も綺麗だし、白いし。だから温まるとピンクになる」
あ、顔も赤くなった。
パシャッと音をさせて先生が私の肩に手を置いて。
「ね、帰る前に…」
ガラガラッ!
先生は慌てて俺から離れた。
うう、他の宿泊客かっ。
「そろそろ上がりますか?」
「うん、そうしましょ」
体を拭いて、ふと見ると先生、背中が拭けてない。
さっと拭いてあげて浴衣を羽織らせる。
部屋に戻って布団にごろりと転がると先生が上に乗っかってきた。
「なんだ、さっきの帰る前にって、してほしいってことでしたか?」
「恥ずかしいわ…」
「可愛いな。壊してしまいたくなる」
求められることの嬉しさよ。
わかっているのかな、こんなに嬉しいのを。
「でもね、もう少しでメシの時間なんですよね」
「あら?あらそうなの?」
「そうなんです、だから食べた後に、ね?」
「じゃ着替えないといけないわね」
宿の浴衣ではだめかというと、はだけたときに私以外に見せるのが嫌という。
なんという嬉しがらせを言うんだ。
もうなんというか、言葉に出来ない。
あ、わかった、こういう時に格好いいことの一つも言えないから不安を抱かれるのか。
「後でたっぷり見せてくださいね」
「…ばかねえ。ほら山沢さんも着替えて」
「ん?俺も?」
「だってあなたのも見せたくないもの」
あ、さいですか。ささっと着替えて一緒に飯を食べに行く。
おお、和食かと思ったらちょっと違った。
ワインにするかお酒にするか。
お酒だなお酒。
軽くいただいてご飯を食べて。美味しいなあ。
先生も嬉しそうに食べていて幸せを感じる。

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Dark Side

こんな私はこの人にしか見せない

だから、
こんなこの人も私にだけ見せて欲しい

舌と指が私を苛む
そのさなかにふと思う

その貌を、
他の誰かに見せるの?

私にしてるようなこと
他の誰かにもするの?

こうして私の窪みをなぞる様に
誰かの窪みも愛するの?

その誰かは
私よりこの人に反応するの?

この人が欲しいのは、
本当はその誰かみたいな、
甘えた様な声や懇願する様な声、
溢れ出す蜜や包み込む強さなんじゃないかしら?

…嫌だわ
こんな気持ち、醜いわ

頭では分かってるのに
感情がついていかない

私の身体だけが欲しいの?
私はこの人の何が欲しいの?

そんな事を考える自分が怖い

だから…
だから今のこの快楽にしがみ付く

…見てはいや
でもちゃんと感じて

私の声を聴いて
私の中の温度を感じて

私を感じて
私を忘れないで

私をこんなにした、
貴女を
私は絶対に忘れないから





(Rさんに書いていただきました)

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Side 絹

他人の舌が私を責める

身の毛もよだつ程の恐怖

なのにどうして
あの人の舌には…

身の毛もよだつ程の快楽を感じるんだろう…

私も知らない私が引きずり出される
こんな私、誰にも知られたくないのに

私の意思なんて無視して
私の中の「女」が悦ぶ

私の一部のはずなのに
制御ができない

何故この人なの?

愛なんかじゃない
私は、あの人を愛してる

でも…でも…
この人が…
この人がしてくれることが…
私、好きだわ…

全力で振り払いたいのに
全力で味わいたい

段々何も考えられなくなる

最後の意思を振り絞る
「そんなのだめよ…」

言ったそばから流されて

知らない感覚へ放り出される

こんな私…
この人にしか…知られたくない…





(Rさんに書いていただきました)

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